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【感想】銀河英雄伝説Die Neue These 48話「フェザーン占領」(4thシーズン 策謀 ep12)
48話のAnichu(日テレ)放映は12/24の深夜。
奇しくもミッターマイヤー艦隊がフェザーンの衛星軌道に到達した日にちだったんだよなあ。偶然なんだろうけど、不思議なリンクを感じてちょっと嬉しかった。
(今の所の)最終回だよー!!!!
ワープの行き先
亜空間空間「疾走」戦艦シーンから開始。
滑らかで大迫力の動きに鳥肌が立った。ノイエ銀英伝、最初は劇場特別公開をやってくれる(劇場版ではなくて、話数を章立てに再編集して特別公開してくれてる)の、本当にありがたい。これを、48話のあれこれそれを大画面で観られたの、感謝しかない。
(5期以降も絶対劇場公開お願いします!!!策謀の時は劇場でBD買えたんだけど、そっちには一般発売BDと違って章立ての方「も」収録されてたのよ。めっちゃ良かった。次がどうなるかは分からないけど、もしあったらめっちゃお勧めする)
「はずであった」
航路設定とかは中央での集中管理だろうから(個々に航行計画を策定させるとかないだろ‥)、そちらにフェザーン回廊への航路を設定させておけば航行自体は問題なくいけるんだろうな。
ワープした先が思ってたのと違うくない?ってざわざわしてるけども。何度も遠征に行ってる人もいるはずだしな。いやだからと言って、右も左も永遠の夜の宇宙空間で、よく違和感に気付けるな???
航路見てる人は自分たちの座標がおかしいとは思うだろうけど。上からここ行ってねって言われてるデータ自体を「間違ってる」とは思えんだろうし、何かあるんだろうと察するんだろうか。
一般兵にも不安が出て来てるね。明らかにイゼルローンを目指していないよ、この航路、と。それでも航行停止もかからず、進み続ける艦隊。帝国領の外に向かう道は二つしかなくて、その一方ではないとするなら。
ミッターマイヤー上級大将から通達だ!みんな聞けー!!!!!
いろんな人が広間に集まってるけど、陸戦部隊やクリーニング室の兵卒(でいいのかな)やワルキューレ部隊の人たちは、特に召集とまでは言われてないのかな。全員入れるスペースがあるのは大きい戦艦に限るだろうしなあ。聞いていればよろしい、なのかな。一人くらい昼寝してて聞いてなかった!ってなってる人がいそうだけど(そんなバカな)
場面が切り替わって、音声の質が変わるの細かくて好きだよ。
あ、噂(?)のクリーニングルームだ!!下着の類はクリーニングではなく分解されて汚れをすみずみまで消し去った後にもう一度下着としてリビルドされるという設定に戦いた。上官とパンツ取り違えたりしたらえらいことだもんな(???????)。元帥が自分のパンツ手洗いしてても何か嫌だし(笑)。こういう細かいところもきっちり設定入れてくれるのが本当にありがたい。
これは同盟も一緒なのかな。同盟側、経費削減とかの都合で紙パンツになってたりしないよね。ゴミが大量になるから廃棄ではなくて、紙をパルプにしてからもう一度整形するよ!とか。‥‥何か嫌だな。同盟はどうなってるんでしょうか、小倉さーん!!!!!
というか、制服の方はどうやってクリーニングするんだろ。そっちは資料集に載せてくれるのかな。光で分解とかやりそう‥‥‥。帝国軍の軍服はテーラー利用(かも)の設定があるから、同じ階級と言えどもSMLなんて適当な分類では終わらないだろうし、何着かは変えがあるのかな。
メルカッツ提督も同盟軍側で帝国軍服を着続けている以上、何らかの「変え」はあるはずだもんな。十着くらい同時注文しておく方式なのかなあ。肩章は取り替えられそうだけど袖口とかの刺繍も階級で違うから、仕立て直しはいるよな。マジカルアイロンプリント的な技術があるんだろうか。
(クリーニングルームのシーンからどれだけ膨らませる気だ。止めます)
ワルキューレの中身、ガッツリ見えたの初かな?
