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童心に帰る・その1
先日、天王洲アイルにある寺田倉庫を訪れた。
開催中の「ジブリとジブリパーク展」を見るためだ。「暑い」の言葉も枯渇するくらいの陽気。
アスファルトの照り返しを受けながら、友達と新馬場駅から歩いてみる。
京急本線、新馬場駅。
「しんばんば」と読む。友達はこの界隈で一人暮らしをしていた時期があって、懐かしい道をたどっていこうという話になった。
徒歩20分ほど。
お盆休みで昔ながらの商店街はシャッターを下ろしている。暑すぎて人もまばらだ。
時折流れてくる海風だけが救い。
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時間予約制のチケットなので先にランチ。
目当てのパンカフェは満席…泣く泣く諦めた。
会場の斜向いにあるお店に飛び込む。
友達とは小学校3年生からの付き合い。
四半世紀も一緒にいるんだね〜と語り合ったのも10年以上前のことだ。
横須賀美術館の「ジブリ展」も一緒に行った。
ジブリづいている。
なぜなら。
私たちが仲良くなったきっかけが「風の谷のナウシカ」だからだ。
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ジブリ作品をすべて観ているか、と問われたら首を横にふる。
最近の作品は観ていないものが多い。
地上波で観たり、たまに劇場には行くけれど。
設定やラフ、絵コンテ、模型など製作過程を見る展示。歴代作品の映画ポスターはとても懐かしかった。
撮影箇所は限られていて、人だかり。
ネコバスには乗ることもできた。
ふかふか!
体が沈んで立ち上がれないほど…何人乗りなんだろう?この大きさが夜道を疾走したら、かなり怖い。
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作画のために細密な設計図を起こし、模型を作る。外観だけでなく内部まで。家具が置かれ、庭に草花が植えられ、ちゃんと暮らしが生まれている。
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もののけ姫のキャラクターを模した乗り物は大人気だった。子どもたちに譲って、あえて並ばず撮影もせず。
パネル展示に見入っていたのは大人で、造形作品に心を持っていかれたのは子どもだ。
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たまには童心に帰りたい。
あの頃のわくわくした気持ちを呼び起こしたい。共有できたら、なお嬉しい。
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