峠三吉さんの詩

連日の暑さでぐったりどころかべったりしております。こんばんわ。くろりです。
…この出だし久しぶりだなー…

さてさて。
この時期になると思い出すトラウマ映画が1本あるんです。
たしか小学生かそのくらいの時期に、TVのロードショウで観たんですよね。
タイトルも覚えていない映画なんですが、エンディングで流れた歌がずっと忘れられない。
戦争映画で、原爆が題材でした。
兵隊さんがジャングルで敵と銃撃戦をするような派手な映画ではなく、淡々と日々を綴ったような、そんな静かな映画だった気がします。
エンディングで黒い人の形をした塊がうごめいて、灰色と、オレンジと、その黒い塊と、その歌が、もう恐ろしかったという記憶しかありません。(が、あくまでも子供のころの記憶なのでかなり違っていると思われる)
そりゃーもうぎゃん泣きしまして頭の中が映像と歌のループでそれから〇十年経っても歌だけはきっちり覚えている位です。

大人になってインターネットという便利アイテムを手に入れて、やはりこの時期に思い出して検索をかけてみた。
頭に残っていた歌詞はきっちり記憶してたので、すぐ出てきました。
峠三吉さんという方がつくられた、「にんげんをかえせ」という詩でした。
Wikipediaを読むと、この詩をエンディングで全文引用したのは「この子を残して」という映画だそうで、YouTubeで予告編が観れます。
(若干ショッキングな映像があるので各自で検索をしてください)

ただ、私はこの予告編を観ても「これ」だったという確信が持てなくてですね(しかし観る勇気は無い)
予告編のコメントでは「歌がショッキングだった」と入れてらっしゃる方もいて、やっぱりこの作品だったのかなぁと思いつつ数年。
またこの時期に思い出したので書いてみた。という訳なのです。

この「にんげんをかえせ」という詩、ほんとうに、ほんとうに峠先生がおっしゃりたい事なのだろう。
あの場で理不尽に蹂躙されてしまった方々の、残された方々の、心の底からの叫びなのだろう。と、歳を重ねるごとにずしんと落ちてくる。

峠先生の「原爆詩集」は青空文庫で無料で読めます。
「にんげんをかえせ」はこの詩集の序章にあたります。ぜひ一読頂ければ。と思います。


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