#23 個人事業主のための「セルフブランディングの作り方」
こんにちは、kurokoです。今回のnoteでは「個人事業主のためのスキルアップガイド」の第3弾は「セルフブランディングの作り方」について書いてみようと思います。
私は企画職として独立して個人事業主になったのですが、自分のスキルを売り物にして仕事をしているので、「自分自身が商品」ということになります。私に限ったことではなく、デザイナーやエンジニアの皆さん、あるいは独立してお仕事されている士業の方なんかも同じだと思います。
同じスキルを持って仕事をしている人は市場にたくさんいる。
その中で“自分”という商品を選んでもらうには、「信頼感」や「選ばれる理由」がなければなりません。
信頼感はどうやって作るのか、あなたでなければならないという理由をどこに見出してもらうか…考え始めると悩むことも多いですよね。
私自身、どのように自分をブランド化し、どう発信していけばよいのか悩んで模索してきましたし、まだまだ磨く必要があると思っています。
ということで、今回は、ブランディングの基礎に触れつつ、私が実践したステップやその際に利用したツールも紹介してみようと思います!
ブランディングってなんだろう?
マーケティング用語でいう「ブランディング」は、商品やサービスが持つ価値や信頼感を高め、それを消費者に伝える活動全般のことです。
誰もが知っていそうな有名なブランドを1つ頭に思い浮かべてください、と言われたら、パッとロゴが頭に浮かびませんか?
また、そのブランドってどんなイメージですか?と問われたら「エレガント」「シンプル」「個性的」など想起するワードがあるのではないでしょうか。
そう、それがまさにブランディング。ある商品の品質やイメージが自然と思い浮かぶようにする行為こそがブランディングです。
ブランディングの目的
・他者と差別化を図り、競争の中で商品を際立たせること
・顧客との信頼関係を構築し、選ばれる存在となること
セルフブランディングとは?
ブランディングに“セルフ”がつくとどうなるでしょう。ワードから想像できるまんまですが、自分を商品と考えブランディングすることで、自分の価値を周囲に伝える活動全般をいいます。
自分を商品として捉えるには、客観的に自分を評価する必要がありますよね。自分にしかない経験や強みにはどんなものがあるだろうか、それらを一言でいうとどうゆう説明になるだろうか。こういったことを1つ1つ明確にすることが重要です。
そして、自分という商品を理解してもらうためのメッセージやビジュアルを作る必要もあります。それらを一貫性を持って展開するとともに「この人に頼みたい」と顧客が思えるような価値を付加して提供していくこと、ここまでやれてセルフブランディングといえます。
セルフブランディングの概念
独自性の発見: 自分にしかない経験や強みを見つけ、明確に
一貫性の保持: メッセージやビジュアルは一貫性をもたせるため統一
価値の提供: 顧客に「この人に頼みたい」と思わせる価値を伝える
「この人に頼みたい」「この人でなければ」と思ってもらうためには「信頼に足るプロフェッショナル」であることを示す必要があるので、結果としてセルフブランディングが欠かせない、というわけです。
セルフブランディングのための検討ステップ
前述したとおり、セルフブランディングをするにあたっては、自分の価値はなにか?を明確にすることが重要です。そして、その強みを誰にどんな風に伝えるのか?戦略を立てる必要があります。主なステップとしては以下の4つです。
自分の強みを知る(※詳細説明は次の段落にて。)
自分のことってわかっているつもりでも言語化しようとするとなかなか難しかったりしますよね。そこで、自分が得意なことや周囲から評価されているポイントをまずは書き出してみてください。
例:「丁寧な仕事が得意」「ITツールの知識が豊富」「煩雑な仕事の効率化が得意」などターゲットを明確にする
強みが明らかになったら、次は“誰に向けて発信するのか”を考えます。理想の顧客像を具体化し、その人にどんな言葉なら響くかメッセージを作ってみます。ストーリーを作る
2のターゲットに対し、自分の過去の経験や価値観を活かして「どんな課題を解決できるのか」を伝えるストーリーを作ってみます。共感を呼ぶエピソードは大きな武器になります。発信プラットフォームを選ぶ
ターゲットが多く集まる場所を選び、SNSやブログ、YouTubeなどを活用します。一貫性を持たせるため、プロフィールやアイコンなども整えましょう。
\\重要ポイント//
自分の強みを知る手順
前述した4つのステップのうち、自分の強みを正しく把握することそして押しどころを決めることは、ブランディングの第一歩であり、とても重要なのでもう少し丁寧に書いておきます。
1. 自分の過去の経験を棚卸しする
自分のことを知るには過去を丁寧に見返すことが一番ですって就活でも散々言われていることなので既知だとは思いますが…。
例えば、成功体験や挑戦したこと、特に達成感を感じた出来事はどんなものだったかを思い出してリストアップします。リストアップしたら各出来事に情報を肉付けして分析します。
リスト⋯具体的な出来事(プロジェクト、トラブル解決、目標達成など)を挙げる。
付加する情報⋯その出来事に「どのようなスキル」や「どのような行動」が役立ち成功したのか。
【例】
新規プロジェクトの進行管理で成果を上げた
↓
