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Jazz

 今日は久しぶりにジャムセッションのホストを務めてきました。日本に一時帰国していたときはいつも自分たちの企画で回っていただけなので、日本のジャズシーンを今日初めて垣間見ることができました。
 
 ドラマーの大江陽象さんがリーダー。細やかにオーガナイズされたセッションは流石でした。大輔さんなんてちょーテキトーだったもんね。沢山のミュージシャンと一緒に演奏できました。特にNYブルックリン出身のピアニストのDavid Bryantと再会して一緒に演奏できて嬉しかったです。
 
 なにごともなくセッションが始まり、進んでいき、他のベーシストの番になったので私はバーに座ってバンド鑑賞。最初はみんな上手いな〜。と感心モード。でもしばらくすると気になることがチラホラ。ある曲でエンディングが決まらず、なんとなく終わってしまった曲がありました。このまま曲が『なんとなく』終わってしまうことに違和感を感じていました。すると同じことを感じていたのか、一緒に見ていたDavidがそれを止め、もう一度やり直させました。もっとお互いを聞いたほうがいいとアドバイスをしたのです。まさにその通り。何となくわかんないけど終わっちゃった…がNYジャズメンにはめっちゃ引っかかっていたのです。

 私はジャズと他の音楽と違うところは音を使って会話を楽しむものだと解釈しています。みなさんも楽しい飲み会にでも行ってせっかくテンションも↑だったのに、別れ際で誰かが勝手にバイバイ言わず帰っちゃったり、トイレ行ったままサヨナラしちゃったり、喧嘩別れになったりしたら気持ち悪くないですか?私には『なんとなくエンディング』はそんな感じに思えます。ちょっとそんなことを意識したら、エンディングもしっかり決まりそうですね。台本がないジャムセッションなので大変ですが、意識することできっと上手くいくと思います。

 (飲み会でもいいし、パーティでもいいや、)どんな時でもみんなで楽しい時間を過ごしている時ってみんなが一緒になって同じ話題の話を会話のキャッチボールを楽しみながら盛り上がりませんか?誰かがいいこと言ったと思ったら便乗したり、冗談で返したり。話をさらに発展させて行ったり。みんなの振動が合わさって初めて最高の時間を過ごせる。しかも観客をも巻き込んで。それを私たちはステージの上で音を使って表現をするのです。

 あと気づいたこと。もう少しみんな自分に自信持っていいんだよ、って思いました。あなたはあなたで素晴らしいんだから、年齢とか経験とか関係ないと思います。自分なりの言葉で胸を張って会話に参加できたらもっといい作品(曲)が作れると思います。自分に自信がないと、劣等感から自分にしかフォーカスがいかなくなってしまうので周りが見えなくなりがちです。すると自分の音量ばかり大きくなって周りが聞こえなくなっているのも気づかないこともあるでしょう。ドキドキしてしまうときもありますが、(私もそんな時たくさんありました)深呼吸してゆっくり会話の仲間に入って下さい。他のみんながあなたをきっと盛り上げてくれますよ。格好つけて30個の音を無理して弾くより、自分が『これ』を伝えたいという1つの音を心を込めて弾いた方が人には届くものです。是非お試しください。あと、休む、空間を楽しむということも音楽の楽しさの一つです。勇気を出して休符をたくさん取り入れたスペースを空けたソロを弾いてみて下さい。

 今晩会ったミュージシャンの皆さんは本当に勉強熱心な方が多くて感心しました。素晴らしいです。ちらほら聞こえたのが、どう練習して行っていいのかよくわからないということ。練習法は意外とシンプルなことが多いのです。ゆーっくりと確実に練習を積み重ねることが大事ですからね。例えば、ただスケール練習をしても上手くならないのには理由があります。どういう風にスケール練習をするのか、がすごく大事なのだと思います。自己流では行き詰まることも多いと思いですよね。私もその道を通ってきたからよくわかります。良いコーチや経験豊富な仲間と情報交換をして進めていくといいですね。

参考までに。『How to Practice』前回の記事です。

 今日は私にとってもいろいろ考えさせられたとても有意義な時間になりました。素晴らしいたくさんのミュージシャンの皆様と出会えたことも感謝です。これからは私が18年本場で学んできた経験が皆さんのためになるように、力になれるよう頑張っていこうと思います。


 

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津川久里子
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