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#17 個人事業主が知っておくべき営業スキル

こんにちは、kurokoです。「個人事業主が知っておくべき◯◯」シリーズ第7弾は「営業スキル」について書いてみようと思います。

突然ですが、営業得意ですか?私は苦手です。
新卒から3年間、営業職に従事した経験があり、全国2位の成績を収めた経験もあるので、効率のよい営業のやり方や一般的な知識はわかっているつもりですし、おそらく営業ができないわけではないと思っています。
でも…苦手なんですよね…。

私と同じように「自分の商品やサービス、あるいは自分自身を売り込むのが苦手」と感じている方も少なくないのではないでしょうか。苦手と感じる原因がどこにあるのか次第ではあるものの、まずは営業ってなんなのか、何をしたらよいのかを知るところから始めませんか?知ってみれば案外できるぞ、と思う方もいるはず。ということで今回は、営業スキルの基本の“き”について書いてみようと思います〜!
(※私が営業を苦手と感じる理由もはずかしながら後述します…)


そもそも…営業ってなんだろう?

一言で言えば「自分の提供する価値を顧客に伝え、購入や契約といった行動を促すプロセス」です。個人事業主の場合でいえば、以下の役割を果たすと考えています。

  • 新規顧客の獲得:自分の商品やサービスを広める。

  • 顧客との関係構築:信頼関係を築き、リピーターになってもらう。

  • 課題解決:顧客のニーズや問題を理解し、適切な提案を行う。

こうみると営業力って、事業成長を左右する重要なスキルですよね。


営業手法はどんなものがあるか?

個人事業主向きな手法は以下4つだと思っています。
下記以外にも、広告出稿などのお金を使う方法を含めばもっと種類はありまうが、個人事業主で広告宣伝費に費用をかけられる方は稀だと思うので(もちろん私もかけられない)、無料且つ行動1つで始められる営業に限って紹介します。

1. 直接営業
◉概要

対面や電話を通じて、顧客に直接アプローチする営業方法。
◉メリット
・顧客の反応をリアルタイムで確認できる。
・信頼関係を築きやすく、高単価商品や長期契約に有効。
・顧客の具体的なニーズを直接ヒアリングできる。
◉デメリット
・移動や時間のコストが高い。
・アポイントの設定が難しい場合がある。
・対面でのスキルが必要で、営業力の差が結果に大きく影響する。

2. インバウンド営業
◉概要

ブログやSNSなどを通じて情報を発信し、顧客が自ら問い合わせてくる仕組みを構築する方法。
◉メリット
・顧客がすでに関心を持っている状態でアプローチできるため、成約率が高い。
・情報発信が積み重なれば、時間を節約しながら新規顧客を獲得できる。
・自分の専門性をアピールしやすい。
◉デメリット
・成果が出るまでに時間がかかることが多い。
・定期的なコンテンツ更新が必要で、運用コストがかかる。
・発信内容やメディアの運用がうまくいかないと効果が低い。

3. 紹介営業(リファラル)
概要
既存顧客や知人から新しい顧客を紹介してもらう方法。
メリット
紹介者の信頼を背景にした営業が可能で、顧客のハードルが低い。
成約率が高く、契約後のトラブルが少ない。
広告費やマーケティングコストがかからない。
デメリット
紹介に依存しすぎると、自分で新規顧客を開拓するスキルが育たない。
紹介者との関係維持が必要で、失敗すると人間関係が悪化する可能性がある。
紹介数が限られるため、安定した顧客獲得には不十分。

4. クラウドソーシング
概要
オンラインのプラットフォームを通じて、個人事業主が仕事を受注する方法。代表的なサービスには「クラウドワークス」や「ランサーズ」などがある。
メリット
・自分から営業せずとも案件を獲得できるため、営業初心者に向いている
・プロジェクトベースで仕事を受注しやすく、初期段階での実績作りに役立つ。
・様々な業種の仕事が掲載されており、経験を広げることができる。
デメリット
・手数料が発生するため、利益率が低下することがある。
・単価が低い案件が多く、一定の収入を確保するためには多数の案件をこなす必要がある。
・プロフィールの充実や実績が少ないうちは、競争が激しく仕事を獲得しにくい。

