【V9の年に生まれた宿命】 私はプロ雀士なのだが阪神タイガースに脳を支配されている。 生まれてすぐ、父親がそういう教育をしたからだ。 ひよこが卵の殻を破って出てきた時、最初に見たものを「お母さん」と思い込むのと同じで、私は阪神が「我が主」のようになってしまったのである。 3歳の頃、12球団の帽子が売ってあるところで「好きなのを選べ」と父が言ったら、私は真っ赤な帽子に手を伸ばした。 父は「それじゃないやろ」と、幼い私の手をピシっとはたく。 私は広島カープを諦めて、
岡田監督論 【素直なええ子たち】 阪神タイガース岡田彰布監督が就任一年目に優勝できたのは、選手たちが素直で良い子たちだったからである。 そして、翌年にあたる今年、リーグ優勝を逃したのは、選手たちが素直で良い子すぎたからであった。 金本知憲元監督と矢野燿大元監督が作り上げたチームを引き継いだ岡田さんは、選手たちに野球を教えた。 個々人の力量を上げて、個々人の能力で戦うのが今のプロ野球の常識なのだが、岡田さんはチームとして戦って勝つ野球を教えた。 3塁ランナーはライ