ロードカナロアのニックス一覧(2024)
ロードカナロア×母の父アグネスタキオン(牡駒限定)
ロードカナロアの2代母の父・コーモラントと、アグネスタキオンの祖母・アグネスレディーのヨーロッパ血統(テューダーミンストレル、テネラニなど)を脈絡させる構成。重厚な底力を強化します。
そことは別に、ロイヤルスキーを経由してボールドルーラーのクロスも発生。その影響でスピードの質はワンペースになりやすいかもしれません。勝ち馬率が高く、堅実なニックスです。
ロードカナロア×コジーン(牡牝共通)
ロードカナロアがもつ「セクレタリアト=シリアンシー」と、コジーンの2代母の父・サーゲイロードは異父きょうだい。ここの脈絡によってスピードが引き出されます。またカナロアの母の父・ストームキャットと、コジーンの父・カロは親和性が高い関係。キズナ×カロのニックスに近い仕組みが働いていると考えられます。
軽さ主体の副作用か、体幹がしっかりとするまで伸び悩む傾向があります。ニックスが真価を発揮するのは古馬になってからですね。
ロードカナロア×母の父サクラバクシンオー(牡駒限定)
ロードカナロアがもつブレイクニーと、サクラバクシンオー父・サクラユタカオーが相似な関係。スピードを引き出します。柔らかさを帯びた仕掛けで、これ自体に短距離志向はありません。しかし母体がカナロア&バクシンオーのタッグだけに、スプリンター向きのスピードとしてしか表現されようがないというのが実情でしょう。
該当馬13頭のうち、なんと8頭がオープンクラスに出世。ファストフォースがGⅠを制するなど、驚異的な出世率を誇るスーパーニックスです。歴史的なスプリンター同士の組み合わせというのがアツいですよね。
ロードカナロア×サドラーズウェルズ(牡駒限定)
「ヌレイエフ≒サドラーズウェルズ」の近親クロスによって、体質を引き締めます。以前はマイナスなイメージすらあった組み合わせですが、近年は印象が一変。ニックスと言えるほど信頼できるパターンになりました。ノーザンファームよりも他牧場の生産馬のほうが好成績という興味深い特徴があります。
ロードカナロア×ザミンストレル(牡駒限定)
「ストームバード≒ザミンストレル」、「ニジンスキー≒ザミンストレル」の二つのニアリークロスが同時に発生。パワーを強力に増幅します。大物はキングエルメスのみですが、半数の6頭中が2勝以上を挙げており、信頼度は高めです。ザミンストレルは比較的マイナーな血ですが、覚えておいて損はないと思います。
ロードカナロア×シャーペンアップ(牡駒限定)
ロードカナロアの2代母の父にあたるコーモラント。これを増幅するパターンです。コーモラントとシャーペンアップはともにテューダーミンストレルの血をもち、さらにハイペリオンの強いクロスを内包する血統。両者を組み合わせることで同調が起こり、重厚な底力を引き出します。
3勝クラス以上の馬が11頭。ニックスの効果がでた馬は、しっかりと上のクラスまで上がっていくのが特徴です。22年の年末までは芝しか勝利がなく、極端な状況でした。しかし23年以降は逆にダートの勝利数のほうが多く、傾向が一変しています。
ロードカナロア×母の父シンボリクリスエス(牡牝共通)
ロードカナロアの母の父・ストームキャットと、シンボリクリスエスの母の父・ゴールドメリディアンが、「ボールドルーラー+プリンスキロ+クリムゾンサタン」の脈絡によって共鳴。強靭なスピードを引き出します。
とくに優秀なのが牡駒。13頭中11頭が勝ち馬になっており、非常に高い安定感を誇ります。牝駒の勝ち馬率も平均より優秀。サブライムアンセムが重賞を勝っており、牡牝ともに信頼できるパターンです。
ロードカナロア×ダンシリ(牡牝共通)
ダンシリはデインヒル系の種牡馬。ただしデインヒル特有の屈強なパワー型ではなく、素軽さを兼備しています。日本への適性も高く、均整の取れた欧州の中距離血統です。
ロードカナロアとの組み合わせの場合、パワーとスピードの両面に繋がり、バランスよく資質を強化します。癖の少ないパターンですね。母の父ハービンジャーを使う配合がお手軽でしょう。
ロードカナロア×ドローン(牡牝共通)
牡駒は16頭中9頭が3勝以上を挙げており、出世率が非常に高いのが特徴。JRAで挙げた34勝のうち21勝がダートです。一方の牝駒は、29勝のうち23勝が芝。しなやかさをいかした芝馬が多くでています。
ドローンは基本的にしなやかさが強い血。ただしその裏でダート適性を伝える隠れダート血統でもあります。ロードカナロアとの組み合わせの場合、性別によって二面性を見せるようです。タイプが真逆である点は覚えておくべきでしょう。
ロードカナロア×ヌレイエフのクロス+シャーペンアップ(牡牝共通)
先に紹介したように、シャーペンアップの血は単体でもカナロアとニックスとなります。単体の場合は牡駒限定でしたが、ヌレイエフとセットにした場合は牝駒でも効果を見せています。
ヌレイエフはハイペリオン4×4のクロスをもつ血。一方のシャーペンアップも同5×3をもちます。大きな括りで見れば同類のため、親和性が高いのでしょう。ヌレイエフのクロスによって強調されたハイペリオン資質を、さらにシャーペンアップで後押しする構成です。いまのところ活躍上位馬(ジョーカナチャン、エイシンデネブ、スティクス)はみなスプリンターですね。
ロードカナロア×母の父ハーツクライ(牡牝共通)
ロードカナロア内のセックスアピールと、ハーツクライの牝祖であるマイビューパーズが同調。パワーを増幅することで、体幹の強さを引き出します。
勝ち馬率は平均より微増程度ですが、複数勝利を挙げる産駒は多いです。またノーザンファーム生産馬が非常に優秀。半数の7頭が3勝クラス以上に出世しています。
ロードカナロア×フレンチデピュティ(牡駒限定・クロフネ経由を除く)
ストームキャットとフレンチデピュティに含まれる「ノーザンダンサー、ボールドルーラー、プリンスキロ、エイトサーティ」が脈絡。ニアリークロスによって、アメリカのパワースピードを引き出します。芝・ダートどちらのタイプでも恩恵になるパターンです。なおクロフネを経由してフレンチデピュティを補給する場合、悪くはないものの、ニックスと言えるほどの安定感がありません。
ロードカナロア×クロフネ(牝駒限定)
ストームキャットとフレンチデピュティに含まれる「ノーザンダンサー、ボールドルーラー、プリンスキロ、エイトサーティ」が脈絡。ニアリークロスによって、アメリカのパワースピードを引き出します。
前項の内容と重複しますが、牡駒の場合、クロフネはニックスと言えるほどの効果はみせません。ただし牝駒に対してはかなり大きな恩恵をもたらします。クロフネ自身がフィリーサイアー型というのも影響しているのでしょうか。フレンチデピュティは牡駒向き。クロフネ経由は牝駒向きと覚えておきましょう。
【告知】
上記のニックスに該当する1、2歳馬は、「裏・配合パズルでアタリはわかる 2024」で掲載しています。ぜひ読んでみてください。
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