ケンプの時はそこまで引きのカットではなかったし。操縦桿そういう感じなんだ。おもしろーい。
モニタを後ろから見てるから反転したミッタマ、髪型の分け目が逆で新鮮(?)。
行き先はフェザーン回廊って言われてあまり驚かない(予想は付いていた)けど、自分たちで歴史のページを捲るよ、期待してるよ!って言われておお!ってなるの、軍人だなあ。
今までとは戦いに対する意識が違う一般兵たち。知らん戦いに引き摺り出されて死んでいくと思ってたけど、自らの意思で、自らのために、ラインハルトの下で銀河を統一する戦いに自分の力を尽くせる。どうせ死ぬなら自分たちのために。死ぬことからは逃れられないとしても、この意識の差は本人にとってはとても大事なものなんだろうな。
その分とても危うく感じてしまうのは、わしが(一応)平和な国に生まれて生きているからかなあ。
彼らを奮い立たせるラインハルトとミッターマイヤー。すごいけど、やはり脅威だね。
フェザーンを占領しにいくよ!同盟を併呑しにいくよ!という行為に対して、その戦いの場にいられることを「誇り」とまで思わせられるのだから。
急進
ボーメル船長@ロシナンテ号、久しぶり!元気にしてたかい?
要塞がワープアウトしてきた時は時空震発生させてたけど、戦艦レベルだったら影響なしなんだね。そりゃそうか。隣の戦艦にも影響出ちゃうし、大艦隊でワープ自体が無理になっちゃうもんな。その辺は制御できてるっぽいね。
至近距離にこのデカさの戦艦が急に出てきたら、ビビるなんてもんじゃないよな。フェザーン回廊だし。
「我が進む道に敵なし」
この曲大好き。不穏なところと清浄な旋律も併せ持っていて、不吉でかっこよくてたまらん。
拿捕される前にずらかる。判断が早い!えらいぞ!!
(原作だと停船命令を受けた商船が、逃げようとして鎮められたり拿捕されたりしてたのだよね。怖)
欺瞞情報を送り続けた結果、空に大軍が見え始めても日常を送っているフェザーン人たち。
きれい、ではある。
この、一般人にはどうしようもない自体の転がり方、滑らかで劇的なものすらもなくて、当たり前のように戦艦が押し寄せて降下して来る様が、むしろめっちゃ怖い。ノイエのこういう表現、大好き。
大々的にバーンって演出することもできたはずなんよね。I.Gさんだぞ??
それを敢えて、日常からシームレスに侵襲されるように作られてて、背筋が凍る。こんな風にいつか手際よく占領されるかも知れないという不安が掻き立てられる。
ユリアン、落ち着いてる。ちゃんとヤンが言っていたことと即座に結びつけて、次の手に移れるの有能✨✨✨
管制室の人、かっこいいな。この状態で毅然として非武装宙域だから管制に従え、武装を解けって呼びかけられる。職務を全うしようとする姿勢、素敵だ。管制に従いなさい!この大軍を前にしてこれを言えるの、すごいよね。
フェザーン回廊は非武装地帯であるという「安全神話」を頭から信じ切って、それを侵すものなどいないという認識からしか出て来ない。それがフェザーンの「普通」。
まあ、無視されるんですけどね。
ミッターマイヤーの悪い顔、大好き。
軍規に反することが許せない人ではあるけど、侵略を「是」とできる帝国軍人でもある。なので「公明正大」というのも、帝国軍においてというカッコ書きが必要。そこも含めてミッターマイヤーの怖さが圧倒的で素晴らしい。
別にミッタマ正義の人というわけでもないし。この辺はキルヒアイスにしてもそう。不正が嫌いとか、不当に虐げられる人を思いやるとか、そういう「普通」は持っていても、軍人としての意識はまた別。キルヒアイスなんて、ラインハルトとアンネローゼというたった二人のためなら、何だってやる。ミッターマイヤーもエヴァのためなら何だってやる。そういう危うさを秘めた「善き人」なのだよね。
THE善人じゃないところが、結局好きなんだと思う、わしは。
(実際に侵略行為などを肯定しているわけじゃないよ)
ずっと警告を送り続けてる管制官の声が入ってるのいいな。
どうしてこんな事態になるまでわからなかったんだ。
それはね、裏切り者がいたからだよ。にっこり。
フェザーンの空に戦艦が浮かんだのは初めてなんだろうか。バランタイン・カウフがフェザーン自治領の「治外法権」を確立するまでは帝国領だったのだから、それまでは帝国艦隊は空を行き来していたはずだよね?
