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第21回20~30代の読書会 テーマ:美学

皆さん、こんにちは。もしくはこんばんは。
20~30代の読書会にて初のファシリテーターを務めさせていただきました
りょうすけです。

いつもは1人の参加者としてただただ楽しませもらっていましたが、
今回は初ファシリということもあり若干緊張しての参加となりました。
拙い進行ではありましたが、参加者の方々のあたたかいサポートと
本への愛情を持ったトークでとても実のある会になったと感じています。

感謝の念は尽きませんが、第21回の20~30代読書会の様子をレポートしていきたいと思います。テーマは 美学  です。
■2024年10月6日(日) 16:00-18:00
■参加者16名(男性5名、女性10名)初参加の方1名

1.『東大合格生のノートはかならず美しい』 太田 あや
 東大合格者のノート術を科目・性格別に解説した参考書です。発売当初からとても話題になりましたね。と・う・だ・い・の・お・との頭文字から始まる7つのルール等、社会人が読んでも非常に参考になります。私は 、『にかく文頭は揃える』から初めて見ようかと…

2.『カモメに飛ぶことを教えた猫』
 ルイス・セブルベダ(著)河野 万理子(訳)

 1匹のカモメと黒猫の感動の物語。
 カモメのケンガーは、ハンブルクのとあるバルコニーに墜落する。そこには1匹の黒い猫ゾルバがいた。瀕死のカモメは、これから産み落とす卵をこの猫に託す。そして、3つの厳
粛な誓いをゾルバに立てさせるのだった。 
 「勇気をもって一歩ふみだすこと、全力で挑戦すること、そして、自分とは違っている者を認め、尊重し、愛することを教えてくれるゾルバとフォルトゥナータたちの物語が、これからもたくさんの方々の心に届きますように」(「訳者あとがき」より)
 このあとがきだけ、でも既に読みたくなる一冊です。 

3.『モルグ街の美少年』西尾 維新
 美少年探偵団というタイトルでアニメ化もされている作品。
 コメディチックでありながら、ふとしたところで大切なのについ忘れがちな言葉を出してくれるところにビビッとくる作品です。
 この作品における美学とは、自分が必要だと思ったことに対して自分で考えてこれが正しいと思ったことを貫くこと。
 美学とは自分自身の中にあるものであり、それを貫く芯の強さをもった者が持ち合わせるものであるとは、なんとも逞しく美しい考え方でしょうか。
きらめく何かを見たいとき、おすすめの一冊です。
(ちなみに私の推しは美食のミチルです)

4.『特別展「毒」公式図録 』 
 
国立科学博物館の特別展にて展示された美しき毒の世界を収録した辞典です。毒をもつ生物はあえて目立つ色を身にまとうことで自身の毒性を知らせているようですが、本当に魅了される生物の写真はいつまでも見ていられる魅力がありました。
 美しい自然の生き物の世界に触れてみたいときにぜひ手に取って見てください。(個人にはセアカゴケグモの章をもっと読んでみたいです。)

5. 『茶の本』岡倉 天心
 日本の美の心を茶道の美意識から説き起こして、世界に衝撃を与えた名著。日本人にも「美の本源」「芸術の本質」「人生の本義」を教えてくれる一書。「一瞬一瞬を大事にし、余裕を大切にしようと思った」という紹介者のコメントからも、茶道の美しい心のあり方を学ぶことができそうな一冊です。

6.『余白の芸術』 李禹煥
 自身の芸術について、セザンヌやマチスに始まり現代芸術の旗手たち、
吉井由吉や中上健次などの作家たちについて、そしてものと言葉について、自分と自分をとりまく外の世界。その境界にあたらしい刺激的な見解を開く(みすず書房HPより)。
 モノの余白やシンプルなモノを楽しむ、そんな心の余裕を持ちたいときに手に取って見てはいかがでしょうか。

