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オルフェーヴルのニックス一覧(2024)


オルフェーヴル×ゴーンウェスト(牡牝共通)

 オルフェーヴルは欧州のパワーとスタミナ血統が中心の種牡馬。自身に希薄なアメリカのスピード血統を補うことで、大きな恩恵をもたらします。ゴーンウェストはその代表格です。
 牡馬はジャスティンを筆頭に、9頭中6頭が勝ち馬。オルフェらしからぬ(?)安定感があります。牝馬はクリノプレミアム、シャインガーネット、メロディーレーンの3頭がオープン入り。大物輩出率は牡馬を上回ります。芝・ダート兼用のニックスです。
 



オルフェーヴル×シアトルスルー(牡牝共通)

 アメリカ血統を補給するパターンです。シアトルスルーは柔軟性に優れた血。オルフェーヴルの硬い体質をほぐす効果が期待できます。
 



オルフェーヴル×母の父シンボリクリスエス(牡牝共通)

 シンボリクリスエスは前項のシアトルスルーの血を内包するアメリカ血統です。ただシアトルスルー単体とは違い、パワー色が濃いタイプ。オルフェーヴルの底力に寄り添う構造になっています。オルフェのなかでも芝の良績が目立つ組み合わせです。
 勝ち馬率は平凡で、安定感がありません。ただし上級クラスの馬の多くだしており、はまったときの威力は大きいです。数字以上の魅力を感じるため、ニックスとして取り上げることにしました。
 



オルフェーヴル×サドラーズウェルズ(牡牝共通)

 欧州の底力を補給。オルフェーヴルのパワーとスタミナを強固にするパターンです。スタミナ×スタミナ構成で、鈍重に出そうな印象ですが、その点はあまり心配しなくていいと思います。
 大物の血統内にこの血があることは多く、上級クラスを目指すうえで心強いサポート役です。ただし現3歳世代が勝ち馬ゼロ。以前と比べて、勝ち馬率が平均並みに下がってきてしまいました。今後どうなるのか、推移を見守りたいです。
 



オルフェーヴル×シアトルスルー+サドラーズウェルズ(牡牝共通)

 シアトルスルーからアメリカの柔軟性を補給。サドラーズウェルズからは欧州の底力を注入。オルフェーヴルと好相性の血を二つ使い、バランスよく能力を強化するパターンです。勝ち上がり率が7割近い黄金ニックス。GⅠ馬のラッキーライラックや、重賞4勝のオーソリティなど上級馬も多く輩出しています。
 



オルフェーヴル×フェアリーキング(牡牝共通)

 該当数が多くはなく、現状ではニックスと断定できません。ただフェアリーキングはさきほど紹介したサドラーズウェルズの全弟。サドラーがオルフェーヴルと好相性なのですから、弟もニックスである可能性はじゅうぶんにありえます。頭の片隅に入れておいて損はないでしょう。フェアリーキングは突進力に秀でた血。サドラー補給のパターンより、スピード寄りに出そうな印象です。
 



オルフェーヴル×母の父キングカメハメハ(牡牝共通)

 キングカメハメハは柔軟性を兼備した万能血統です。ただしオルフェーヴルと組み合わせた場合、「エレクトロアート≒ヌレイエフ」が発生します。この影響で、どちらかと言えば重厚なパワーが濃くでやすいようです。成績的にみて、効果が高いのは牡馬のダートでしょうか。
 なお牡馬の活躍馬は、いずれも祖母の部分(オルフェ×キンカメ以外の部分)にスタミナ血脈を備えるという共通点があります。重厚にでやすい配合型だからこそ、その強みを血統全体で後押しすることが、より恩恵として繋がりやすいのかもしれません。
 



オルフェーヴル×母の父フレンチデピュティ(牡駒限定)

 アメリカのパワースピードを伝えるフレンチデピュティを母の父に据え、オルフェーヴルに足りない要素を補うオーソドックなかたちです。この組み合わせは「ノーザンテースト≒ヴァイスリージェント」のニアリークロスが発生。屈強なパワーが増幅されるため、ダート特化のパターンとなっています。牝馬の成績は目立ず牡駒限定としましたが、BCディスタフの勝ち馬・マルシュロレーヌが出ています。確率は低そうですが、当たった場合は牡馬並の効果が期待できるかもしれません。
 なお母の父クロフネを経由してフレンチデピュティを補給するパターンだと、今のところ良い成績がでていません。ニックス狙いであれば、母の父フレンチデピュティであることを重視したいです。

8頭中4頭が勝ち馬 (※集計日 24年1月20日)
ヘリオス、アルドーレ



オルフェーヴル×ラジャババ(牡駒限定)

 ゴーンウェストやシアトルスルーとおなじく、ボールドルーラーのスピードを伝えるアメリカ血統。スピードの性質がとても淡白です。ただオルフェーヴル自身もピリッとした切れ味を武器にするタイプではないので、ラジャババの資質がデメリットになることはないでしょう。芝、ダートどちらでも効果を発揮します。
 



【告知】
上記のニックスに該当する1、2歳馬は、「裏・配合パズルでアタリはわかる 2024」で掲載しています。ぜひ読んでみてください。


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