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リーザ(ミッドサマー)サバト儀式のやり方と蜜猫的考察。

リーザ。ミッドサマーと言った方がわかりやすいか。夏至を祝う行事は、世界各地にあるだいじなお祭りだ。今回はこの季節行事を儀式化した魔女のリーザのサバトについて、わたしが実際にやって感じたことや、気付いた点を深堀りしたいと思う。

その前に、夏至は1年のサバトの中で最もエネルギーが強いと言われている。ゆえに自然信仰(ネイチャーリスト、自然派主義)だと言うならば、リーザサバトはやった方が良い。詳細は次の通り。

1)リーザは太陽の力が最も強い

太陽を男神、大地を女神と同一視する自然信仰では、日照時間が最も長い夏至は、男神の力が最高潮に達する。
そのため夏至は太陽の光の魔力を祝うと共に、この日に特別な魔術(呪術)を行うことが多かった。昔は村の安泰などを願う呪術(あるいは神事としての劇など)が行われたが、現代では自分の願うところの魔術を行っても良いだろう。

2)消し去りたいと願う病魔・過去の行いを「祓う」

また、夏至を祝う祭りの中では、病魔や過去の行い(罪)を大釜の篝火へ投げ入れ、聖なる炎で消し去るという呪術が行われた。これは篝火の炎は神の炎であり、この炎で焼かれたものは神の御許へ行くとされたからである(燔祭の供物と同様)。またハーブや水も大釜に捧げる(素祭も担う)。

リーザサバトをやってみた

徐々に蒸し暑くなっていくリーザの頃。台風や大雨も多い。そんな季節の神々の力を肌身に感じるから、リーザのサバトはより一層、神聖に思える。
紫陽花や薔薇が鮮やかに咲くから花々の供物には困らないし、初物のさくらんぼや苺が出始める。パンはキャラウェイシードを混ぜ込んで作り、じめじめとした湿気を爽快な気分にさせる。

オスタラやベルテーンほど甘くはないが、リーザの香りはこのように「甘酸っぱく、爽やか」だ。まるで夏のラムネみたいに、ほとばしってはじける炭酸飲料のよう。甘い中にスッキリと脳を刺激する清涼感があるのだ。

リーザサバトのテーマカラーである赤と青だが、薔薇も紫陽花も、さくらんぼも苺も、この色ばかりである。だから祭壇上は情熱と炎の赤、冷静と水の青で二極化され、さも陰陽を表すようであり、その間に自分が立つことでどんなに神聖かと思わされる。

リーザの儀式は面倒な所作が多い。大釜の篝火の火から、ひとりずつ炎(太陽の光)を分け与えて貰える。そして篝火の前で懺悔し、それを焼き尽くし、「解決」したようにイメージ魔術を行う(要するに思い込ませる)。またわたしの場合は、その後に願掛けの魔術を行うことが多いので、イメージの集中力が必要不可欠。

リーザでどのような魔術を行ったかという実例を挙げておく。
・引き寄せの魔術
・呪詛返し(リバーシ)の魔術
・台所の魔術(家族ごと繁栄の魔術)
・ウィッチクラフト(ハーブの調合など)
…などである。その時の月齢・食なども考慮すべし。

リーザその後…

結論から言えば、リーザはサバトの神聖さもさることながら、その後に行う魔術は「いつもより早い」あるいは「いつもより強力」な結果を伴うと言えそうだ(わたし経験)。だから何かしらの魔術は行ったほうが良いだろう。

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