トゥザグローリーのニックスは「フレンチデピュティ」? それとも「コートマーシャル血脈」?
トゥザグローリーはカラテ(重賞2勝)、ゲンパチルシファー(プロキオンS)という2頭の重賞勝ち馬をだしています。この2頭から、配合のツボを探ってみることにします。
フレンチデピュティが好相性?
カラテは母の父がフレンチデピュティ。ゲンパチルシファーは母の父がフレンチデピュティ産駒のクロフネ。つまり重賞勝ち馬はどちらも『フレンチデピュティ』の血をもつという共通点があります。
フレンチデピュティはアメリカのスピードを伝える血です。トゥザグローリーはヌレイエフ4×3による欧州のパワーが主体。フレンチデピュティのような米血は希薄のため、足りない要素を補える関係は悪くないように思います。
ただしフレンチデピュティもちは12頭が出走して、この2頭以外の勝利はありません。2頭にとっては恩恵となっているにしても、トゥザグローリーの配合としてニックスかどうかは微妙です。
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「コートマーシャル内包血脈」が好相性?
もうひとつ別の視点で注目したいのが、「コートマーシャル」を内包する欧州・スタミナ血統の存在。カラテで言うと『ササフラ』、ゲンパチルシファーだと『ハイトップ』です
・ササフラもち
ササフラをもつトゥザグローリー産駒は、4頭いて2頭が勝ち馬。カラテのほかにエターナルヴィテス(3勝)がでています。
・ハイトップもち
ハイトップもちは4頭中3頭が勝ち馬。ゲンパチルシファーのほかにオルクリスト(3勝)がでています。
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どちらも頭数が少なすぎるため、ニックスと断定するには無理があります。“コートマーシャルもち”という定義もざっくりしすぎており、根拠として弱いのは否めません。
ただトゥザグローリー産駒で3勝以上を挙げているのは、上記のササフラをもつカラテ、エターナルヴィテスと、ハイトップをもつゲンパチルシファー、オルクリスト、この4頭しかいないのです。
詳細は割愛しますが、ササフラやハイトップは、トゥザグローリーの主軸であるヌレイエフと成分が近い関係。繋がりが強く、底力を支えてくれる組み合わせとなります。親和性が高かったとしても不思議ではないため、頭の片隅に入れておいて損はないでしょう。