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レセプト点検は紙?
レセプト点検は紙でしますか? それとも、レセコン(または電カル)の画面上でチェックしますか?
クリニックにお勤めの方や開業医の先生に聞いてみると、ちょうど半々くらい。
※ただしn数30人くらいの個人的調査です。
院長先生は画面上で見る方が多くて、事務で経験が長い方は、紙に印刷して確認される人が多いような印象です。
※あくまで印象です。
画面チェックのいいところ
なんといっても印刷のコストがかかりません!
誤りを見つけたら、その場ですぐ修正までできるので、早いです。
その代わり、探す・見つけたら修正内容を考える・修正する ── と、いろいろな種類の作業を同時にすることになるので、精度はどうしても落ちます。
紙の場合だと、1回目に見つけた間違い → 間違っていた箇所を修正 →2回目のチェックで、そこが正しく直せているかだけチェック → 正しく修正できていなければ修正 → 3回目そこだけチェック ……と、チェック回数を重ねるたびに、見るべき部分は少なくなります。そしてチェック効率も高まります。
画面チェックのみだとそれができません。1回目にOKだったところまで見ることになるので、チェック効率の面では、決してよくはありません。
同じチェック対象を何度も見ることは、注意力も低下します。完璧なチェックを求めるより、印刷コストの分、ある程度の抜け漏れはしかたないものと許容すべきです。
ただし、高額な点数や、いつも間違ってしまう項目、返戻でなく必ず減点になるミス(病名漏れなど)、絶対に間違えたくない種類のミスはありますよね。
そんな注意点は、何点かピックアップして、重点的にチェックしましょう。欲張りすぎないのがミスをへらすコツです。注意点をチェックリストにすると、抜け漏れ減に効果的です。
紙での点検いいところ
チェックのしやすさは、やはり紙が勝ります!
画面だと、「見る・考える・修正する」を一連でこなさないといけませんが、紙では書いたり・貼ったりもできます。そして、チェックと修正を同時にしなくてもすみます。
たとえば、病名なら病名の欄だけ一気に見て、おかしなところだけ付箋を貼っておく、後でじっくり考えるということもできます。
ただ、全診療分をプリントするのは大変です。紙とインクの費用だけでなく、時間もかかりますし。
結局どっちがいいか…
紙でもパソコン画面でも、チェックする人がやりやすく、見落としが許容範囲なら、どちらでも構わないでしょう。日次は画面上だけでチェックし、提出前は紙に出力してみんなでチェックする、という方式の医院さんも多いみたいです。
ですが、貴院にレセプトをこれから勉強する段階のフレッシュパーソンがいらっしゃるなら、紙レセプトで見ることが断然オススメです。
口頭と画面ではどうしても「手順」の伝達が主になるものです。多忙ななかのOJTでは、「何をやるか」「どうやるか」「こんな場合はこうする」「ここを押す」……。whatとhow toにとどまりがちです。
レセコンも電カルも、紙レセプトの構造がすべての基です。「まだまだ基本から勉強が必要」な段階の人にこそ、紙レセプトを見る機会を与えてください。
点数の全体像を把握しているかいないかで、部分の理解にも差がつくからです。