音楽を物語る
自然を音楽にしたり、他の芸術カテゴリーの影響のもとで、音楽が生まれることは作曲家の仕事として通常に見られていることである。
最近のわたしの仕事として意識していることは、音楽を言葉で表現すること。
評論でも詩でもなく、小説で。
「音楽を物語に?」
そう、小説は物語であるから、登場人物はト音記号や音符たちであり、さらには速度や強弱、発想、演奏法などの用語も対象になる。
これらも音楽が演奏される上では、常に生きた会話をしているのである。
時にはこれら各々が衝突し、乱れ、調和することで音楽的ストーリーが形成されていく。
登場人物に見立てたこれらの振る舞いに併せて、それぞれの音の装飾性を秘めた性質が音楽の持つ美的表現として演奏の内面から溢れ出る情景を描いていきたい。
わたしにとってこのような概念を下処理を経て展開し、生きた作品として、多く方に音楽の美を伝え、言語化された形式で感じ取っていただければこの上ない幸せである。
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