就活生が映画『ラストマイル』を鑑賞して元気をもらった話


どんな話?

観る前は、アンナチュラル、MIU404の時間軸が重なる映画の印象が強かったです。

世界規模のショッピングサイトから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。 やがてそれは日本中を恐怖に陥れる謎の連続爆破事件へと発展していく――。 チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)と共に、未曾有の事態の収拾にあたる。 誰が、何のために爆弾を仕掛けたのか?

映画『ラストマイル』公式サイトより

一言感想を述べるとするなら、かなり”社会派”


良い意味で、裏切られました。豪華なキャスト陣、華やかな試写会からは想像もつかないくらい、社会派でした。


映画で焦点があてられる「働く」ということ


この映画の登場人物は皆働いています。
働いて得ているもの、働いて失っているもの、両方をきちんと描いているんですね。

働いて失ったものは、この映画ではかなりダイレクトに観ている者に伝わります。

体の健康、こころの健康、あるいは働き始めたときの新鮮な気持ち。


一方でダイレクトに伝わり辛い、働いて得ているもの


働いて得ているものは、この映画ではダイレクトには伝わりません。働くことにより失ったものが作中で言語化され、描写として存在するのに対して、得ているものは見えづらいのです。


「働く」ことが「逃げ」になることも、「働く」ことが「救い」にもなる


私は大学生で、アルバイトやボランティア活動しかしたことがありません。その分際だから言えるかもしれないのですが、働いているときに一番生きている心地がするんですよね。

社会に「働く」という形で関わっているときにしか、自分を認めてあげられていない。働いているとどこかで癒されると言ったら言い過ぎでしょうか。

他人に対しては何も感じないのですが、働いていない自分、何もしていない自分を認められていないのです。

映画『ラストマイル』は、働くことは「逃げ」になることもあり、「救い」になることもあると教えてくれました。

何でも「仕事」と言えば許されるという感覚があって、友達や家族、もしくは自分自身との関係性においても、仕事ばかりして考えることを放棄することは簡単にできてしまうし、本当に罪悪感なくやってしまえることなのですよね。それは仕事に「逃げる」ともいえるのではないでしょうか。(ネタバレになるので言えませんが、そういう登場人物が出てきました。)

でも、社会に関わるツールとして「仕事」をすることは「救い」にもなり、自分を認められる。(トラックドライバーの親子とか)


エンドロールの、協力してくれた企業のロゴまでにメッセージ性があるのかもと思えるほどだった。


就活中に、「働くとは何か」をよく考えていたときにこの映画を観たのもあってか、エンドロールでずらりと企業のロゴを観ると、胸に迫るものがあった。

いろんな人が働いて、社会を動かしている。その人にとって「逃げ」だろうが「救い」だろうがその他だろうが関係なく、仕事によって社会は動いているのだと。

エンドロールの後のメッセージは、『ラストマイル』のストーリーの答え合わせをしてくれるものだと私は思った。












この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?