【POG考察】ファーヴェント
父:ハーツクライ
母:トータルヒート
母父:Street Cry
ハーツクライ×母の父ストリートクライ
ハーツクライ×母の父ストリートクライは7頭中6頭が勝ち馬。牡馬は3頭すべて勝っており相性抜群です。好相性の秘訣は、ハーツクライの母の父・トニービンと、ストリートクライの母・ヘレンストリートの関係でしょう。両者は血統構成に多くの共通点があります(ホーンビーム、パレスタイン、ナスルーラ、ハイペリオン、フェアトライアルなど)。この脈絡が能力源となっているようです。
興味深いのは、このパターンの牡馬はダートでの好成績が目立つこと。牡馬が挙げた勝利は、芝1勝に対してダート7勝なのです。サトノテンペストはダートで4勝。クイックファイアもダートで3勝。ハーシェルは勝利こそ芝ですが、4歳以降はダートを使われています。ストリートクライは現役時代にドバイWCを勝つなどダートで活躍した馬。こちら側の資質が濃くでるのかもしれません。ただし、これはわずか該当馬3頭だけの結果です。あくまでもひとつの傾向程度にとどめておくべきでしょう。
なお本馬の場合は、半姉のサーマルソアリングが先日はじめてダートに出走。後続を2秒2もぶっちぎる衝撃の走りをみせました。これを考えると、弟も一度はダートでの走りを見てみたい気も・・・。
2代母の父・アンユージュアルヒート
2代母の父にいるアンユージュアルヒートは、ハイペリオンやサンインローを内包するタフなパワー型。やや重厚感が強い血です。この影響を考えると、本馬は長く良い脚を使うタイプにでていそうな印象を受けます。決め手の持続性は高いはずなので、新馬戦の新潟コースは問題ないでしょう。上のクラスで一瞬の切れ味を問われるような展開になった場合、少し甘さがでるかもしれません。
POG抜きにして正直な気持ちを言うと、前述のストリートクライ効果でダート馬にでると面白いのではないかという思いもあります。そのほうがアンユージュアルヒートのタフさがより活きるだろうという考えです。ただハーツクライ産駒にそういうタイプを期待すべきなのかは何とも言えないところですが。
実馬がどんな感じなのか調教を見かったのですが、レーシングビュアーになくて確認できず。調教の字面がとにかく抜群なだけに、血統表のイメージだけではなく、実際の走りからいろんなことを考えてみたかったですね。まあ映像を見られたところで、僕には適性を見抜く知識も才能もないですけど(笑) でもこういうのって、想像をめぐらせているときが一番楽しいじゃないですか。それくらい面白い存在なのは間違いありません。