Mr. Malon

2020年 65歳定年後隠居生活謳歌中 40年以上の証券業界ライフを元に Malonさんの視点からみた経済について 日々考えてみたことをメモします。 株式投資や経済に興味のある方のネタ・話のタネに。

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最近の記事

「我が国大手銀行株に投資チャンスがあるのか」について考えてみました

我が国大手銀行株に投資チャンスがあるのか 今回のnoteでは我が国銀行株、特にメガバンクとも呼ばれる大手銀行株に投資チャンスがあるのか考えてみることにしました。なぜとりあげてみたくなったかというと、その理由は以下の3点に要約できます。 ①大手銀行5グループのPBR(株価純資産倍率)は0.5倍前後と割安に放置されており、昨年央降からの株高下でもその恩恵を十分に享受しきれていない。 ②大手行は景気敏感株の代表企業で長期金利上昇のメリットが出やすくいという特徴を併せ持ち、長期金

    • 「GPIF、日銀に学ぶ長期投資のヒント」について考えてみました

      GPIF、日銀に学ぶ長期投資のヒント 今回のnoteではGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)、日銀の運用・投資スタイルを参考に長期投資で実績を残すヒントを考えてみました。なぜ取り上げたかというと、次の事実から長期投資での「分散投資」、「時間分散」の重要性が高まったと判断したためです。 ①長期投資による資産形成の重要性が指摘されるなか、GPIFは20年弱の運用で巨額の運用益を実績として残している。 ②コロナウイルス禍で大きく主要国株価が調整した昨年3月時点では、日銀の保

      • 「コロナ相場との付き合い方と株式投資での留意点」について考えてみました

        コロナ相場との付き合い方と株式投資での留意点 昨年のマーケットを振り返ると、株式市場は昨年3月のボトムから急回復します。NYダウ平均株価指数は3月23日の1万8591ドルから年末には65%も上昇して初の3万ドル乗せとなり、一昨年末比でも7%上昇しました。わが国の代表的な株式指数である日経平均株価に至っては18%もの上昇となりました。専門家の間でも、新型コロナウイルス禍でも大きく上昇した今回の株価上昇をバブルとみていいのか判断の分かれるところですが、バブル相場の入り口近辺にい

        • 「アクティビスト活動のインパクトと日本株投資」について考えてみました

          アクティビスト活動のインパクトと日本株投資

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        • 「我が国大手銀行株に投資チャンスがあるのか」について考えてみました

        • 「GPIF、日銀に学ぶ長期投資のヒント」について考えてみました

        • 「コロナ相場との付き合い方と株式投資での留意点」について考えてみました

        • 「アクティビスト活動のインパクトと日本株投資」について考えてみました

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          「わが国株価指数と関連インデックス投資への留意点」について考えてみました

          わが国株価指数と関連インデックス投資への留意点 年初に当たり、当面話題となりそうなわが国株価指数と関連インデックス投資について考えてみました。代表的な株価指数としては1950年9月に算出を開始した日経平均株価、1969年7月からスタートした東証株価指数(TOPIX)があります。こうした主要株価指数を中心に株式運用のパッシブ化が進む中で多くの関連インデックスファンドが組成されています。 なぜ今回取り上げてみたかというと、次の3点に要約できます。 ①株価指数連動型投資商品は貯蓄

          「わが国株価指数と関連インデックス投資への留意点」について考えてみました

          「高配当株投資に潜む落とし穴」について考えてみました

          高配当株投資に潜む落とし穴 毎年、年末になると株式市場では来年の干支(えと)が話題になります。2021年は丑(うし)年です。過去の丑年、日本株パフォーマンスは良くありません。1950年以降昨年までの期間で比較すると、5回の丑年・日経平均株価騰落率(年率)は-0.05%と12支中11番目。1997年のアジア通貨危機の影響で株価が下落したことが響き、株式市場の格言にあるように「丑つまずき」というような結果となっています。2021年の丑年は過去とは異なる株式相場となってもらいたい

          「高配当株投資に潜む落とし穴」について考えてみました

          「外国人投資家が見る日本株の景色」について考えてみました

          外国人投資家が見る日本株の景色 外国人投資家が注目しているドル建て日経平均株価(日経平均株価÷ドル/円相場)は足元の株価上昇と対ドル円高の進行により、日経平均株価を上回る上昇を示しています。11月27日には256ドル強となり3月末比50%近く上昇し、同期間の日経平均株価(円ベース)の上昇率41%を上回りました。 しかも、この数値は1989年12月の高値270ドル強に対し95%水準にまで迫ってきています。外国人投資家から見ると、ドル/円相場を介在すると7割弱までしか戻してい

          「外国人投資家が見る日本株の景色」について考えてみました

          「日本株の需給見通し」について考えてみました

          日本株の需給見通し 日本株の上昇が止まりません。11月17日の日経平均株価は2万6014円、前日比で107円上昇しました。終値で2万6000円を上回るのは1991年5月以来約29年半ぶりとなります。 これは、新型コロナウイルスのワクチン開発で景気が回復するとの期待から前日のNYダウ工業株30種平均が最高値を更新し3万ドルに迫った(その後24日に3万ドル台乗せ)ことで、投資家が運用リスクを取る姿勢を強めたことが主因といえます。今回のnoteでは、日本株の主要投資家である外国人

