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インターネットの大海で、時に溺れて前に進む
インターネットはその広大さから、よく「大海」に喩えられます。
「深さが1センチしかない海」なんて言う人もいますが、私はその喩えも不正確だと思っていて。
基本的には膝下くらいの浅さしかなくても、ところどころにマリアナ海溝より深いんじゃないかと思わせる場所もある。
それが私の思うインターネットです。
私はインターネットを利用していると、つくづく自分は向いていないなあと思います。インターネットのという名の大海を、うまく泳げていない。それどころか、しょっちゅう溺れてしまっている。膝下くらいの浅い海域で、ですよ?
特に、私はメンタルよわよわ人間ですから、自分とは真反対の意見が飛び交う空間にいるだけで、精神力がじわじわと削られていく感覚がある。根拠も説得力もない暴言だけならまだしも、非常に論理的かつ冷静で、なおかつ私と全く立場の違う価値観に出会うからです。
それはとても刺激的な出会いでありつつも、その出会いが多すぎるが故に疲れてしまうんですよね。
もちろん、インターネットに関する諸問題は、わざわざここで挙げなくてもいろいろあるわけですが、私が語りたいのはそういうことではなく、単純に個々人の付き合い方の問題を話したいのです。
でも……じゃあインターネットがない時代に生まれたかったかと思うと、それは絶対に、断じてない。
もし私にインターネットがなかったら、ずっと一人ぼっちだったでしょう。誰とも出会わず、誰にも心を開かない人生を送っていたと思います。
人だけでなく、あらゆるコンテンツとの素晴らしい出会いをもたらしてくれたのも、紛れもなくインターネットのおかげです。
それに、今、こんな風に文章を書くことの楽しさにも目覚めなかったでしょうからね。
私はこの時代に感謝しているんです。
からこそ、何かしらの恩返しというか、今だからこそできることをしてみたいとよく思います。