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海上自衛隊の掃海艇について

<基本用語>
機雷: 水中に設置する爆発兵器
(陸上で使われるのが「地雷」、海で使われるのが「機雷」)
掃海: 機雷を除去する作業のこと
掃海艇: 掃海作業を行うための船

太平洋戦争が終わった後も、日本の周辺の海にはアメリカ(連合国)が敷設した機雷などが多く残され、民間の船舶が機雷の爆発によって沈没するなど船舶の航行において大きな障害となっていた。

これに対処するため、終戦後に多くの労力をかけて掃海作業が行われた。
(作業中に機雷が爆発して人命が失われることも少なくなかった)

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(連合国が大戦中に使用していた機雷の一例:イギリスの磁気係維機雷)

上記のような背景から生まれた、戦後日本の掃海艇。

海上自衛隊では現在も下記のように多くの掃海艦艇を保有している。

あわじ型掃海艦(基準排水量690トン)
・あわじ
・ひらど

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(写真は「あわじ」と「ひらど」が並んで係留されている様子)

えのしま型掃海艇(基準排水量 570トン)
・えのしま
・ちちじま
・はつしま

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(写真は「はつしま」)

ひらしま型掃海艇(基準排水量570トン)
・ひらしま
・やくしま
・たかしま

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(写真は「やくしま」)

すがしま型掃海艇(基準排水量510トン)
すがしま、のとじま、つのしま、なおしま、とよしま、うくしま、いずしま、あいしま、あおしま、みやじま、ししじま、くろしま
(計12隻)

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(写真は「なおしま」)

いえしま型掃海管制艇(基準排水量490トン)
・ゆげしま
・ながしま
(1番艇の「いえしま」は退役ずみ)

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(写真は同型艦の「くめじま」だが、これも退役ずみ)

これらの艦艇が実際の掃海業務をおこなっているが、このほかに「掃海母艦」という艦種の船が2隻のみ存在している。これは上記の掃海艇よりも船体が大幅に大きい。

うらが型掃海母艦(基準排水量5650トン)
・うらが
・ぶんご

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(写真は「ぶんご」)

戦後に使用されている係維機雷の一例

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