7.『私の生活改善運動』安達 菜莉子
 日々の仕事の忙しさでないがしろにしてしまっているところに美がある。そんな些細な幸せに気づかせてくれる作品。 
 自分にとっての幸せが何なのかを探り、幸せに生活していくための具体的な行動をとっていく(本文より)。日々の義務に追われているとつい忘れがちになってしまうこの感覚と向き合うことが穏やかな幸せに浸り続けるためには大切だと私自身感じています。
 日常にある美しさに気づかせてくれる一作、疲れや悩みを脱する糸口を見つけるきっかけとして手に取ってみたい作品ですね。

8.『あやうく一生懸命生きるところだった』ハ・ワン (著) 岡崎 暢子 (訳) 
 心が軽くなると話題の韓国のベストセラーエッセイ。
 人生に悩み、疲れたときに立ち止まる勇気と自分らしく生きるための後押しをもらえた(有安杏里さん書評より)
 楽しむ中で努力できていければいい。そんな風に心を楽にしてくれる考え方を手に入れたい方へおすすめの一冊です。

9.『だから私はメイクする』劇団雌猫
 化粧、ダイエット、エステ、様々なジャンルのおしゃれに心奪われた女性たちによるエッセイ集。
 自分自身を探求する勇気と情熱を持った彼女たちの存在があまりに幸福で、心強くて、涙が出てくる。(松田青子(作家・翻訳家)推薦コメント)
 正解や程度が見えにくい分野であるおしゃれについて、自分自身の考え方と美意識を見つめ直したいとき、手に取ってみたくなる一冊です。

10.『後世への最大遺物』内村 鑑三
 
キリスト教思想家であり、文学者・伝道者である内村鑑三の講演をまとめた書籍。自分が死んだ後の世界がどうなっていて欲しいのか、何を社会に残すのか、そんな美学について、触れられる一冊とのこと。

11.『白鯨』 ハーマン・メルヴィル (著), 八木 敏雄 (訳)
 
モビィ・ディックという名前を聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。
 家族や同僚、すべてを投げ打ってまで白いマッコウクジラ「モビィ・ディック」を倒さんとする船長の復讐心に美学を感じるという小説。
 実際に捕鯨船に乗船したメルヴィルの体験をもとに創作されたアメリカ文学を代表する名作です。

12.『恋愛美術館』 西岡 文彦
 この絵を見ると、せつなくなるのはどうしてだろう。
恋愛小説を読むように、絵画を読む。そんな美術エッセイです。モリディアーニによって美しさと自身の創作の才覚まで吸い取られてしまうドガ、西洋絵画をより楽しむことができるようになる一冊かもしれません。
 美学の本質は恋愛にあり、という美学が見出させる作品です。

13.『私が私らしく生きる美学』 松田 未来
 
他者に左右されず、自身の芯を持っていきることで、自分が幸せになる。他社に幸せを分けることができるようになる。それはとても美しいこと。
 日常を幸せに生きるための美学を詰め合わせてた新しい時代に自分の人生を自分でクリエイションしたい人へ向けたエッセイ集。

 美学について考えることは少なく、自分には縁と遠いものだと思っていましたが、美学とはいつも自分の近くにあるものなのかもしれません。

 何かを美しいと感じるあなたの中に美学はあり、書籍をきっかけにそれを呼び起こし、言語化し、習慣の中に取り入れていく。そうすることで、日常がより実があるものとなり、煌びやかに輝いて見える。そんな感想を抱かせてもらった読書会でした。

 ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。


20~30の読書会は日曜日の夕方に、和気あいあいとカフェでやっています。テーマに沿った本を紹介したり、課題本について語り合ったりと毎回中身の詰まった時間を過ごすことができます。
興味があるけど、まだ参加できていないという方々はぜひ一度、フランクな気持ちで足を運んで見ててはいかがでしょうか?

ご閲覧いただきありがとうございました!
ぜひ、次の読書会でお会いしましょう!

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