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2024年9月 沖縄2

コザへはこれまで何度も通ってきた。定宿はデイゴホテル。が、今回は初めて利用するホテルを予約。嘉手納基地、入り口前のクラウンホテル。1966年オープン、当時はベトナム戦争真っ盛り。基地関係者やその家族のために開業。以来、本土復帰、沖縄市誕生などコザの街の移り変わりと共に歩んできた歴史ある宿。まあ、その分、古びてはいるんだけど。
チェックインして、ゲート通りへ。

以前は繁華街の中にあったおんがく村が、ヒストリートの2階に引っ越していた。佐渡山豊の写真展開催中。ヒストリートでは沖縄市の沖縄戦開催中だった。

何かイベントをやっているようだったので、音市場へ行くと、半ば素人のようなおネエさんがカラオケみたいにステージで歌っていたので、エイサー会館の展示を見に行く。出てきたら、本格的なエイサー集団がやっていた。

海外公演をすることもあるというエイサー集団だった。力強い演技を披露してくれた。

今夜、晩メシで行こうと思っていたタイ料理の店を下見すると、ありゃ、昼間しか営業してないぞ。いきなり行かなくてよかった。一度、ホテルに戻り、一服してから、晩メシへ。

今日も時々、激しい雨が降る。すぐにやんで青空、また降る、の繰り返し。ゲート通り。
クラウンホテル。
おお、虹が出たよ。

何度か来たことのあるコザ麦酒工房。

出しているビールはすべてここで醸造。この日のビールは6種類。まずは、台風IPA。しっかり濃い味で旨い。突き出しのサラダの野菜の旨いこと!

後からやってきた2人客は、ビールの小グラスを頼んで、飲んだらすぐに出ていった。ま、食事前の一杯なんだな。こちらは、あれこれつまみを。黒枝豆、ハツと砂肝のアヒージョなど。2杯目のビールは黒帯スタウト。黒ビールだが香りがいい。レバカツ、ズッキーニの天ぷらなど。
さて、せっかくだからライブハウスへでも行くかと思っていたら、カミさんは乗り気でない。しょうがないので、来る時にタコスの看板が出ていた店へ寄った。テキーラバー。
タコスは店頭で注文。1個が500円近くする。大きいのかな。魚と牛肉を1つずつ。支払いすると、呼び出しブザーを渡してくれた。ちなみに、スタッフは若い外人女性。日本語も少しはできるようだが、英語の方がスムーズ。店内へ入り、テーブル席を確保。飲み物は突き当たり奥のバーカウンターでキャッシュオンデリバリー。こちらも日本語はちょっとだけおネエさん2名。入っているお客も日本人はいない。まるで海外旅行に来てるみたいで面白い。

店内にはテンガロンハットや様々なドクロが置かれていて、怪しげな雰囲気。
呼び出しブザーがなってタコスを引き取りに。皮はパリッとではなく、しっとり。いやあ、これまでに食べたことのない美味しさ。コザには有名なチャーリー多幸寿本店もあって何度も通ってるが、全然違う。へええ、これはこれでいいなあ。ちょい高いけど。
看板にもドクロマーク。

ホテルに戻って、一服してから大浴場へ。ここは男性用のみ大浴場サウナがある。

右手にはサウナ。左の浴槽は水風呂。右が温浴風呂。実はこの後、八重山高校野球部の子達が5、6名で入ってきて、水風呂に入っていた。なぜか皆、腰にタオルを巻いて入ってる。おいおい、テレビのタレントじゃないんだから、タオルは浴槽に入れちゃダメだよと思わず注意しかけたが、まあ、大騒ぎしてるわけでもないので、ほおっておいた。

翌朝、5時半頃起きて、散歩に出た。

近くにコザ運動公園があり、野球場もあった。ここから夜の繁華街を一巡り。昨日の夕方も町の中でパトカーを数台見かけたが、朝早くから5、6台のパトカーがいた。米兵の乱暴事件の余韻がまだ引きずっていたのかしら。6時過ぎてるというのに、カラオケの大音量が漏れてくる店も何軒かあった。ま、今日は日曜だからな。あと、ゲート通りの広い歩道に椅子とテーブルを置いてる店では、基地関係者だろうか若い連中が大勢で酒を飲んだりしていて、ちょいとヤバそうな感じ。脇をすり抜けるのにややキンチョー。
ホテルに戻ると、同宿の八重山高校野球部の諸君がもう車に乗り込んで出発するところ。実は、朝食時に読んだ琉球新報で、沖縄県の高校野球秋季大会が昨日から始まっていて、八重山高校は初戦を逆転勝ちをしていたことを知った。がんばれよ。

