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ハシディズム
この「ハシディズム」なる言葉を、わたしはマルティン・ブーバーの著作集によって、はじめて知りました。
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次に「ハシディズム」に関する入門書を探したのですが、あいにく手島佑郎の『ユダヤ教の霊性‐ハシディズムのこころ』しか見当たらなかったものですから、まずは、そちらから読み始めてみるつもりでおります。
上記『ユダヤ教の霊性:ハシディズムのこころ』の「はじめに」という箇所から、少し文章を引用してみましょう。ハシディズムとは何か?が、今、こちらの文章を読んで頂いている方々にも理解して頂けると思われますので。
ハシディズムは、18世紀中期にポーランドで、ラビ・イスラエル、通称バアル・シェル・トブが始めたユダヤ教復興運動で、当初は東欧に広がりました。ハシディズムの直接的、あるいは間接的影響はユダヤ教という宗教だけの枠を越え、現代のユダヤ文化では、芸術、文学、思想などさまざまな分野に及んでおります。画家シャガール、作家アグノン、思想家ベルグソンなどなど。
一方で、近代西欧ユダヤ人社会の啓蒙運動家たちの間では、ハシディズムを旧弊と迷信に満ちた中世以来の古いユダヤ教の化石として冷笑する傾向がありました。そのハシディズムの姿を再評価させるきっかけとなったのは、ユダヤ人思想家マルチン・ブーバーと、ユダヤ神秘主義研究者ゲルショム・ショーレムでした。とりわけブーバーの『ラビ・ナフマン物語』と『バアル・シェム・トブの伝説』に始まる一連のハシディズム教師たちの言行の紹介は、啓蒙家たちにも多大な刺激を与えました。ブーバーは、そのハシディズム研究の延長の中から、彼独自の対話哲学『われと汝』を生み出したのでした。
マルティン・ブーバーの主要な著作である『われと汝』が、じつはハシディズム研究の延長の中から生み出されたものだと言われてしまうと、俄然、ハシディズムとは何か?が知りたくなるのは、私だけではないはずです。
それも、マルティン・ブーバーその人が、自ら筆を取って『ハシディズム』という1冊を書いている…もし、『われと汝』を深く読みたく希望するのであれば、ハシディズムというのは、避けては通れない予備知識なのではないだろうか?と、わたしは考えております。
以上、今回は「ハシディズム」について、簡単に、ご紹介でした。
それでは、皆さま、ごきげんよう、お元気で。
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