たぶん分かり易い!気候変動に関する政府間パネルIPCC第5次評価報告書の超要約版(10)将来予測(気候の極端現象)
【報告書の要点】は報告書記載内容から重要な文章をそのまま引用。【解説】は報告書に記載されている内容を用いて要点を解説。【補足】は報告書以外の情報も含めて私が必要と思う情報を記載。
【報告書の要点】
世界平均気温が上昇するにつれて、ほとんどの陸域で日々及び季節の時期的スケールで極端な高温がより頻繁になり、極端な低温が減少することはほぼ確実である(99%以上)。
世界平均地上気温が上昇するにつれて、中緯度の陸域のほとんどと湿潤な熱帯域において、今世紀末までに極端な降水がより強くより頻繁になる可能性が非常に高い(90%以上)。
【解説】
気候の極端現象の将来(21世紀末)予測内容は観測事実(超要約版(7)参照)と同様で、可能性の程度が高まるという予測になっています。
地上気温の上昇につれて、ほとんどの陸域で継続的な高温、熱波の頻度や持続時間が増加する可能性が非常に高い(90%以上)と予測されています。
大雨の頻度や強度が増加する一方で、干ばつの強度や持続期間の増加が「世界規模で可能性が高い(66%以上)」となっています。
強い熱帯低気圧の増加は、北大西洋に加えて北西太平洋が追加されていますが、可能性は「どちらかと言えば(50%以上)」となっています。
【補足】
冬場の最低気温の上昇、夏場の最高気温の上昇に関しては、現在でも体感している人が多い(特に昭和生まれの人)のではないかと思います。
夏場の大雨時に、記録的短時間大雨情報や大雨警報、大雨特別警報等の情報をニュースで聞く頻度も増加しているように思います。
台風に関しては、気候モデルによるシミュレーションで、「強い台風は増えるが台風の発生数は減る」と予測されています。
次回は、炭素循環の変化と気候の安定化です。
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