さて、クラウンホテルで朝風呂の後、朝食も済ませて、チェックアウト。まず向かったのは、浜比嘉島。昔、一度行ったことがあるが、先日、次男が仕事で行ってよかった、と話していたので再訪することにした。目指すは、島の聖地シルミチュー。与勝半島から海の上に架かる長い海中道路を渡り、宮城島からさらに小さな橋を渡ると浜比嘉島。島内の道路は狭い。そのどんつきの浜辺から少し歩くと、鳥居とその先に階段。沖縄開闢の祖、アマミチューとシルミチューの男女神が住んだとされる洞窟が聖なる場所。お詣りすると子宝に恵まれるとされる。

森の中の長い石段を登った先に鍾乳洞。中には入れない。柵の外でお詣り。霊感の強い人は階段あたりで強力なパワーを感じるそうだ。

海上道路を戻り、普天間基地近くの佐喜眞美術館へ。基地のフェンスに接する場所に立っている。ここには、丸木位里、俊夫妻の沖縄戦の図が常設展示されている。今回はあわせて韓国の光州市立美術館との共催展示企画が公開されていた。沖縄戦の図は、圧倒的な悲痛の叫びを投げかけてくる。ただ謙虚に受け止めるしかない。観覧し終えて、屋上へ上がる。

海寄りの端っこへと階段が続いている。
突き当たりの場所からは、普天間基地とその向こうに海が見える。

さて、今日のランチは次男が教えてくれたタコスの店。昨夜に続き、タコスだ。メキシコという店の前まで車で行くと、たくさんの人が店の前で待っていた。とにかく店まで行ってみると、店内の紙に順番待ちの名前を書けば、3組目ぐらい。他の人たちはテイクアウトで出来上がりを待っているのだった。やがて順番が来て、着席。注文はテイクアウトも店内も同じ、ここでは4個で1人前700円、さほど大きくはないようだ。飲み物が200円。店内にも人が大勢待ってるし、決して落ち着けるような雰囲気ではないが、安くて美味しい大衆タコスの店だった。

ここの皮もパリッと系ではなく、しっとり系だった。具材はフツー、お味はよろしい。

昼食後は那覇方面へ。最近は、那覇へ来る度に寄る首里城。また復興工事は進んでいた。2年後に復元完成予定。

最上階の屋根瓦もほぼ葺き終えていた。前々日のニュースで、正面唐破風の下に付けられる欄間彫刻の透かし彫り作業の様子を放映していた。獅子や牡丹の花などをベテラン彫刻家と若い沖縄伝統建築を学ぶ研修生らの仕事だった。完成時が楽しみだなあ。

今夜の宿は、那覇セントラルホテル。ここも初宿泊。国際通りからほど近く、立ち寄り温泉施設りっかりっか湯を併設している。チェックイン時間前だったので、近くのジュンク堂書店をひとまわり。戻ってチェックイン済ませ、アロハシャツを買いたいというカミさんに付き合って国際通りのパイカジへ。同じ店で何度かアロハを買った事がある。が、ずいぶん様変わりしていて、種類がうんと少なくなり、値段もえらく高い。これはアカンわ。桜坂劇場2階で陶器を見るが、ほしいものはない。公設市場は日曜なのでやってない店も多い。本屋さんウララも休み。一度、部屋に戻り、テレビで大相撲観戦。

この右側に那覇セントラルホテルがある。ちなみに宿泊料金は、1泊目が最も高く、2泊目、3泊目と安くなり、こちらが最安だった。ツインルーム、朝食と温泉付きで1万2940円。沖縄のホテルも昔に比べると高くなったなあ。

晩メシは、予約してあった居酒屋「地料理・旬菜 土香る」。カウンター席の前には泡盛古酒の甕がずらりと並んでる。こちらは初めてだったが、期待以上にいい店だった。料理は素材がいいし、泡盛古酒もいい。さらに店員さんたちの接客も実によくて居心地がよかった。

