「ふたり」から「エール」へ
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『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』、28日(日)に近所のいつもの映画館へ足を運び朝一の回を観てくる。やっぱりニチアサじゃないとね、というアレ。
「15周年」、そして「『ふたりはプリキュア』」という2つのキーワードが今年に入ってから幾度となく飛び交い、そして満を持して公開となったように思えた今年の秋映画。近いところではグラブルとの『ふたりは』コラボ ※1 もあったりと、今しかない勢いに乗せまくっているのはずっと感じていた。制作陣、特に初代を担当したプロデューサー(鷲尾さん)やディレクター(西尾さん)、なぎさとほのかを演じられていた本名さん、ゆかなさんが常々おっしゃっていたように、こんなに長い間続くシリーズである、という事実が大きな形になって、あらゆるところで表現されていたんじゃないだろうか。
今年の秋映画は、まさに、その集大成というか、「15年間の積み重ねを私達(ファン)にくれた映画」だったと私は思った。
あくまで話の主軸添えているのは「HUG」の四人(引いてはエール)と、「ふたりは」の二人(ブラックとホワイト)なんだけど、やはり55人が一同に会して敵に向かっていくあの流れ、熱いなあと思ってしまう。DXシリーズが好きだったので、ああいういかにもな力を合わせて、プリキュア節を語って技を放つ、という流れに胸がキュンキュンしてしまうわけです。歴代主題歌のメドレーBGM編集も、本当に感動してしまって泣きっぱなしだった。それに合わせて全員がしゃべる(勿論一言ずつなんだけど)のも、かつてのあの一年、それぞれのシリーズの「わかる感」が溢れたものだったというか、観てるこっちも彼女たちと同じ「思い出」が心に過ぎるような、そんな気がした。
出だしから、なぎさとほのかの活躍がめちゃくちゃ多くて、二人が本編で過ごしてきた思い出や気持ちが、ぎゅっと詰まっていて。唐突にぶっこまれる八話ネタ、本当に弱いからやめてほしい。※2 でも、あの序盤の、ほのかが……なったあたりとか……ふたりのやりとり、当時を観てた人、ずっとプリキュア追いかけてた人、大好きに決まってるでしょ? 決まってると思いたい……あんなの見せられて感激しないわけがない、って、そう思い込んじゃうようなシーン、セリフ、そういうのが随所にあって、「15年間の思い出をなぞる映画」だったんですよ。
今回の映画は、彼女たちプリキュアが過ごしてきた時間と、私達ファンの観てきた時間がリンクする作品だから、プリキュアが好きであればあるほど、ずっと観続けてきた、より多くのシリーズを追っていた、という人であればあるほど、なぞられる部分が多くて楽しい作品じゃないかな。
お陰様で感動がすごくて、午前中に映画見て午後からフェルメール展に行ったのにフェルメールが全然頭に入ってこなくて(笑)お茶もせず早々に帰宅して、HUGの観てない話数を続き鑑賞してたわ……。余韻が今もあるから、自分の好きなキュアの、キメ台詞とか聞くだけで涙しちゃうくらいだ。浄化されながら仕事辞めさせてもらいますって言わないように注意しなくちゃ。
余談。
恥ずかしながら、私がプリキュアに「ハマった」のって『スマイル』の頃からで。シリーズを全部追いかけているというにはだいぶ遅い時期だった。今でもちょっとこれ、コンプレックスなんだ。別に見始めた時期とか、そういうので何かが決まるわけじゃないけれど、自分の中でもっと早くプリキュアに出会ってたら良かったのにとか、リアルタイムで観たかったなっていう気持ちがわりとでかい。まあもちろん過ぎたことではあるし、そもそも私は普段からテレビをリアタイするのが苦手で、当期プリキュア(HUG)ですら録画して一気に観ている状況なので、大差はないんだが。
『スマイル』にハマって、そして『ふたりは』から『スイート』までを半年間で映画も含めて全部観た。毎日仕事が終わって帰ってから0時過ぎ、時には朝までずっとプリキュアを観続ける毎日だった。年数にすると九年分、約400話弱くらい? そうして詰め込んだプリキュアという作品が、私は本当に大好きで、過剰摂取し続けても飽きないくらい、何度だってシリーズをなぞり、そのたびに新しい気付きや感覚を得て、同時に感動してきた。これからもずっとそうだと思うし、少なくともプリキュアというシリーズが終わってしまうまで、私はプリキュアを観続けるし、ファンでいるし、大好きだと叫んでいる。
※1 コラボイベント『ふたりはプリキュア〜蒼空のおもいで〜』。そこはかとなく、初代の映画を思い出させるタイトルである。ピーサードさんが出てきて感激した。15年目にしてまさかの復讐の機会があるとは……感慨深い。『ふたりは』当時の美術館ネタ、喧嘩回(伝説の八話)、キリヤくんネタなど随所に叫ぶ要素が満載だった(むしろ全部叫んでた)まさに神コラボ。私はグラブルのコラボ担当者にお礼の手紙を書く。
※2 やめないでほしい。