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遠足のことなど
遠足や修学旅行、山村留学など。
私の提唱する学校改革の一環には生徒間の軋轢やストレスを減らす、という趣旨から「生徒が集団で行動する機会の減少」があります。
文化祭、体育祭、学級会、生徒会、各種学校行事、そして、遠足、修学旅行。これらは簡素、縮小、廃止にすべき、というのが私の考えです。
ただ、遠足、修学旅行は旅行業界(バス、ホテル)にとって、いわば、公共事業の側面があります。そこで、遠足や修学旅行は行政から市民に抽選でプレゼントすればどうでしょう。
また、生徒にしても、遠足、修学旅行には行きたいと考える生徒も少なくないでしょう。修学旅行、遠足は生徒にとって、特別の日です。普段、同級生との会話がない生徒であっても、それは楽しみな日とされます。不登校の児童であっても、遠足だけは参加する生徒もいます。
家庭によっては、家族旅行に行く機会がない場合もあります。虐待、ネグレクトを受けてる生徒からしても、修学旅行のような、短日でも親から離れて皆でどこかへ出かける経験は格別の思い出となるでしょう。
ならば、従来型の遠足、修学旅行に代わる別の選択肢を私は提示します。
すなわち、山村留学と地域の資源の提携企画です。
従来型の遠足は定番のコースを毎回、回ることで生徒にはあまり、新鮮味がない、という問題もあります。せっかく、何かの祈念館に行っても、生徒には何かしら知識もなく、誰も解説してくれない、できない。
短時間、滞在して、すぐに去ってしまう、何の感慨も、印象も残らない。これだと、遠足の趣旨も、祈念館の設立の本来の目的も十分に達成されないでしょう。
そこで、私は提唱します。各地域にある資源、例えば、中世の山城や古墳、星空の観察やウミガメの産卵、そうした研究のため、当該地域に1年間、里親のもとで滞在し、その学校でその分野に特化した授業を行いつつ、校外学習で、課題を決めて、観察、見学を行うと。
また、これは家庭不和を抱えている生徒にとっては家庭から離れる理由付けにもなります。家庭に問題がある、だから、児童養護施設、となるわけですが、緊急性があるものはともかく、養護施設への入所は差別の対象になりがち、という問題もありますので。施設以外の選択肢を増やす、と言う意味でも山村留学を拡大するのもありでしょう。
生徒を親から離す口実として、山村留学ばかりでなく、「習い事」を加えてもいいでしょう。書道、ピアノ、そろばん、といった定番のものから、バレエダンス、スポーツクラブとしての空手、水泳、野球、などを取り入れる。あるいはそうした習い事と山村留学を組み合わせてもいいでしょう。
家庭不和、ということですが、例えば、教育虐待、ということもあります。ピアノの指導、受験の指導、芸能の指導、それがため、怒鳴る、叩く、閉じ込める、食事を与えない…そうした虐待があります。
結果として、そうした児童は心が萎え、無気力な子になる、精神疾患、ストレスから嘔吐が頻発する、学校ではイジメを受け、不登校になる、あるいは弟や妹を叩く、同級生にイジメをする、物を壊す、不良化する、など様々な弊害があります。
さらには受験の指導がこうじて、親が子供に刃物を向ける、さらには刺殺する、あるいは子供が親への反撃として親を殺してしまう等、事件化する例もあります。
これらを回避する、それも当人や家族の名誉を損なわない形で、ために、「習いごと留学」という選択を私は提示します。
ピアノの習得のため、受験のため、例えば、6歳ぐらいから親から離れ、寮生活を送る、といった。
ただ、その場合、その生徒と共に暮らす他の生徒も相性を考えないといけないし、里親たる人物も人柄で選ばないといけませんが。
里親の人選。里親からの虐待の問題もあります。里親たる人物は慎重に選ばないといけませんし、里親の家庭で問題がないか、監査の機能も必要になります。そして、問題があれば、その生徒はすぐに他の宿所へ移れる体制も必須となるでしょう。
また、児童生徒らを集団で生活させるにあたっては、年齢や性別、さらには属性や相性で分けていくことも求められます。そうしないと、生徒の集団のなかでイジメが起きてしまうので。
遠足、修学旅行、習い事、スポーツクラブ、塾…こうした学校行事の一部や学外の民間による教育の機会をうまく利用することで、問題ある家庭から子供を離してしまう、そうした児童福祉と教育の連携を行政、民間あげて、取り組んで欲しいのです。
この構想を実現するには子供関連予算を現行の何倍にも増やすことも同時に為さねばなりませんが。
明石市の泉房穂前市長は600億かかっていた下水道事業を150億に圧縮しました。泉氏はこの浮いた予算を児童養護施設の拡充、里親の増員といった子供関連予算を2倍、3倍と増やします。
これは自治体ばかりでなく、国が率先して、やるべきでしょう。不登校を、10代の失踪者を、若年ニート、ヒキコモリを、虐待死や精神疾患を発症する人を、少年事件を、そうした様々な不幸を減らすことにつながるのですから。
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