まずはオリオンの生。突き出しは、モズク酢、ゆしどうふ、ミミガー煮こごり、イラブチャー手鞠寿司。どれも一工夫してあり、美味しい。
泡盛古酒もどれも美味しそうで、目移りしてしまう。
白身魚(シルイユー)の刺身、フグ薄造りのようにネギと生姜を巻いてシークァーサーを搾って、シークァーサーと塩のタレにつけていただく。魚の旨味が引き立ち、美味しい。シルイユーは、シロダイとのこと。
ラフテーも素晴らしく旨い。トウガンにもほどよい甘味の煮汁が染み渡っている。この前に頼んだドゥル天も旨かった。ドゥル天は、有名店うりずんで生まれたと聞いていて、うりずんでしか食べてこなかったが、それ以上に旨いと思った。

泡盛は、炎景色という忠孝酒造の25度を、まずはストレートで。いい香り、少し甘め。ぐびぐび飲まないように注意しつつ。次も忠孝酒造で、甕の5年古酒43度。これはさすがにロックで。うーむ、うまいなあ。
事前に予約した時の電話対応が好感もてたが、いい店だった。地元の人が通うというのでもなく、馴染みの旅の客が通ってるという感じかな。ひとりで来てる客にもカウンター席ならば、折々に声をかけているみたいだし、初見のぼくらにもあれこれ話しかけてくれて、それも好感度アップ。お勘定もさほど高くはなく、再訪したい。
ひとりなら、音楽系のバーにハシゴ酒するところだが、おとなしくホテルに帰った。
りっかりっか湯はがっかり。時間帯が悪かったのかなあ。客が多く、洗い場は故障中の札がたくさん架かってるし、ジェットバスは順番待ちみたいだし。笑ったのは、露天風呂。そこだけが天然温泉と書いてあるが、誰も入ってない。その代わり、露天風呂の周りに置いてある椅子は満席で順番待ち。湯舟に入っていてもぐるり周囲におっさんたちが座ってるから雰囲気最悪。渡されたタオルも安っぽくてゴワゴワだし。早々に退散。
翌朝、朝一番にもう一度りっかりっか湯。さすがに空いていたけど、居心地はさほどよくもなし。この日、朝は晴れてたが、天気予報ではすぐに雨。朝メシを食べ終える頃には予報通り、降ってきた。最終日、何するかなあ。
というわけで、ひとりでは絶対に行きそうにない、DMMかりゆし水族館へ。行ってみて分かった。大きなショッピングモールの中にあるのね。2800円という高い料金を払って入場。うーん、案の定という感じの外れ方。承知の上で行く方が悪いな。

水族館と言いつつ、動物も狭いスペースにあれこれ詰め込んでいる。ナマケモノ。
餌やりを有料であちらこちら。釣り糸の先にエサを付けて垂らすと、大きな金色の魚がジャンプして、おおおと歓声が上がる。うーん、いかがなものか。子供らは喜んでいたけどね。

ショップで孫への土産を探したが、イマイチ。少し早めのお昼へ。何度か行ったことがある冷やしもの店いなみね。駐車場の位置が変わっていた。雨がまだ少し降っている。

冷やしものと言いつつ、食事メニューもそれなりに並んでいる。ないのはアルコールだけ。焼きそばをひとつ、冷やしものをふたつ頼んだら、焼きそばを先に持ってきましょうかと言ってくれて、さらにはお箸を2膳と取り皿も付けてくれていた。いいねえ、こういう配慮は。
カミさんはお気に入りの白熊ミニ650円。ここにかけられているミルクが好きらしい。
ぼくは黒糖ぜんざい600円。沖縄に来ると、ぜんざいは食べずにおれない。白玉ならぬ、もち(団子)は1個10円で追加可能。ぜんざいは黒糖でなければ380円だ。

さあて、あとは南部エリアをぐるり1周。おお、久高島が見えた。これで心置きなく帰ることができるぞ。早めに車を返却し、那覇空港へ。土産物をゆっくり物色して、荷造りして預け入れ。フードエリアへ行き、キリンビアレストランで、運転お疲れ様の1杯。

黒生ビールと、またまたタコス。このタコスはあまり美味しくなかったなあ。

帰りのANA便はスムーズにお客も乗り込み、動き出したが、なぜか止まったまま動かず。管制塔の指示で離陸時間が30分遅れ。さらに、羽田近くまで来たら、東京湾を大型船が通過するので、と上空旋空待機。預け入れ荷物が出てくるのも遅く、自宅に帰り着いたのは23時半。疲れた。


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