まあ現在生きている人たちにとっては初で間違いないか。
さっきの管制室の人もそうだったけど、フェザーン人にとってはやはり意識としては「独立国家」なんだな。政治的には帝国領の一部でも、実質的には。
ここまで戦艦が降りてきて、漸く事態を飲み込む民衆たち。
自治領主府何やってんだって冷めた目で戦艦が降りてきてんの眺めてたけど、いよいよやばいと気付いたのかな。
ドラクールで商人たちが高い税金払ってんだから自治領主府がどうにかしてくれるし、どうにかするべきだって丸投げしてたもんな。
スムーズに後戻りできないところまで来てしまって、今更震えが来ているボルテック。カップを持つ手が震えてどうしようもなくなるほど動揺しているおじさんを、ミッターマイヤー含めた誰一人として顧みないのが、好き。
どうした、今更怖気付いたか、なんて嘲って来る二流とは違う。裏切った責任はおまえのもの。我々はローエングラム元帥より賜った作戦を実行するのみ。言外の突き放しが発生してて、堪らん。小物一人の動揺など、ミッターマイヤーには関係ないものね。
帝国の陸戦部隊カッコ良すぎるー!!!!
何、羽根!羽根ついてるよ!!!おしゃれー!!!!
皇帝の葬儀の時なんかにも出てきたけど、衛兵や陸戦の歩兵、目元隠しがちなのがまためっちゃかっこいいんよな。ルドルフのやったことは全然肯定できないんだけど、デザイン的な趣味はめちゃくちゃ合うので、その点に関してだけは特大の感謝!!!!!!でもこれ、某親衛隊と同じでファッションから懐柔して来るやつなので、めっちゃ危険なんだよな、本当は。
くそぉ。心に厨二的部分がある人には刺さりまくっちゃうだろ。仕方ないだろ‥!!!!??????
ちょっとブルームハルト似のおじさん。ベリョースカ号の乗組員かな。裏帳簿ってはっきり言ってんの笑う(笑)。マリネスクさんも強かな人だなあ。頑張って生き延びてくれ。
フェザーンの警備隊、帝国兵の前に装備も技量も歯が立たない。ご愁傷様でした‥‥‥‥。
フェザーン人たちのファッションモードが帝国とも同盟とも違ったラインなのも面白いよね。全く別というわけではなくて、そういう人もいる、という感じになっているのがさらに面白い。全員が同じモードに染まっているのも中々不自然だし、同盟弁務官、帝国弁務官などの他国の文化を纏った人たちがいる場所だからこそ、一つに収斂しないのかも知れないね。
民間人に危害を加えたり、略奪行為を働いたら、即決裁判で銃殺。
ウォルフガング・ミッターマイヤーに二言があると思うなよ。
っっっっっかああああ。かっこえええええええええ!!!!!!!!
帝国軍=ローエングラム軍なので、何というか‥ありがとうございます!という感じっすね。ええ。閣下の名誉を汚したら許さん、なんだよね。
ってめっちゃきりっとしていた後で、弁務官事務所のやつらに暴徒怖いから護衛送ってください!って言われて、苦笑付きで一個大隊送ってあげる優しさ‥優しさ‥???呆れても、キレることはない鷹揚さ。ミッタマは器が広い。
ユリアンの抵抗
ユリアンの機転。誰よりも早く事態に気付いて弁務官事務所へマシュンゴを伴って急行。置き去りにされた(他の職員は既に煮え切らない弁務官を見捨てて逃げた後)ヘンスローの責任転嫁気味の情けない糾弾を聞きながら、二人でさくさくと対処を進める。
この、データを消してる経緯好きだったので、カットされちゃったのは少し残念。原作読んでね!ユリアンの判断力の的確さと柔軟性が最高だよ!
