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ケミカル溢れる社会へ苦言。「香害」を訴える。

私は化学物質過敏症です。18歳、高校までは何ともなかったのだけど、高校を卒業して、大学1年あたりから、異変が現れます。まずはシャンプーをすると、頭皮が痛くなる。原因がわからない、シャンプーを使う頻度を減らし、やがて、シャンプーを使わなくなります。

それから整髪料、これを髪につけると、そこから何時間でも気分が悪いまま。やがて、整髪料も使わなくなります。どうも自分は化学物質過敏症らしい。そのころ、テレビでその存在を知ります。

幼少からアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、スギ花粉症とアレルギーマーチをやってきましたが。成人前に、今度は化学物質一般を受け付けなくなってしまう。

シャンプー、整髪料ときて、今度は洗顔フォームも。やはり、使用すると気分が悪くなる、で、やめる。そして、タバコ。高校3年時から煙のある場所での違和感はあったのですが、大学になるとハッキリとタバコの煙がある場所を受け付けなくなります。

サークルに所属する。みなでカラオケに行く。そして、ほとんどのメンバーがタバコを吸い始める。煙が充満するその空間に私は5分といることができない。すぐに退去。カラオケに参加できない。随分と人付き合いで難渋します。

タバコの煙を受け付けない、そのことを話すと、申し訳なさそうにする人もいますが、「そんなことでは生きていけないよ」などと言う喫煙者もおり。
確かに人付き合いで制限があるでしょうね。

私はもともとサラリーマンや公務員になるつもりはなかったのですが、もし、なっていたら、親睦の機会として、酒の場があるし、そこはまず、タバコもありますよね。付き合える人も選ばないといけない。従業員はとても務まらなかったでしょう。

あとは女性関係。かりにお付き合いするとすれば、やはり、喫煙者とは一緒になれなかったでしょう。まして、結婚ともなれば、なおさら。相手がタバコを辞められるならばともかく。

パートナーを決めるにあたって、あなたの要望を100%満たす相手はいない。そのことは理解しています。不動産選びと似ていて、あなたが100%満足する相手はいない。いたとしても、あなたの手には届かない。

ただ、私の場合、化学物質過敏症、これは体質です。嗜好の問題ではないのでして。こればかりはパートナー選びとしては外せない条件ですね。化学物質過敏症に理解がある。タバコは吸わないこと。そうした女性とでなければ、一緒にはなれない。

かつて、テレビで報じられてた化学物質過敏症。新築の家に住めない人が紹介されていて。私も新しい家電製品が来た時はまる1日、その部屋に入れない日もありましたね。近年では「香害」という用語が登場し、理解が深まった感もありますが。

私が使える洗剤はシャボン玉石鹸です。スーパーにおいてある洗剤のほとんどは合成洗剤ですよね。それらは私は体質的に使えません。現代は石油時代。燃料だけでなく、あらゆる工業製品の原料になる石油製品ですが、こと洗剤に関しては石油系は私は受け付けません。

柔軟剤でも香り付き、あるいは半透明の粒上の錠剤、香りをつける商品もあり、洗剤メーカーは香りに競合他社との差異をつけようとしてますが、私のような体質の者にはたまったものではありません。

石油系洗剤メーカーが多いなか、「シャボン玉石鹸」は長年、石けんをつくってくださり、とても助かっています。近所のスーパーにある商品は浴用石鹸ぐらいしか置いておらず、洗濯用洗剤などはネット通販に頼らざるを得ないのですが。

日常生活であれば、洗剤を選べばいいわけですが、家の中はともかく、家の外になると、タバコによる制約はずっとついてまわりますね。タバコが社会から無くなることはない、それは理解してますが。飲食店でも酒が出る業態ではまず、タバコがついてまわります。

今年になって、居酒屋にいってみたことがあります。酒は飲んでいませんが。主に男性客が大きな声で談笑する。その雰囲気はいいのですが、タバコの煙。1時間ほどの滞在でしたが、その後、ずっと気分が悪いまま。

私もタバコの煙が平気であれば、ああやって、年齢が近い男性らと笑顔で交流ができれば、と考えもするのですが、いかんせん、この体質では他者との出会いや交流は制限されてしまいますね。

成人の2割がタバコを吸っているそうですが、タバコに代わる嗜好品が開発され、火事や副流煙、ポイ捨ての弊害が減ってくれることを切望します。

私が誰かと生活することになった際、このあたりの理解は必須になります。生活系の化学製品は制限されること、そして、タバコは受け付けないこと。私の体は小動物並みにタバコの煙を拒んでしまうので。

車の香水、家庭内の香水、さらには消臭スプレーまで。化学製品メーカーはこれでもか、と暮らしのなかに様々な化学製品を氾濫させます。テレビCMによって、消費意欲は喚起され、化学製品は今日も販売されていく。

化学物質過敏症の1人として、同じような悩みを抱えている人と繋がりを持てたら、と考えます。香害について、理解を求めつつ、石油製品によらない代替商品をメーカー各社が開発、提供してもらえないか。そうしたことも構想します。

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倉田隆盛
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