重賞勝ち馬考察:アドマイヤベル(フローラS)
父:スワーヴリチャード
母:ベルアリュール2
母父:Numerous
5代血統内のクロスはリヴァーマン5×5のみ。シンプルな字面です。しかし9代血統表まで広げると、ミスタープロスペクター6×3、ニジンスキー7×4、カラムーン6×4が出現。実はしっかりとクロスを抱えた馬であることがわかります。
上記三つのクロスを父・スワーヴリチャード側からみると、存在する位置はそれぞれ6、7、6代目と遠い場所。ほんのりと薄く刺激した程度のかたちです。ところが母・ベルアリュール2からみると、3、4、4代目。かなり浅い代の血をクロスしていることになります。父が14年生まれで、母が05年生まれ。ジェネレーションギャップを感じる配合であることが、このようなズレを生み出しています。
母方からすると主要な血のほとんどが強く刺激された状態。母はGⅠ馬のアドマイヤリードをだしており、繁殖能力はお墨付きです。優れた資質をクロスで引き出したことが、本馬の競走能力に大きな恩恵をもたらしたと考えられます。
全身を柔らかく可動させる走りが持ち味。しかし現状は頭が高く、推進力が上に逃げぎみなのがもったいないです。スワーヴリチャード産駒でいうと、ショーマンフリートにもおなじ特徴がみられますね。これは本馬の課題というより、父の課題かもしれません。