見出し画像

人生はつくりだすもの〜美術館さんぽ〜

「グランマ・モーゼス展 素敵な100年人生」
世田谷美術館

以前からチェックしていた展覧会。月末に会期終了なので昨日足を運んだ。
最寄り駅からはバスが出ているけど、いいお天気なので歩くことに。

駅から美術館までは20分ほど
こんなのがいます

舗装された遊歩道は歩きやすいし緑もある。
ぶらぶらするのに最適。
犬の散歩も多数見かけた。こんな空の下を歩くのは、犬もきっと気持ちいい。

青空バックにころんとした梅の花

時間予約をした11時に合わせて入場。
中高年のお客様が多かった気が。
ご夫婦で鑑賞しているひともいて、微笑ましかった。

グランマ・モーゼス。モーゼスおばあさん。
そんな愛称で親しまれる彼女は農家の主婦として101歳まで生きた。
はじめから画家だったわけではなく、絵筆を握ったのはなんと70歳を過ぎてから!
初個展は80歳というから「人生は何が起こるかわからないんだな」としみじみ思う。

本展は16年ぶりの回顧展だとか。
残念ながら私は観ていないのですが、2008年に一度彼女の作品を観ていた。
損保ジャパン東郷青児美術館(現在のSOMPO美術館)で開催された「アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス展」。
当時の感想がこちら。

はじめから画家を本業としていた人は多くない。生計のためにまったく関係のない仕事をしていたりして、画家に専念したのは年齢もいってから…ということが多い。
ボーシャンは園芸家、モーゼスは農場を切り盛りしていた。
モーゼスは70歳を過ぎてから絵筆を持ったという。

モーゼスの原風景は農場なんだと思う。同じ構図で季節を変えていくつも描いている。
冬は雪を表現するのに光る素材を絵の具に混ぜて使っていたらしい。
《シュガーキャンディー》は可愛かったのでポストカードを買った。

私のこころの風景って何だろう?
そんなことを考えさせられた企画展でした。

美術館巡りのスクラップ帳より(2008.8.13)

出かける数日前の読売新聞に特集記事が載っていた。

私の人生は、振り返ればよく働いた1日のようなものでした。幸せで満足を覚えています。人生とは、私たち自身がつくりだすもの。いつもそうでしたし、これからもそうなのではないでしょうか。

アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼスの言葉


人生とは、私たち自身がつくりだすもの。

この言葉が強く刻まれる。

12歳で故郷を離れ奉公に出て、働き詰めの日々だったに違いない。
でも彼女は働く喜びにあふれていて、満ち足りていた。
作中の人物もいきいきと働く様子が描かれている。

つつましくも充足している。
彼女はこんなふうにも語っていた。
満ち足りるって素敵な言葉だ。


必要なものがあればいい。
あるものでやりくりする。
自分で幸せな時間を作り出す。
人生の主役は「自分」。

100歳まて絵筆を握った。
自分の好きな世界を彩りながら過ごす日々は幸せだったと思う。
だって作品を観ていると私も幸せな気持ちになったから。

彼女は1960年に
「✨人生は40歳から始まる賞✨」を受賞している。そんな賞があるなんて!

年齢は関係ない。いつだって始められる。そんな勇気ももらった。

私も人生が終わるときに
「素敵な人生だった」と思いたい。
そう生きなきゃね。

薬膳ランチ後、サービスでお菓子まで♪
貸切状態だったからか…
この前ショートに登場した鈴懸の木



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?