日本最強の佐賀藩軍/筋を通した偉人輩出/佐賀市
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九州では佐賀県人をバカにする風潮があるという。自虐ネタにしたお笑い芸人もいた。しかし佐賀藩がその気になっていたら、佐賀が日本の支配者になっていたかもしれない。
2009年から発掘調査が始まった三重津海軍所跡が、筑後川が下流部で分かれた早津江川の岸辺にある。1858年に佐賀藩が作った軍艦修理・造船所、海軍基地である。ここには日本最古の乾ドック遺構がある。近代造船所では必須の施設だが、佐賀藩は幕府の横須賀造船所のように欧米列強の援助を得ず、独力で完成させている。そのためか、木を使った日本の伝統的土木技術で造られている。佐賀藩はここで、国産初の実用蒸気船である「凌風丸」を完成させ、多くの近代軍艦を運用していた。
遺跡近くに大きな展示施設があるが、何より面白いのは「みえつスコープ」。遺跡の指定ポイントに行き、ゴーグルをかけると、バーチャルリアリティでかつての海軍基地の様子が見えるのだ。思わず「おおお」である。移動するたびに違った景色が現れ、地上にはほぼ何もないが、かつての威容を偲べる。佐賀駅からはバスで30分ほどだ。
軍艦だけではない。近代軍には鉄が大量に必要だ。佐賀藩は城下に製鉄所を建設し、1851年に日本初の鉄製大砲製造に成功している。日新小学校に記念碑が立つ。佐賀駅北口にも製鉄用反射炉の大きな模型がある。佐賀藩は幕
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