錯覚起こす驚きの坂/着物で歩いて施設無料/杵築市
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読めますか?「杵築」。「きつき」である。江戸時代初めごろまでは「木付」で、これなら読める。ところが1712年に幕府から藩主に与えられた朱印状(領地を保証する書状)に、あろうことか領地の名を間違えて「杵築」と書かれてしまった。このころは出雲大社のことを杵築大社(きづきおおやしろ)と呼んでおり、そちらの方が有名で音に引っ張られたらしい。
藩の方では「直してください」などとは言えなかった。「じゃこれから杵築で」と間違いに合わせて藩の書類等を書き換えたという。幕府が黒を白と言えば白だったのである。すごい時代だ。
◇
最近は坂の眺めの街として知られる。ポスターやSNSなどで特に有名なのは「酢屋の坂」と「塩屋の坂」。二つの長く緩い石畳の坂が向かい合っているのだが、写真に撮ると距離感がわからずに、目を疑うような景色に見える。望遠レンズを使うと、人間が崖に張り付いて歩いているようになるのだ。私もSNSにアップしたら、「すごい急坂ですね」と驚かれた。写真マジックである。
どちらから見ても絶景だが、南側の塩屋の坂から撮った写真をよく見る。
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