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二月十九日 水曜日

自分のやりたいこと、自分に『適切』な仕事。自分に見合った仕事。それが一体なんなのか、社会に馴染めているのか、自分自身に自分が馴染めているのか、分からなくなっている。
私は元々、長らく接客業をしている。喫茶店、居酒屋、ガールズバー、メイド喫茶、スナック…。私は『人とコミュニケーション』をとる事が好きだと思っていた。なので恐らく、根本的には『人間のことが好き』なのだと思う。でもそれと同時に、『人間のことがうっすら嫌い』でもある。それは接客業を続けていて、様々な人と出会って、色んな面を見てきたからだと思う。好きだからこそ、向き合って話してきたからこそ、その人の奥の奥の部分が垣間見えてしまう時があって、その瞬間瞬間に絶望して、苦しくなった。その小さい事の積み重ねで、人を信じることをやめてしまった。正確には、人のことを信じたい、期待したいという気持ちをセーブして壁を作り、『人を信用しない』という防波堤を築きあげたような感覚に近い。自分がもうこれ以上傷つきたくないから。
そして段々、今自分がやっている仕事に自信が持てなくなってきた。『実は自分にはこの仕事は適切では無いのかもしれない』と感じるようになってきた。確かに、他の職種よりかは自分にとって適切であると思う。でもそれは、完璧でない。自分の身体の形のパネル(パズルでもいい)があったとして、そこに完璧に全て、きちんと規則的に収まるかと言われればそうではない気がする。七割くらいは、きちんと、収まる気がするけれど残りの三割のピースは何処かが欠けていたり、歪んでいたりしそうだ。
私は本を読むことが好きだし、こうやって文章を綴ることも好きだ。元々少しだけ書籍関係の仕事をやっていたことがあった。でも、色々思うことがありわりとすぐに辞めてしまった。でもまた、挑戦してみても良いのかもしれないと思い、求人に応募してみた。
そして近々YouTubeも始めたいなあなんて思ったりもしている。パソコンには疎いし、編集もほとんど分からないけれど、なんとかやってみたい。私は今、二十三歳でまだまだ色々なことが出来る期間だ。何者かになろうとしているわけじゃなくて、ただ、自分が自分を赦せる場所を作りたいだけ。わたしは自分に許されたいし、自分に認められたい。
そんな中で、本は自分にとっての『休息』『救済』であり、それと同時に『孤独』を深める要素でもあると感じる。本を読んでインプットをして、そこからどうアウトプットしていくのか。正しいアウトプット先はどこか。自分は何に『救われたい』のか。本にどういう理由を求めているのか。勿論、本を読むことや好きなことに『理由』なんて関係ないよ。人それぞれです。あくまで私は、というお話だけれど。私が本を好きな理由は、『本に生かされて救われていて、世界からの現実逃避もできて、知識欲が満たされて、自己成長する機会を設けられるから』である。だから私はインプットすることも好きだけれど、アウトプットする事も同じくらい好きです。その時の快感が忘れられない。
私は『答えのない問い』を考え続けることが小さい頃から好きだった。皆が当たり前と思って疑わないものを、その根本から探っていくことが好きだったような気がする。だから、学校のルールが大嫌いだった。意味のないルール。シャープペンシルを使ってはいけない。髪留めはパッチン留めではなく、アメピンを使え。髪色は黒くなくてはいけない。授業中にクーラーは禁止。スカートは膝下。本当に意味がわからなかった。こんなことで、『社会の厳しさ』が理解できるだなんて思えないし、本当に理解出来ているのであれば日本という国自体、今頃もっとより良い国になっているはず。でも皆、そういうルールを当たり前だと疑っていない層が一定数いて、私も怒られたくはないから目立たない範囲でルールを破っていた。怒られたくはなかったし。
早く大人になりたいと、ずっと思っていました。大人になれれば何かが変わると、『自由』が手に入れられると、ずっと憧れていた。でもいざ大人になったら、その『自由』に苦しめられて、死にたくなっている。宝石みたいにキラキラして見えて、私が憧れていたものはただの安っぽいプラスチックの塊でしかなくて、宝石なんかじゃなかった。そこにあったのはただの自由という名の『責任』だった。
私は今、フリーターでのらりくらりと生きている。両親はそんな私を心配して、事ある毎に「就職をしろ」と言ってくる。でも私はその前に、自分のやりたいものを見つけたくて、必死に足掻いている。悩みすぎて、数年前から双極性障害(躁鬱)になった。いつも私は希死念慮と隣合わせの毎日を送っている。夜中はいつもだいたい死にたい死にたいと思って布団にくるまって涙を流すか、ハイになってベランダから飛び降りたくなる。今の仕事は、トラブルがあってむかつくので暫く出勤するのをやめた。来週は書店のバイトの面接に行く。貯金もない。こんな生き方で私はやっていけるのだろうか。今も全然死にたくてたまらないし、社会にはむかつくことばかりだし、お先真っ暗でどうしたら良いかわからない。
まあ、何とか生きて、ベランダから飛び降りなければ良いね。

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