ノイエでも後で弁務官事務所のデータが消されていたことが示されるので、ユリアンが完了したと言ったのが何かは分かるんだけどもね。まあ尺の都合よな。さくさくユリアンが事を勧めていました!でまとめるのはしゃあない。
ヘンスローの情けなさ、ちょっと癖になるというか、面白いよね。ルパート相手に手玉に取られて「何ですと!?」とか言ってたのも懐かしい。ああ、情けなや、面白い。
自分は責任を取らないし、自分では何も判断しない癖にこいつは‥。
地上戦もかっこいいね。
この戦車、どうやって持ってきたんだろ。輸送艦に積んできたのかな。
目標から銃撃されても動揺せずに対処できるの、かっこいいね。
さっきミッタマの演説聞いてた時にカードしてたおじさんだね、隊長。他のメンバーも陸戦部隊の人たちだったのかな。多分そうだよね。
あそこにいた人たちだ、が発見できるの、とてもいいよね。つい探してしまう。
ピンポイントのものにこの威力ぶつけるのはやばくないか??最上階のガラスくらい割れそうだけど、頑丈だな???(笑)。
時間稼ぎを迷わず設置できたユリアンとマシュンゴ有能!!!!!!!!
この、後からわかる構成も好きだよ!!!!!!
ヤン艦隊以外に、と思うでしょ。ごめん、分艦隊みたいなもんなんですわー!!!!!!というオチ。結局有能なのはヤン艦隊のみ‥。
さくさく走る軍人組と、ついていくのもやっとというか、何で走っているのかも見失いかけてる必死のヘンスローの対比、好き。息も上がってない二人と、重い体を必死に動かしているヘンスロー。運動苦手な人の走り方だー‥(笑)。
狐の親子
自治領主府は蛻の殻だったけど、こちらの私邸に既に退避してたんだね。というか、単純に退勤時間だっただけかね?
フェザーン宇宙港に帝国艦隊が押し寄せて、現フェザーンの終焉が見えてきたことにうっきうきしてしまうルパート。若いなあ。
髪ふぁさってやったの、何で!?抑えきれないわくわくが出ちゃった!?(笑)。
ラグナロック作戦の時にラインハルトが髪ふぁさってやってくれなかった分、ルパートがやってくれるとは。調子こいた若造感がマシマシで、いいぞー!!!!
あなたの時代は終わった。
ちょっと肩を竦めて小馬鹿にしたように、動揺を引き摺り出そうとするようにやや芝居がかった言動をしてるんだろうか、ルパート。
高笑いしたいのを押し殺しているから、かな。
一方何の動揺も見せないルビンスキーは役者が違うなあと思ってしまう。
ルパート‥。
出番が終わった役者はさっさと退場しろ。
出番が終わったかは、舞台に立っている人間には判じられないんだよ、ルパートくん。
眼鏡を外して、演じる事を止めたルパート。この表情。声。
父親への復讐。その瞬間に酔い始めた青年。
動じないルビンスキー。ルパートの性格的に詰ったり嘲ったりすることを省略したりしないと看破しているからだろうなあ。ルパート、君は父親に把握されてるよ。君は父親の底を把握していなくても。
ルビンスキーの憐れむような視線を向けつつも、敢えて名前を呼んで見せる煽りっぷり。この‥狐めが‥!!!
気安くおれの名前を呼ぶな!!!!!!
