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相談活動の難しさ、ネットリンチを受けたあの時

悩み相談掲示板の回答者として活動をしていた時、とりわけ悩まされたのが、他の閲覧者からの嫌がらせ、誹謗でした。要因は2つ。

【モラハラ系】
 親からのハラスメントに苦しむ若年者へ、憤りをもって我慢を説くもの

【妬み系】
 相談者と回答者とのやりとりを妬むことからくる嫌がらせ

前回の記事では前者について、言及しました。今回は後者について。

女性の相談者と男性の回答者とのやりとり、それを見た閲覧者が女性であれば、相談者に対し、また、男性であれば、回答者に対し、妬み、誹謗を始める現象が幾度もありました。

相談する者と回答する者、2人の男女の関係が緊密になる(そう見える)のが面白くないのでしょう。

これがあるため、今にして思えば、女性のふりをして回答者として活動をすればよかったかな、と。男性の回答者と女性の相談者とではやはり弊害が多いのです。

まず、女性の相談者側からすれば、相手が男性だと相談しにくい内容もあります。あるいは、自分に恋人、彼氏がいることを男性の回答者相手に、遠慮がちに申し訳なさそうに話す展開もあります。

彼氏がいると知った途端に男性の回答者が気分を悪くする、そうしたことを気兼ねしてしまうのでしょう。

ただ、何よりの弊害は回答者が相談者に情を移してしまう展開。相手の女性が不遇であればあるほど、回答者は疑似恋愛感情を覚えてしまう。

相談活動を続ければ、次から次へと不憫な境遇の女性が現れる。そのたびに情を移していては、活動にならないでしょう。

相談者、女性の側も回答者に対し、心を寄せてしまう展開もあります。勿論、それは一時の気の迷いみたいなものですが。

男性の精神科医と女性の患者、男性のカウンセラーと女性のクライエント(依頼者)、男性の宗教家と女性の信者の関係もそうですが、女性が男性に心理的に傾倒しやすい関係だと女性の側から傾倒したり、男性の側が性的搾取をしようとしたり、があります。

これと似たことが相談掲示板でも起きてしまう。そして、相談者のほとんどは女性です。だから、回答者も多くは同性、女性があたるべきなのでしょう。

ここからは体験談。

私はあるころ、同時期に4人の相談に対応していました。うち、3人は女性です。その女性のうち、1人は深刻な相談で、警察とも連絡をとっていました。

まさにその時に、他の閲覧者、回答者達から私への誹謗が集中的に始まりました。スレッドごとにハンドルネームを変えていたのですが、文体で同一人物と判別できるのでしょう。どのスレッドにも誹謗の書き込みが。

きっかけは、とりわけ深刻な相談をしていたスレッド。そのハンドルネームがふざけた名称だったこと。それでいて、内容が深刻だったこと。同時に3人の女性と対応していたこと。それらがある常連の回答者(以下、彼)の感情を激発させたのでしょう。

数十行に及ぶ、意味不明の、行間からは憤りだけは伝わる文章が何度も書き込まれる。

彼もまた回答者として活動はしてきたのですが、イジメの相談だけはずっと避けてきました。そこへ、私が現れ、活躍する。特定の女性の相談者と時に、何週間にわたって、相談の関係が続く。

ある時など、私がある女性の相談者に対応していると、私が対応している別の女性の相談者がそれを見て、騒ぎ出すこともあって、彼もそのやり取りを見ていたのでしょう。

社会に居場所がない、他者から肯定的な評価を得たこともない、その彼が見出した居場所、そこで彼は回答者として、人から求められ、役に立つことができた。

そこへ、私が現れ、活躍?を始める。それまでは軽い妬みを覚えていたけれど、次第にその活躍が許せなくなってきたのでしょう。

自分も女の子から頼られたい、必要とされたい、そう望んでいるのに、それが実現しない。なのに、アイツは同時に3人も女の子の相談者を抱えている、その内容はどれも自分に対応できない難しいものばかり..。

彼の感情の昂(たか)ぶりを言語化するとそうなるでしょうか。

そして、事態はネットリンチへ発展。

クラスぐるみのイジメでもそうですが、誰かが誰かを集中的にイジメをする、それを見ている他の人にも嫌悪の感情が伝染する。果たして、周囲の人々も攻撃に加わる。攻撃者が次々に増えていく。

さらに同時期に別件で、モラハラ系の誹謗も始まってしまい。

ただでさえ、複数の相談者を抱え、1人は警察と電話で連絡を取り合う、深刻なやりとりをしている最中に2つのグループから同時にネットリンチを受けてしまう。まさに私のHPはゼロ寸前でした。

相談者達が次々と去り、私もすっかり、心折られ、(一瞬、自分が目の前のベランダから飛び降りる場面を思い浮かべてしまう)それ以降、掲示板から離れます。

その出来事から立ち直るのに、数カ月は要しました。再び、その掲示板を眺めると、時間が経過して、落ち着きと判断力を取り戻したのか、相談者や私が去ってしまったことを後悔する、慌てふためいた書き込みがなされていたものです。

誰もが書き込める掲示板で深刻な相談はやはり、ふさわしくない。あの掲示板の設置者は善意だったのでしょうが。放置したまま、何ら改善もなされず。本格的にやるには、やはり、事務所を構え、スタッフをそろえ、財源も確保したうえでやるべきなのでしょう。

次回以降も相談掲示板の話を続けます。

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倉田隆盛
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