誰かの参考のために開業前のリアルを書く
2024年上半期をふりかえる
社長です。
2024年1月から6月までの半年は本当に本当に忙しかった。
1月に食品加工場の工事が着工しました。
着工するまでにも一級建築士の久保さんや建設業者の啓南建設、厨房機器を取り扱う東海興商と何度も打ち合わせを重ねてきたのですが、いざ事が進んでいくと、てんやわんやです。
初めての経験だからタイムスケジュールがわからない
着工したらすぐに、建屋の建設をしてくれている啓南建設から「下水、水道、電気の配線の職人が入るから、〇日までに冷蔵庫、冷凍庫、食洗器の機種を決めて、図面を提出して」と言われ、慌てて厨房機器を扱う東海興商に建屋の設計図を送り、この寸法に見合う機材をも繕ってもらうことになりました。
同時にコンセントの配置を図面に入れてもらうため、一級建築士の久保さんともZOOMやLINEで何度もやり取りしました。
厨房機器は中古のものも出回っているのでそれらも検討していたのですが、中古だといちいち寸法や配送などを自分で考え、手配しなければならず、こういった作業や費用を考えると新品で揃えた方が時間と気持ちにゆとりがでるし、間違いない品揃えができるし、結果、費用もほとんど変わらない。厨房機器を扱う東海興商の担当者とは事前に話ができていたこともあり、そこは丸投げしてお任せしました。
(建屋の設計図が出来あがった時点で、機材の寸法も決まるので、中古など考えずにその時点で東海興商に相談しておけばもっとスケジュールに余裕ができたのですが、ちょっとでも初期費用を落としたいとの思いから後手後手になってしまいました)
初めての経験だから予算がわからない
しかし、、、、上がってきた見積もりを見て驚愕しました。
「完全に詰んだ。。。」と思いました。
さ、どうする?
保険を解約する?
定期を崩す?
持っている財産を全てこれにつぎ込めば、ぎりぎり足りそうだが、そんなことしたら運転資金が無くなってしまう。
これから突発的な出費は必ず出てくるし、まずは仕入れだってしなければいけない。
完全に詰んだ。。。
僕はできれば補助金は活用したくないと思っていました。
自分たちの思い描いたことを自分たちの力でできないなら、いつかその事業は破綻してしまう気がするから。
それに、補助金をもらうための事業展開を考えてしまいそうだから。
そんな考えだから、完全に詰んだ。
でも工事は進んでいきます。啓南建設の社長に猛烈な力で背中を押されるようにして前に進むしかありません。
まずは現況を税理士の鯵坂税理士事務所の所長に説明し、資金繰りでいい方法はないかと相談しました。
補助金なども含めて丁寧に説明をしてくださり、今の私にはリースで機材を購入することが望ましいことを示唆してくださいました。
完全に詰んでいる状態は変わっていませんが、道が決まれば進むしかありません。
まずはうちから一番近い銀行がJAバンクだったから、ネットで「JA、リース」で検索し、メールで相談してみました。
すると翌日担当者から電話があり、「新規就農者へのリースはしているが、お宅の事業は対象外」との説明をいただきました。
丁寧にお礼を言い、またすぐに税理士に相談。
「鹿児島だとなんぎんか鹿銀ですかね」とのアドバイスをいただいたので、直感でなんぎんリースにすぐメール。
なんぎんリースから屋久島の南日本銀行に連絡がいき、柳田支店長が相談に乗ってくださいました。
電話や対面で何度か話し合いを重ね、柳田支店長のご指導のもと、書類を完成させ提出し、どうにかリース審査が通りました。
人生で初めての借金!しかもなかなかの高額!
でも完全に詰んだところからちょっと降りることができた。
住宅ローンや車のローンと違い、リースで購入した機材を使って月々返していけるのだから、これもまた頑張るエネルギーに変えられる。
資金調達ができたので、東海興商に連絡をし機材を発注しました。
後は全力でGO!GO!GO!だ。
ここまではまだ1月の話。
つづきはまた気が向いた時に書きます。
こうやって困難を経験しながら、どうにかこうにか始まった「くりおのくらし」も、スタッフの頑張りのおかげで認知度が高まってきました。
栗生を通り過ぎず、ここを目指して来てくれる人が増えてきたのです。
どんな町が魅力的なんだろうと考えたとき、大人が楽しそうに夢を語り、一生懸命働き、自己実現に向けて研鑽している人がたくさんいる町かなと思っています。
そんな様子をこれからもnote、インスタで発信していきますのでたまには見てみてください。