人間が作った虹の松原/ユーモラスなくんちの曳山/唐津市
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数々の城の天守に登ってみたが、唐津城天守ほど爽快かつ壮大な景色にはなかなかお目にかかれない。目はどうしても虹の松原に向かってしまう。
弓形に連なる砂浜は4.5キロ。その背後に最大幅500メートルものクロマツ林が続く。面積は216ヘクタール。これがどれぐらい広いかというと皇居の全面積とほぼ同じだ。日本三大松原として知られるが、日本で36か所しかない特別名勝に指定されており、これは全国の松原で唯一。
中には散策路がある。行ってみるとそれほど大きい松があるわけではない。しかしどの松も内陸側に傾いている。海風のせいだ。根がまくれあがったり、ねじれている松も多い。おもしろい形のものには、「連理の松」とか「夫婦松」、中には「ゴリラ」などと名前が付けられているものもある。全部で100万本あるというから驚きだ。
ところどころにある出口から海へ出ると、砂浜に美しい水が波紋を作りながらサーッと押し寄せている。砂はきめが細かくやや赤みがかった白だ。流木などのゴミはあるものの、遥か彼方まで続く青と白と緑の曲線に、「やっぱり日本の自然って素晴らしい」と思いがちだが待て待て違う。この景色、自然でもなんでもない。
虹の松原は1608年ごろから、唐津藩主の寺沢広高(てらざわ ひろたか)
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