重賞勝ち馬考察:パラレルヴィジョン(ダービー卿CT)
父:キズナ
母:アールブリュット
母父:Makfi
サーアイヴァーのクロスにくわえて、サドラーズウェルズの血をもつキズナ産駒。この配合パターンは本馬のほかに、バスラットレオン、ステラリア、シャムロックヒルなどの活躍馬がでています。サーアイヴァーのクロスで素軽いスピードを増幅。そのうえで走りが上擦らないよう、サドラーズウェルズのパワーを重石にする構成です。
母の父のマクフィは屈強な筋肉が持ち味。弾丸のごとく一本気に走る突進力を伝えます。本馬の場合、祖母の部分にもシルヴァーホークやサドラーズウェルズのようなパワー血脈が豊富。マクフィの突進力に寄り添うかたちになっています。昨年の夏までは中距離を使っていましたが、マイルに短縮してから良さがだせている印象です。ぬるい流れにゆったりと腰を落ち着けるのが性に合わなかったのかもしれません。
スタートが不安定なところがあり、そこが一番の弱点でしょうか。脚を溜めることで深みが増すタイプではなく、後手を踏むと挽回は容易ではありません。今回はスタートをしっかりと決めて、小細工抜きの競馬を挑むことができました。このようなかたちだと強いです。