重賞勝ち馬考察:ヴェントヴォーチェ(キーンランドC)

 Fans’での活動終了に伴い、重賞回顧はnoteに場所を移して継続していくことにしました。Fans’のときより内容を簡素にして、重賞回顧というよりは、勝ち馬の血統考察に近いかたちにしていこうと思います。

 それでは、これからどうぞよろしくお願いいたします🙇


ヴェントヴォーチェ

父:タートルボウル
母:ランウェイスナップ
母父:Distant View


 タートルボウル産駒はこの夏だけで、タイセイビジョンのCBC賞&北九州記念2着、ベレヌスの中京記念勝ち、そして本馬と重賞で好走連発。なぜこのタイミングなのでしょう。血統って、ときどき理屈では説明しきれない勢いを見せるときがあるんですよね。

 例えばこういうやつとか・・・


 タートルボウルは血統内に含まれるハビタットの影響で、体質にやや非力さを抱えている種牡馬です。前述のタイセイビジョンとベレヌスの2頭は、「ナイトシフト≒ノーザンテースト」のニアリークロスを用いて、その部分をカバー。この仕掛けは「ノーザンダンサー、チョップチョップ、ウインドフィールズ」の脈絡により、パワーを大きく強化する効果があります。タートルボウルの非力さを解消させるのにピッタリですね。

 ヴェントヴォーチェはノーザンテーストの血をもちません。その代わりに注目したいのが、4代母のノーザンレイク。この牝祖は父がノーザンダンサー、母の父がウインドフィールズという構成。つまりナイトシフトの要素としっかりと繋がっているのです。チョップチョップの脈絡はないため、ニアリークロスとまでは言えません。それでもノーザンテーストの代替血脈として、非力さの解消に役立っているのは間違いないでしょう。


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