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【詩】知と信仰
私は憧れる
己という器を超えた存在に。
私は称える
宇宙という境界なき宙を創造された方を。
だが私は知らない
己を超越して在るモノを。
創造をなされた意識を。
私は知ることで生きている
経験を積み
悟性で考えることで
己の生を成り立たせている。
それなのに
私が一番求めているモノは
知性でとらえることができない。
誰も知らない
己が信じずべき存在を。
人はとらえられない
すべての根源を。
知をもって生きる人間が
その知を捨てなければ
つかむことができない存在がある。
知の言葉ではとられられない
されど無視できない。
きっと
無条件に帰依しなければならない。
断崖絶壁から
「ただ、飛び降りろ」
と親しき人から命じられた如く
一途に
素直に信じる心のみをもって
己という大地から
飛び降りなければならない。
そうすることで
たどりつける。
己が信じるべき存在に。
己が知らない私に。
それは迷信とは違う。
盲信とは異なる。
二つとも地上の掟に縛られているがゆえに
産まれた、偽りの教義。
誠に信ずべき教義とは
帰依すべきお方とは
地上で語られる
どのような意味や
価値観でもはかることができない。
人の世で起こる
あらゆる悲惨
怒り
争い
嫉妬
悦び
どれもを包み込む、存在。
すべてを包み
すべての根源に鎮座しているがゆえ
決して言葉ではとらえられないけど
素直な心で
感じることができる。
そこにただ在ることで
己と同じモノと気づける。
私を捨てて
それから拾うことで
つかむことができる。
今それを
つかもう。
私を私から逸脱させる。
今、ここに、在ることを受け入れる。
私が大地で
大地が私であることに気づく。
なにもかも知らない。
でも全部私のうちにある。
そして私も世界のうちに。
さあ
在ろう。