          「日本株の需給見通し」について考えてみました

          「国内中小型株投資に勝機があるのか」について考えてみました

          国内中小型株投資に勝機があるのか 最近、マスコミでは国内中小型株投資の魅力が紹介されているのをよくみかけます。その背景は、次の3点に要約できます。 ①2000年前後を境として大型株優位の時代が終焉し成長力のある中小型株式の時代が到来した。 ②中小型株にはカバーするアナリストが少ないこと等に起因する大型株対比の情報格差が明らかに存在する。その分だけ株価がディスカウントされる傾向にあるために、投資チャンスは大きい。 ③10月半ばに東証マザーズ指数が14年ぶりの高値を更新した。

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          「ESG投資ブームは本物か」について考えてみました

          「ESG投資ブームは本物か」 ESG(環境、社会、ガバナンス)投資という言葉をマスコミやメディアで見かけない日はほとんどなくなってきています。関連投資信託が人気化しその残高が大きく増えてきたりもしています。ところが、ESG投資に対する評価はまちまちでいまだ定まっていません。たとえば、ESG投資を選択すると却ってリターンが犠牲になるとするESG投資のパフォーマンストレードオフが指摘されたり、今年6月には米労働省が年金基金に対しESG投資を安易にしないようにする規制案を公表した

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          「バリュー株に投資チャンスがあるのか」について考えてみました

          「バリュー株に投資チャンスがあるのか」 世界の株式市場を見ると、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アルファベット)といった巨大IT関連企業、EV専業メーカーのテスラの株価が大きく上昇したり、米ナスダック総合指数が高値を更新したりとグロース株優位が続いています。そこで、今回noteではグロース株投資の対極にあるバリュー株に投資チャンスがあるのか考えてみました。 まず、結論を先に言ってしまえば、一定の条件を加味するとバリュー株は不確実性が高い現在の投資環境下では割

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          「親子上場解消とTOBから見た株式投資の注目点」について考えてみました

          「親子上場解消とTOBから見た株式投資の注目点」 今回のnoteでは親子上場解消と解消の手段として用いられるTOB(株式公開買い付け、Take Over Bidの略)について考えてみました。この話題を取り上げてみたのはNTT・NTTドコモの事例が株式市場の中で注目されていることに加えて、少数株主保護とコーポレート・ガバナンス(企業統治)という観点からも注視されているためです。関連する3つのトピックスを以下に整理してみました。 ①問題の多い親子上場というグループ経営を見直し

          「親子上場解消とTOBから見た株式投資の注目点」について考えてみました

          「バフェット氏の総合商社投資から読み解く株式投資戦略」について考えてみました

          「バフェット氏の総合商社投資から読み解く株式投資戦略」 米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏率いる米バークシャー・ハザウェイ(以下、バークシャー)が、日本の総合商社5社に投資したことを公表してから1ヵ月余り経ちました。NHKの人気番組「チュちゃんに叱られる!」の「たぶんこうだったんじゃないか劇場」ではないですが、この間、多くのメディアコメンテーター、証券ストラテジストなどがその理由を解説しています。そうした見解も踏まえ、今回のnoteではバフェット氏の投資哲学と総

          「バフェット氏の総合商社投資から読み解く株式投資戦略」について考えてみました

          「企業業績見通しの勘所と日本株投資」について考えてみました

          「企業業績見通しの勘所と日本株投資」 今回のnoteでは、企業業績見通しに関する留意点と現在の企業業績見通しが示唆する日本株への投資方針を考えてみました。今回この話題を取り上げた理由は次の観点からです。 ①コロナウイルス禍のため今年度の決算見通しをを非公開とした企業が期初では多かったもののここにきて開示企業が増えてきている。 ②10月後半から11月の中間決算が近づくころから主要市場参加者は次期企業業績予想をベースに株価理論値を考え始める。 ③2021年度の業績見通しに

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          「女性活躍社会と日本株投資」について考えてみました

          「女性活躍社会と日本株投資」 今回のnoteでは「女性活躍社会と日本株投資」について考えてみました。なぜ取り上げたかというと、 ①女性活躍社会の実現を自民党総裁選に向けた討論会で菅新総裁(当時は官房長官)が重点政策の一つに挙げ強化方針を示し、アベノミクスを継承する菅新政権では成長戦略として重要な位置づけにあること、 ②日本株投資という視点からもESG(環境、社会、ガバナンス)要因の重要性が増してきていること、 ③女性活躍支援の関連株式指数・投信のパフォーマンスに良好な

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          「米国大統領選の行方と米国株式市場」について考えてみました

          「米国大統領選の行方と米国株式市場」 今回のnoteでは「米国大統領選の行方と米国株式市場」について考えてみました。なぜ取り上げたかというと、11月3日の投票日まで2ヵ月を切った米国大統領選が米国株式市場の最大の関心事であり、その選挙戦に大きく影響する重要イベントが目白押しであることに加えて、民主党大統領候補のバイデン氏優位の構図が少し変化してきているためです。また、コロナウイルス禍のなかでも6ヵ月強で2月高値圏まで回復してきた米国株式の株価変動が大きくなる兆しが表れ始めて

          「米国大統領選の行方と米国株式市場」について考えてみました