ちなみに4つ紹介していますが、1人で行うわけなので、すべて着手する必要はありません。自分がやりやすそうだと感じるものや、ご自身にとって一番効率がよさそうなものを選ぶことをおすすめします。


営業は数学?活動量を見える化するための方程式

手法がわかったら次は“何をどのくらいやるのか”を明らかにします。
新規営業の現場ではローラーだ!溝さらいだ!などと言われて、とにもかくにも顧客対象全件に当たれ!みたいなことを言われるケースもありましたが、正直無意味だと思っています。なにも考えず、ただがむしゃらにやるのは非効率です。
何をどのくらいやれば、どんな結果が得られそうかを試算し、行動する量を決める、それがゴールへの近道のはずです。

ちなみに営業は数学だとよく言われるのですが、その理由は営業活動はフローを因数分解し、各ステップを数値化して考えるところにあります。

営業活動を数式で表現するためには、各ステップで発生する活動量と成果を数値化し、最終的な成約までの流れを視覚的に把握することが重要です。
ということで、以下に営業プロセスを因数分解して数式で表現してみます!

営業活動の計算式(リードから成約まで)

1. リード数 (営業対象リスト)
営業対象リストに含まれる企業や個人の数は、最初のステップとなります。 
  [ リード数=Nターゲット 
ここで、Nターゲットは営業対象リストに含まれる潜在的な顧客の数です。

2. 見込み顧客 (リードの転換率)
リード数のうち、見込み顧客に転換できる割合が決まります。この転換率をC1とします。
  [ 見込み顧客数=Nターゲット×C1 

3. アプローチ数 (コンタクト数)
見込み顧客に対して、どれくらいのアプローチ(電話、メールなど)をするかを決めます。この数はアプローチ回数としてA1を使います。
  [ アプローチ数=N見込み顧客×A1 ]

4. 商談数 (商談化率)
アプローチした顧客のうち、実際に商談に進展する割合をC2とします。
 [ 商談数=アプローチ数×C2 ]

5. 成約数 (成約率)
商談数のうち、実際に成約に至る割合をC3とします。
  [ 成約数=商談数×C3 ]

◉営業の最終式(まとめ)

最終的に得られる成約数は、上記の各ステップで発生する数値を掛け合わせたものです。これが最終的な売上に直結します。
  [ 成約数=Nターゲット×C1×A1×C2×C3 ]

まずはこの式を使って必要な活動量を算出してみてください。
割合はいったん仮置きでOKです。日々の活動の中で“自分ならこのくらいの割合で商談が成功するぞ”とわかってきたら都度調整していくと精度がどんどんアップします。

ちなみに、売上の場合の計算式はこちら↓

売上は成約数に単価を掛けたものになるので、以下の計算で算出できます。
  [ 売上=成約数×単価売上  ]

ちなみに、ちなみに。利益の場合の計算式はこちら↓

利益は売上から経費を引いたものになるので、以下の計算で算出できます。
  [ 利益=売上−経費利益 ]

こうやって数式を使ってみると、営業や事業を計画的に進めるための指針ができますし、どれだけ努力を重ねれば望む結果に到達できるかが視覚的に確認できるので、やることが明確になりませんか?
最初は計算するのが面倒と感じるかもしれませんが、営業が苦手という人ほどやってみてもらいたいです。


まとめ

今回は個人事業主にとってかかせない営業スキルの基本について書いてみましたがいかがでしたでしょうか。これをやれば新規顧客の開拓できる!とか既存顧客との関係構築ができる!といった魔法のような記事を期待していた方にはごめんなさい!おそらく、そんなうまい話はなくて、営業は地道に行動を重ねていくしかないよな、と思っています。
そのために、数字を使って活動を見直したり、自分の弱いステップを洗い出して効率的な営業ができるよう鍛錬したりするのが大事かな、と。

※蛇足※

ちなみに私が営業が苦手な理由は、あがり症だからです…。
ただ、話すのが苦手なことを逆手にとることで、キラっと光る営業の武器を作ることもできたりします!という錬金話はまたいつか…。)

次回予告

次回は「個人事業主が知っておくべきブランディングの基本」について書いてみようかなと思っています〜ではまた〜。

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