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たった5分で驚くほど読みやすい文章に。文章力が劇的にアップする「音読」のススメ
「書いた文章が何か違和感がある…」「読み手に伝わる文章が書きたい…」 そんな悩みを抱えている方は少なくないはず。そんな文章の悩みを解決する最強の方法が「音読」です。今回は、文章力を劇的に向上させる音読の効果と実践方法をご紹介します。
01 | 音読すると文章の「リズム」が見えてくる
僕は過去に2年ほど、ライティング講座の講師を務めていたことがあるのですが、その時に口を酸っぱくして伝えていたのが、「文章はリズムが大事」だということ。そして、リズムの違和感に気づくために、「音読」することを推奨していました。
「一文が長すぎる」「不自然な言い回しがある」など、リズムの悪い文章は、意識しないと気づきにくいですが、音読すると一気づけることが多いのです。
例えば、以下の2つの文章を音読して比べてみてください。
A:
「私は昨日の夜、友人と一緒に新しくできたレストランに行ったのですが、そのお店の雰囲気がとても素敵で料理も美味しく、また行きたいと思いました」
B:
「昨夜、友人と新しいレストランへ。雰囲気も素敵で、料理も美味しい。また行きたい」
Aは悪い文章ではありませんが、音読すると息継ぎのタイミングがつかみにくく、ちょっと苦しい。一方Bは、短文と長文がバランスよく配置されていて、テンポよく読めます。
頭の中だけで考えていると、スムーズな流れになっているかを客観的に判断するのは難しいものです。音読することで以下の点が明確になります。
リズムの確認:文の流れが自然かどうかを判断できる
違和感の発見:不自然な言い回しや重複表現に気づく
伝わりやすさの向上:短文と長文のバランスを意識できる
芥川賞作家の村上龍さんも、「原稿を音読して違和感をチェックする」と語っているように、プロの作家やライターも音読を活用しています。
「文章が苦手で…」と思っているビジネスパーソンも、書いた後の見直しも含めて、たった5分の音読をするだけで、文章の違和感に気づけると思います。
02 | 効果的な音読の5つのポイント
音読といっても、ただ漫然と声に出して読むだけでは効果は半減してしまいます。以下の5つのポイントを意識して実践することで、より効果的に文章をブラッシュアップすることができます。
適切な声量で読む
小さすぎる声では、文章のリズムや不自然さを十分に感じ取ることができません。周りに人がいない環境で、普通の会話と同じくらいの声量で読むことをおすすめします。
区切りを意識して読む
句読点だけでなく、文章の意味のまとまりごとに適切に区切って読むことで、文の構造や論理の流れが見えてきます。
速さを変えて読む
普通の速さ、ゆっくり、速めなど、様々な速さで読んでみることで、異なる角度から文章の問題点を発見できます。
感情を込めて読む
プレゼンテーションをするような意識で、感情を込めて読んでみましょう。そうすることで、より読者目線に立った文章が書けるようになります。
録音して聞いてみる
自分の声を録音して客観的に聞くことで、より冷静に文章の問題点を見つけることができます。
特に、音読してつまずく部分があれば、それは読者も理解しにくい可能性が高いです。修正することで、よりスムーズな文章に仕上げられます。
まとめ
文章を磨くためには、音読が非常に有効な手段です。目で読むだけでは気づけない違和感や、不自然な表現を修正できるため、文章の質が向上します。
特にブログ・SNSで発信する機会が多い人にとって、音読を取り入れることは大きなメリットになります。文章を書いたら、必ず声に出して読んでみるという習慣が、より伝わる文章を生み出す秘訣です。