激昂するポイントが分かってて言っているのだよね、ルビンスキー。
もっと前から母親を気にかけていれば、補佐官に登用する前に腹割って話すことができていれば、ルパートが恥も外聞もなくルビンスキーに馬鹿野郎って言えていたなら。何かが変わっていたかな、この親子。
ルパートと呼んでくれる父親がいてほしかったのは、ルパートがそれを自覚していたのはもっともっと幼い頃。今の自分に父親は必要ない、そう頑なに思い込もうとしている(側から見ると父親にある種の執着を見せている)現在には、不要なもの。
名前を呼ばれるたびに、どうしてあの頃のおれにそう言ってくれなかったのかという、自分でも認め難い寂しさとか怒りとかを感じてしまっているんじゃないだろうか。
ルパートにとって、自分が父親に顧みられないことと、母親が捨てられたことのどちらが大きいんだろうか。
父親だと?父親というのはなぁって言いかけて、自分でぶった斬って来るルパート。それを吐露してしまったら、ルビンスキーがそれを「演じて」来ることがわかったからなのか、それすらも今更虚しいものだと思ったからなのか。
この感情のヒダが素晴らしいなあと思う。繊細で傲慢でなまじ能力が人よりあったから増長し歪んでしまったルパート。父親を憎み、父親を見返したくて、父親に愛されたかった幼子を抱えた青年。ああ、しんどい。
あれだけキレ散らかしてたのに、感情をコントロールして(まだ少し声が震えているのがもう‥)終わりに向かう。
引き金に手を掛けていたのに、衝撃で弾いちゃわない?大丈夫!?ってめっちゃ心配になるけど、大丈夫だった。よかったな、ルビンスキー。
撃たれてテーブルを咄嗟に支えにしようとして、支えられなくてそのまま抱え込むようにして倒れる作画、痺れる。
光学迷彩(オプティカルカモフラージュ)出たー!!
原作だとマジックミラー止まりだったものが、最新技術投入してきた‥。気配まで消せるのすごいな!?
というかこれ、ルビンスキーの敵側に渡ったら暗殺容易過ぎないか??まだ帝国にも同盟にも技術を売ってないから大丈夫って?性根逞しいフェザーン商人が知っているなら、いつか漏れると思うんだけど‥怖。
ドミニクぅううう。
多分ドミニク、ルビンスキーの味方をしたというよりも、得た情報をルビンスキーに渡しただけなんだよなあ。それが味方をするという意識はなくて、あなたの息子、こんなことを考えているようだけど?というレベルの情報というか。馬鹿馬鹿しいと思ってそう。どちらが勝ってもあんまり興味はなくて、青いルパートにルビンスキーが殺されるならそれも一興、くらいの温度感。狡猾なルビンスキーが負けるとも思ってないけども。
どちらかに着くということを考えていなさそうなドミニク。強かで、不安定で、不思議な人。
ルパートは興味の対象にするには、青過ぎたのかもしれないね。
この女!原作の「売女」呼びは流石にコンプラに引っかかったかな。でも、ルパートの立場からしたら、あるいはドミニクの振る舞い方を上部だけで見たら、そのくらいの言葉はブツけられても仕方ないと思うんだよなあ。
ルパートは優しいね。
何一つ譲ってもらおうとは思わない。
奪ってやると決めた。
何一つ遺してやらない、おれ自身でさえも。
ルパートの痛々しいまでの憎しみが、しんどい。
独特の美意識で繕っていたルパートの外面が、血によって汚されていく。切ない。
絶命の瞬間を見守るルビンスキー。その時を僅かな目の表情だけで流すの、残酷で悲しい。ルパートの死により、何の痛痒も感じていないんだろうか。もう少し欲が少なければ、いつか自分の地位を譲ることもあったかもしれないってのは、ルビンスキーの本音ではあると思ってるんだよなあ。少なくともノイエのルビンスキーはそう見える。それが父親の情なのかは置いておいて。ルパート自身がそれを喜ばないということも置いておいて。
もがいて足掻いてきたルパートが、l歴史に名を記されることがないという結末。皮肉でもあり、切なくもあり。若い男の射殺体がルビンスキーの私邸で発見され、当時の補佐官でしたという情報だけが残るのか。彼がルビンスキーの認知されない子供であると知っている内の一人は死亡。二人は逃亡。帝国が紡ぐ歴史書に、その事実がのぼることはない。
永遠にルビンスキーの息子の存在をルパートは「奪った」ことになるんだろうか。復讐の一端は成就していたと、勝手に思ってやりたい。それくらいノイエのルパートは鮮烈で、印象深かかったね。合掌。
名字呼びがデフォルトの銀英伝で主人公格を除けば、公式からも名前呼びされるルパート、めちゃくちゃ珍しいタイプのキャラだったなあ。閃光のように散っていくからこそ、余計に愛着も深くなった気がするよ。
ドミニクの去り際の表情。憐んでいるようでも蔑んでいるようでもあり、内面を読ませない人だなあ。
引けなかった引鉄をクローズアップするの、やめい!!!!(やめないで)
夜は明ける
混乱の夜を超えて、当たり前のように朝日が昇る。
いつものように朝を迎え、タバコで一服するこの人はドラクールドミニクが歌ってたのマスター。強かなフェザーン人は何を思うのかな。
(ドミニクが歌ってたバーとドラクールがごっちゃになってました。別のお店だったのな。ドラクールは船乗り御用達の別のお店だもんね。ごめん!)
