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告白録とアウグスティヌス発展の経路(再論2‐6)

今、私たちの目の前にあるのは、ハルナック編、アウグスティヌス『省察と箴言』です。


『省察と箴言』

以下、序言の一部を引用致します。

それ故、私は抜粋によって、序にではなく、特に読んで得た文章によって、アウグスティヌス像の輪郭を描くことを試みた。今日でも書かれるような、現代人に直ちに理解され、直観の深さと言語の光彩とによって読者を驚かし高めるような箴言100に止めたかった。しかしそれでは実際誤った像を伝えたであろう。わたしは読者にもっと多くを要求しなければならなかった。(※本書には557の箴言が収められている)あたかも高貴な現代人であるかのように、今日もなお我々に話かけ得るアウグスティヌスを、1500年前に生活し、感覚し、思索したアウグスティヌスと同時に紹介し、そして後者に対しても興味と理解とを喚起するという一層困難な使命を果たさなければならなかった。

アウグスティヌス『省察と箴言』序文(4頁)より引用

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239字
岩波文庫では「品切れ」になっているハルナック編『省察と箴言』を読むことができます。

本書は人類の偉大なる指導者アウグスティヌスの全貌を,その著作の抜萃によって示そうとするものである.ここに見られる現実に対する鋭感,真理認識…

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