進行管理をする際、複数の関係者を取りまとめるために奔走し、どのように進めていくか計画を立てた
↓
強み⋯調整力/計画力
2. 他者からのフィードバックを求める
自分からアクションを起こさないと機会がなかなかないものですが、他者からの意見をもらうのも強みを知るいい手段です。信頼できる同僚、友人、家族に「自分の長所や強み」を聞いてみたり、過去の評価シートや感謝されたメール、SNS等のコメントなども参考になる可能性があるので手元にあれば見返えしてみましょう。
3. 自己診断ツールを活用する
人に聞くのも気が引けるな〜〜という方は、自己分析ツールを利用してみるという方法もあります。以下代表的なツールです。
自己診断ツール
ストレングスファインダー(強み診断ツール)
MBTI(性格診断)
VIA強みテスト
4. スキルや実績を振り返る
現在のスキルセットやこれまでの実績を整理してみるものいいです。例えば「自分が何をしているときに成果が出るか」「楽しく感じるか」を基準に、自分の強みを再確認したり、業務経歴書やポートフォリオを眺めてみて、共通点を探してみましょう。
5. 自分の価値観と結びつける
これも見落としがちですが、価値観や信念と強みがつながっていることも多いです。「どんな状況で最も力を発揮できるか」を考えてみると強みが見出しやすくなります。たとえば「人と協力することに充実感を感じる」ならば、強みは「協調性」や「リーダーシップ」かもしれません。
セルフブランディング戦略について考えよう
戦略とは、目標を達成するための全体的な方向性や計画のことです。
セルフブランディングにおける目標は、ターゲットに選ばれる存在となること(=売上や信頼獲得につながる)ですよね。資源や時間が限られているからこそ、その活用を最適化し、長期的な成果を目指す必要があります。そのためには「何をどれだけやるか」を定量的に考えることも非常に重要です。例えば、SNSの投稿頻度、イベントや交流会への参加回数、制作するコンテンツの数など、具体的な数値目標を設定することで、成果を測りやすくなります。
信頼感を重視した情報発信
現代は情報過多の時代であり、情報に触れた瞬間に「信頼できるか」を判断されます。そのため、実績や専門知識を活用して、「この人なら信頼できる」と思わせる情報を発信することが基本中の基本です。ただし、質だけではなく量も重要です。
例えば、月に1回の発信よりも週に1~2回の定期的な発信のほうが、継続的に注目を集め、信頼感を深めやすくなります。ブログ記事の更新頻度やSNS投稿を増やし、情報を蓄積することで「この人には実績がある」と感じてもらいやすくなります。
ビジュアルの一貫性
ブランディングの観点では、ロゴ、名刺、ウェブサイトなど、すべてのビジュアルデザインに統一感を持たせることが大切です。なんとなくかっこいいデザインや、個別で最適化されたものを選ぶのではなく、一貫性を重視してください。
くら寿司が佐藤可士和さんに依頼し、店舗内だけでなく社内資料までデザインを統一した例はその典型です。この統一感が、あなたのブランドにプロフェッショナルな印象を与えます。また、ここでも量がポイントです。たとえば、SNSの投稿画像や名刺のデザインを複数のプラットフォームで統一し、視覚的な接触回数を増やすことで、認知を高める効果が期待できます。
ネットワークを活用
個人で仕事をしていると、意識しない限り外部の人と情報交換をする機会が減りがちです。しかし、ネットワークを広げることはブランディングの観点から非常に効果的です。業界の交流会やイベントへの参加は絶好のチャンスです。
具体的には、月に1回の交流会や年に2~3回の業界カンファレンスを目標にするとよいでしょう。これにより、参加者同士の人脈を広げるだけでなく、登壇機会がある場合には、自分の専門性や価値を広く知ってもらうことができます。登壇後には、資料や動画を共有して再利用することで、さらに影響力を拡大できます。
セルフブランディングの手法
最後に、セルフブランディングの手法をまとめておきます。すでに着手している場合もあるかと思います。その場合は、強みを自分の価値と置いたときに一貫性をもって価値を提供できることを発信しているかどうか見返してみてください。レビューや口コミなど返答に至るまで、ブランディング観点でチェックしてみると意外と修正ポイントが見つかったりしますよ。
ブログやSNSでの情報発信
自分の専門知識や活動内容を定期的に発信します。
発信の際は、ターゲットに対し伝えたい価値になっているかという観点を忘れずにチェックすると一貫性を保持しやすくなります。レビューや口コミ、実績の公開
過去の仕事のレビューや口コミ、実績を見える形でウェブサイトやSNSに掲載することもセルフブランディングの1つです。この際も前述同様にターゲットを意識しつつ情報発信したい内容に一貫性があるかどうかを主軸に選ぶといいです。
まとめ
自己ブランディングは、個人事業主としての信頼感を築き、自分の価値を効果的に伝えるための重要なステップですね。自分の強みを明確にし、一貫性のある発信を続けることで、ターゲットとする顧客との繋がりを作る手がかりになると思います。一朝一夕とはいかないにせよ、コツコツ続けることが重要なので、一緒に頑張っていきましょう!私もコツコツ続けて頑張ります!
次回予告
次回は「コミュニケーションスキルを伸ばす方法」について書いてみようと思っています。ちょうどコミュニケーションて難しいなぁ⋯と感じていたもので⋯では、また〜。