しっとりと水に親しめる小道/えんえん楽しめる郡上おどり/郡上市
★「日本の城下町を愉しむ」一覧
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★城郭 郡上八幡城
郡上(ぐじょう)市はほぼ全域が長良川の源流域となっている水の豊かな街だ。シーズンには鮎釣り人の傘姿が川のあちこちにポツンポツンと見られ、郡上鮎は名産だ。
長良川から分かれた吉田川沿いの狭い谷あいが城下町の八幡地区。ここは名水の地として知られ、中心部には「やなか水のこみち」という路地がある。自然石の石畳が連なり、水路や池、神社があって、周りには美術館などが集まる。しかしここは観光向けのややお澄まし顔。
ここから宮ヶ瀬橋という橋に向かい、手前を川に降りる道が吉田川遊歩道だ。ゴツゴツした岩場に木道や石畳の道が作られているが、澄んだ水を眺めながら歩き回るのは楽しい。夏場は地元の人や旅行客が川で泳いでいる。
しばらく進むと水面からの高さ12メートルという新橋がある。なんとこの上から飛び込む子供達、「川ガキ」が風物詩でもある。残念ながら私は遭遇できなかったが、その飛び込む音や歓声、水遊びの音は、環境省の選ぶ「日本の音風景100選」に選ばれているというから驚きだ。近くの郡上八幡博覧館でその映像を見ることができる。
川岸を登って、かつての町役場だった郡上八幡観光協会の建物を通り過ぎると、今度は生活用水脇の歩道「いがわこみち」に入れる。アジサイなどが茂りひっそりした道に、水の流れる音だけがする。流れの中の石の上に、真っ赤な羽根で水色の細い胴の、見たこともない美しいトンボがとまっていた。
新橋を渡るとすぐに民俗学者折口信夫の、釈迢空名の歌碑がある。歌碑の
いがわこみち
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