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わたしの手

 みなさんはどんな手をしていますか?

子供の頃から爪がまん丸で芋虫みたいであんまり好きじゃなかった私の手。年頃になり、爪磨きで爪を磨いてみるも、マネキュア塗ってもなんかサマにならない。手のモデルができそうなほどスッと指ののびた母の指になんで似なかったのだろう、ってよく思っていました。

 でもこうなる運命だったのですね。高校に入ってみてからようやく腑に落ちました。私にはこの手がぴったりだったんだ、と気がついたのです。

 中学生の終わりの頃、近くの高校生のジャズバンド部のコンサートを見に行きました。その時にエレキベースの音に恋をして、ベースが弾きたいためだけにその学校に入学、そして憧れのジャズバンド部に入部しました。

入部してから何日も自分の楽器が手に入るまでは先輩のエレキベースを借りて念願のベースでCメジャースケールをただ何時間も繰り返し練習していました。その時、夢中になりすぎて指にできた血豆が破けても気づかず、先輩のベースが血だらけになっていたこともありました。

 それが今になり再燃した感じというのか。夢中になりすぎて流血してピックガードに血がついていることにも気づかないくらい。それから20年経って結婚して子供も産まれてからも全然変わっていない自分。一体どうしたものか。

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 ベースってエレキもウッドベースも弦が太いので指に豆ができやすい楽器です。最近はコロナ禍で本気でガッツリ3時間弾きまくりのギグが少なくなってしまったので、たまにそんなギグがあると指に豆ができます。そしてそれがタコになり、いい音が出るようになるのです。

 おかげさまで20年以上ベースを弾き続けている私の手はすっかり職人の手。可愛いネイルも似合わないゴツい手になってしまいました。写真は小指の写真。弦を押さえる左手の小指(交差して写しているので写真右側)は右手の小指よりも大きく逞しくなりました。小指だけではなくて、手全体も筋肉がついて分厚くなってきました。

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あの時は嫌だった自分の手。でも今ではとても愛おしい。自分の生き様があらわれる手。こういう運命だったのね。って今やっとわかりました。

 人の体は神様がデザインしてくれるといわれますが、私の体もちゃんと生き方にぴったりな風にデザインされていたようです。

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