Day279　「偽りの自分に外交を任せない」

ひとりの役者と、彼を売り込むことが仕事のマネージャーがいたとします。

役者は、できれば脚本や演出がしっかりした質の高い舞台に出たいと思っています。

一方のマネージャーは会社の利益重視で、なるべくお金になる仕事を探そうとしています。

結果として、有名劇団の端役や、動員数の多いコメディー劇の役ばかり取ってくるようになりました。

この役者が、どのような心でそれを演じるかを考えてみるのが今日の課題です。

ただし、ここでは、お金とやりたいことのどちらが大切かを論じたいわけではありません。

お金がほしい役者と、質を重んじるマネージャーのように、2人のキャラクターを真逆にしてもOKです。

どちらにしても「強い葛藤を抱えるんじゃないか？」と簡単に予想できます。

じつは、これと同じことを私たちは「ひとり」でやっているのです。

ためしに、役者を「自分の魂の声」に、マネージャーを「偽りの自分」に置き換えてみてください。

偽りの自分とは、おおよそ次のような存在です。