フェザーンの機能が経済に寄っているからこそ、ミッターマイヤーが手を出しようがないの、面白いよね。殲滅せよ、という命令なら簡単に実行できるけど、占領しろ、というのであれば、現地民を害するわけにもいかないし、現地民に不満を抱かせるのはよろしくない。
経済に明るくなくても、そこを停滞させると百害あって一利なしだとわかっていて実行できるのがミッターマイヤーのすごいところ。全部押さえつけようとするから反発が起こるんだものね。
ほぼフェザーンの日常生活に対しては手を出さないから、人々の生活は昨日と地続きのままで継続し、緊迫感は霧消してる。昨日までの生活が保証されるのであれば、現時点で何かに抗うこともできないものね。
釘を刺すことは忘れない。
その値札便利だな!?倍近くふっかけようとしてるの、商魂逞し過ぎて笑う。商魂というより半分嫌がらせかな。
ユリアンに着こなしが難しいジャケットを売りつけた(語弊)店員さんだ。帝国軍人が見せの前にウロウロしてたら邪魔だもんね。忌々しいよね。せめて買えや!(違う)
民間女性を暴行する兵卒。あれだけミッターマイヤーが二言はないって言ったのに‥。閣下の名誉に傷を付けたやつ、許すまじ。
ガチギレミッターマイヤーの静かな怒り。
軍規に不信を抱かせぬため。占領地の市民に負の感情を抱かせないため。
禁じたことを侵せば処刑する。獣とは違うという線引きを見せること。うやむやにして本国に送り返して終わりではなく、きっちり目の前で罰を与える。
これで被害女性の心が休まるかってったらまた別の話なんだけど、有象無象にとってと、帝国軍の兵士たちに対しては意味のあることなのだね。
処刑執行するのも嫌だろうな。だから非行やめろって話でしかないので、そこを広げるつもりはないんだけど。こういう刑吏って、軍隊内でも役割として決められているのかな。それとも何らかの当番制的なものなのかな(今日はこの地区の担当、みたいな持ち回りの何か)。
ミュラー!!!!第二陣のミュラーが来たー!!!
恐縮ですって言ってやや早歩きになってミッタマの前に立つミュラー、大型犬みたいで可愛い。ミッタマも握手した手をぽんぽんしてて、とても可愛い。身長差すごいな。ミュラーも190cm近くありそうだな。大きいね。
身長で何かが決まるわけではないんだけど、ミッターマイヤーの、周りの人間よりちょっと小さい体付きながら、威厳も有能さもはち切れんばかりで、彼らを従えて前を行く姿がめちゃくちゃかっこいい。小柄っつっても170cmは超えてるわけで(現実の西洋人基準だとやはり小柄な方かな)、周りがでかいだけなんだけど。
心細いミッタマ、軽口だとしても、そういうのをミュラーに言えるの、何かいいね。お戯れをと受けるミュラーも、尻尾ぶんぶんしてそう。
4日で統治がある程度形になってるの、すごいね。制限を設けないからこそ可能だったんだろうけども。
カイザー!!!!!!!
ラインハルト、到着!!!!!
