ONE PIECEの大好きなシーンをコーチングの考え方で考察してみた
皆様、ONE PIECE読んでますか?読んでますよね?僕は小学生の頃から単行本を買っており大好きな漫画の1つです。何度読み返したことか、何度涙したことか、何度海賊になりたいと願ったことか…そんなONE PIECEには名シーンがたくさんあります。チョッパーとヒルククの過去、マリンフォードのエースの死、アラバスタのビビとの別れ…などなど挙げればきりがないです。
僕が好きなシーンは中々渋めでして…どのシーンが好き?と聞いてもなかなか話題には上がることは少ない。あのシーンが好きというと、あー…そこね!まぁ確かに、いいよね…みたいな微妙なリアクションされるんですが、誰になんと言われようとも大好きなシーンがあります。今回はそのシーンが大好きだと伝えつつ、コーチングの考え方を元に登場人物達や何故感動するかなどを考察してみたいと思います。
人の夢
僕が好きなシーンは空島編のティーチとルフィの初対面のシーンです!最後のティーチの名言も素晴らしいのですが、一連の流れが本当に素晴らしく、悔しい思いをしたときや自分を奮い立たせるときに読んでいます。
25巻223話ー224話。空島に行くためにモックタウンで情報収集をしていたルフィ一行が訪れたのは酒場。そこで後に頭角を表す黒ひげティーチと出会います。チェリーパイがうまいか不味いを揉めたあとに外に出る黒ひげ。そこにベラミーが現れ、いきなりルフィに攻撃をします。反撃しようとするゾロとルフィを止めるためにナミが酒場にいる人達に「空島に行きたい!何か知らない?」と問いかけると…酒場の人たちは大爆笑。「そんなものはこの世にない」「夢物語だ」「海賊が夢を見る時代は終わった」「夢追いのバカを見ると虫唾が走る」とボロカスに避難され、さらにベラミーはルフィ達を攻撃します。ルフィはその反応を見るやいなや、ゾロに「この喧嘩は絶対に買うな」と指示をします。
そこからどれだけ攻撃されても反撃することはなく、ベラミーたちも呆れます。ナミは悔し泣きをしながら2人を連れて酒場を後にします。外でチェリーパイを食べていたティーチが語りかけます。
「何を悔しがるねーちゃん、今のケンカはそいつらの勝ちだぜ」「アイツらの言う新時代はクソだ」「海賊が夢を見る時代が終わったって…?」「人の夢は終われねぇ!!!」
「笑われていこうじゃねェか。高みを目指せば、出す拳の見つからねェケンカもあるもんだ!!」
ティーチに応えることなくルフィたちは歩みを進めます。
笑われても手を出すことなく耐えるルフィ達、エースとシャンクスの回想、ティーチの熱い言葉…この一連の流れが最高なんです。今の勝負はこいつらの勝ちだぜ、ってめっちゃ深くないですか?その後、あえて何も言わないルフィ達もカッコよくないですか?胸にグッと来るのはきっと…僕にもこうなりたい、これがしたいと語ったときに人に笑われた経験があるからだと思います。
夢を笑うドリームキラー
酒場で空島に行きたいという夢に対して大爆笑した人たち、彼らはドリームキラーだといえます。ドリームキラーとは人の夢や希望を邪魔する存在です。否定的な言葉によって、相手の夢や目標の邪魔をする人たちを指します。意識している状態で意図を持ってドリームキラーになる人もいれば無自覚の人もいます。この言葉はコーチングスクールも運営する認知科学者の苫米地英人さんの生み出した言葉です。
あなたも体験したことはないでしょうか?自分のやりたいことを話したときに「無理だ」「できない」「やめなさい」と言われたことは。その言葉がどれだけの人の夢を諦めるきっかけになったのでしょうか。しかしドリームキラーとなる人達も夢を諦めてしまうような体験があった可能性が大いにあります、この状態をアドラー心理学では勇気挫きと言います。勇気挫きとは人に否定されたり、失敗することで自分はできないと、次へのチャレンジへの意欲を失くした状態です。勇気とは何か?勇気の定義をアドラー心理学では下記の3つとしています。
・勇気とは、リスクを引き受ける能力
・勇気とは、困難を克服する努力
・勇気とは、協力できる能力の一部
ドリームキラーとなる人も最初からそうではなかった、きっときっかけがあって勇気を失ってしまったのでしょう。酒場の人たちも強い海賊にボコボコにされたり、グランドラインで仲間を失ったり…キッカケはどこで起きるかいつ起こるかわかりません。つまり誰もがドリームキラーになりえてしまうのです。
ルフィは自分軸を持ち夢を描く
ルフィは人の夢を笑うことはありません、大きな夢を描き行動し続けます。彼には自分軸があります。自分軸とは自身の価値観を元に行動・決断をする軸(信念)のことです。その軸が彼を強くし、結果につながっていくのです。
ルフィは「海賊王に俺はなる」と自らの夢を言葉にし続けます。そうすることで仲間を引き付け、助けれてくれる人達に出会い、必要な情報を得ることができます。どんな強敵を前にしても、どんな困難な状況でも彼は自分の夢を貫きます。カッコ良すぎる…
夢を目的と言い換えることもできます、ルフィのように夢=目的から考えること、目的をベースに考えることはコーチングのGLOWモデルと同じだと思います。目的を叶えた状態それは未来の自分だと言えるし、それは最高のロールモデルとなります。ロールモデルとは⾃分のロール(役割)のモデル(参考)になる⼈物のこと。他⼈をロールモデルにするのも良いですが、私たちの⼈⽣の⽬的が⾃⼰実現なのだとすると、他⼈は⽂字通り「参考」。では究極のモデルは誰か?それは「理想の未来を⽣きている⾃分」です。だからコーチングでは目的論思考で未来描き、そこから学ぶことからセッションで理想の⾃分のイメージを作ります。その⾃分のエッセンスを抽出して「あたかもその⾃分であるかのように」今⽇から⾏動してもらうことで実現に近づいていきます。ルフィは「海賊王」という理想の未来の自分をイメージして発言し、行動し続けているのです。
出す拳の見つからないケンカもある
ドリームキラーに出会ったときはどうすればよいか。それは「あなたの意見も一理ある。貴重な意見をありがとう。」と伝えて早々に立ちされましょう。無理に向き合う必要はありません、説き伏せる必要もありません、そこにパワーを使う必要もありません。ただ感謝とリスペクトを示しつつ、その場を終わらせてあなたは自分のやることをやるだけです。ルフィたちが耐えたように、ティーチの言うように拳の出ないケンカもあります。あなたの夢は素晴らしい、ただただ進みましょう。コーチングは人の夢を支援する1つの手段だと僕は考えています、僕はコーチとしてあなたの夢を応援しています。ルフィのようにいつか叶う日まで夢を口にし続けましょう。