ミッターマイヤーからラインハルト到着まで1週間経ってないのね。スピーディーもいいところだな。増援軍の要請を待つことなく、ミュラーもラインハルトも出発してるのか。
フェザーンの土を踏んだ。・・・・・土???土、どこ???(野暮なツッコミすな)
ブリュンヒルトの艦橋あたりから垂直に降りてる筒状のやつ、支えかと思ってたけど、もしかしてエレベーターかな。ブリュンヒルト自体はこれ浮いたままなのかもしれないな。
ラインハルトがブリュンヒルトから降り立って、終結した兵士たちの前に歩いていくところ。原作の、「昼が急速に夜に支配権を譲り渡そうとする時刻だった」から始まる一連の描写が美しくて好き。それを見事に映像化してくれたこのシーン、大好き。
暮色の中、フェザーンの風に髪を靡かせるラインハルトの美しさ、神々しさ。堪らぬ。
軽く身を翻したラインハルトを引き止めるような「ジーク・カイザー」の叫びが発生するのも、誰に言われたのでもなく、ただ自らの衝動に従って声をあげたんだろうなってのが分かる唐突さが、良い。
やや怪訝な視線で振り返り、足元の描写。ブーツの作画と動きがこんなに美しいことある!?足の運びから、ブーツの形まで、すべてが完璧で美しくて、ここだけで泣くんだけど。え、怖。
残照の輝きの中に再度身を晒したのが分かる、光の表現が美しくて溜息が出る。青とオレンジの空のグラデーション、太陽の残りがを映した雲。
ここの音楽のタイトルは「カイザーラインハルト」。
シーンに合わせて聴くのも最高だけど、サントラで曲だけ聴いててもやばいくらいに良いよ。サントラ再生して「カイザーラインハルト」でボロボロに泣いたのはわしです。いやあ、あれは吃驚した。この高音のストリングスのところが特に来る。この光景をミッターマイヤーを始めとした側近はもとより、眼下の四万人の兵士たちが死ぬまで目に焼き付けたその姿が、目に浮かぶ。稀有な体験をさせてもらったわ。
ロイエンタールや他の提督たちにもこれを見せたい、今すぐ見ろ!!!というのと、キルヒアイスも見てくれてるよね!!という気持ちが、ぐっちゃぐちゃになるんだよねえ。ラインハルトが凪いだ表情でこれを見つめているのも良い。
ミッターマイヤーがあなたを皆はマインカイザーと呼んでいるのですよって言っても否定しないところがラインハルト。大好き。
この熱狂、怖いね。泣いてる兵士もいっぱいいるんだよ。
存在するだけで他者を高揚させ、死地にも赴かせることができる存在。怖い。でも、かっこいい。
実際に戴冠するのはこの翌年。
この日が12/30なので、翌年ってもう数日後からなんよね。
いつ戴冠するのかなぁあああ!!!5期の情報をくれー!!!!!!!!(※制作自体は決定してます)
親衛隊、意外といっぱいいた。キスリングだけってことはないのは分かるけど、こんなにいるのか。随員が多くなることを嫌うラインハルトだから、メインはキスリングだけではあるんだろうな。
薄く微笑むラインハルト。好き。
最初にマインカイザーと呼ばれた日。最高に美しかったです。ありがとうございます!!!(泣)
うきうき
ミッターマイヤーの敷いていた統治方法と違わない、ラインハルト。この辺は同じように考えてそうだから齟齬がなくそのまま引き継げるんだろうね。
市民的権利や生活をわが名において保証する。最高権力者が保証するって言ってんだから保証するんだよ。というか、普通に帝国領何だから今回のことは自治領主府が自治権を失ったという上部の話で、フェザーン人たちには受け止められるんだろうな。誰が保証しようが、保証される内容が同じであれば何でも良い。新しい統治者が税金を下げてくれたら、それはそれでより良いじゃないか、くらいはフェザーン人考えてそう。
素直に謝罪できるミッタマ。誤魔化しもうやむやにもしない姿勢、好ましいね。
要人確保の失敗と、同盟弁務官事務所のデータ喪失。
航路局データは手に入っているのだから、不問よね。
ミッターマイヤーにできなければ、他の何人にも不可能だから良いよ。信頼がすごい。戦いではないし、挽回するタイミングはいくらでもあるだろうから、そこまで深刻になることもないんだもんね。
ヒルダの政治的な観察力はいつも的確で惚れ惚れする。
ローエングラム公とフェザーン市民、どちらに望まれるにしても、身を隠してもいずれ自分への助力を請うことになるだろうという判断。ルビンスキーもなかなか一筋縄でいかないところあるねえ。
呼ばないので永遠に勝手に地下にでも潜っててくれ。
航路局、行くよ!!ってうっきうきしてるラインハルト、かわええええ。
シュトライトが折角体調面とか気にしてまずはお休みになってはって声かけても、今行くんだもん!って。幼児か。
航路局のお姉さんがラインハルトが通り過ぎて、ガラスにへばりついてるのも面白いし、後ろのおじさんが、え、何みたいな顔してるのも面白い。
今まで対軍人の反応しかほぼ見られなかったから、ラインハルトの美貌に対して、ちょっとみなさん反応薄すぎません!?ってやや不満だった(過激派)んだけど、ここへ来てフェザーンの軽やかな一般市民は征服者だろうと何だろうと、自分が美しいと思ったものには反応しちゃうぜ!って強かさも込みで見せられて、にっこり。
航路局に入るところの足すらも美しい。おみあし‥。
胸ぽんぽんでデバイス出るのフェザーンでも出来るんだ!いいなぁ!!!!
自由惑星同盟側の航路図を選択!
このVR?立体空間、めっっっっっっっっちゃいいよね。
原作だとモニタの中なんだけど、そこから膨らませてこれほど美しいシーンになるの、最高やん。ノイエ銀英伝ありがとう…!!!!!
行こうか、キルヒアイス。
おれとおまえの宇宙を手に入れるために。
あれからずっと張り詰めた硬い声しか聞けなくて、切ないやら辛いやらだった感情が、ここですうっと浄化されるのを感じた。誇張とかじゃなくて。
優しい表情、優しい声。
言葉にできないな。何だろね。
晴れやかな無垢な顔で、星の間を歩いていくラインハルト。
キルヒアイスの幻影はなくても胸の内にキルヒアイスはいて、二人の宇宙を歩いている。ノイエはキルヒアイスの幻影を今の所絶対描かないんだけど、わしはそれで良いと思っている。ラインハルト自身はキルヒアイスがいないことを誰よりも分かっていて、心の中で語りかけているキルヒアイスすらも、自分が内在化させているものだと分かっているから。だから「外」からは見えないし、そういう演出をしないんじゃないかなあ。
この辺りの描き方、例えばフジリュー先生版とは真逆なんだよね。
どっちがいいとかじゃなくて、面白いなあって思う。
原作は、わしの受け取り方的にはやはりノイエに近いんじゃないかと思うんだよね。ラインハルトって決して夢見がちな人じゃないし、死んだ人間は「いない」と分かっている人だと思うし。
なので、ノイエの描き方がすっと入ってくるし、こういう描き方をしてくれてめちゃくちゃ嬉しい。もちろんキルヒアイスが幻影でも出てきてほしいと思うファン心理もわかるし、そりゃ出せるなら出てきてくれキルヒアイスとも思うんだけど。
ラインハルトを軸に考えるなら、出さないという選択になるんじゃないかな。少なくとも今は。この先の変化の先には、あり得るかもしれないし、あのシーンでは出てきてほしいとも思っているので、まあ、その辺はそうなった時に考えるよ(笑)。
Polevit、Gandharva、Rantemario、原作勢の呻き声が聞こえる(笑)。
星系の名前を見ていくだけでも色々込み上げるものがあるなあ。
全人類400億人。全盛期に比べたらだいぶ減ったねえ。しんみり。
時だけは等しく流れていくのだった。
この美しいシーンで48話を締めくくってくれてありがとうございます。2020年に唐突に銀英伝にハマり、深い沼に垂直ダイブをかまして早4年。激突、策謀が劇場公開された時の感動を、この先の期にも存分に持ち続けていきたいと思う。
ノイエ銀英伝、マジで原作小説の正伝全部お願いします。外伝も!!!!!
クロプシュトック事件とかも、星を砕く者として全編通してやってください!!!!!
48話分の感想も読んでくれてありがとうございました!
何度も何度も繰り返して観て、情報量をどんどん上げて、抉られてください(笑)。
では!