苦悩への同情こそ、底知れない深淵
3種類の睡眠薬を飲んで、さらに頓服薬を追加までして眠っていたが、唐突に目が覚めた。
眠ることは諦めて、ぼんやりと思索に耽ることにした。
眠っている間、夢を見ていた。
それは、体重計に乗る夢だった。
夢の中の体重計の数字は、43kgだった。
BMI計算をしなくても、身体148cmのわたしにとって、決して太っているわけではない数字。
それは、頭ではちゃんと分かっている。
しかし、43kgというのは夢の中とは言え、わたしにとって未知の数字だ。
ここ数日、なんだか自分が太っているような気がしてならなかったから、こんな夢を見たのだろう。
目覚めてすぐにわたしは、体重計へ飛び乗った。本当に43kgだったらどうしよう。そんな不安で頭がいっぱいだった。
現実の体重計が示した数字は、36kg。
決して健康的な数字ではない。それでも、わたしは、その場に座り込むほど安堵した。
そんな一連の出来事を通じて、やはり摂食不良者は、体重計と全身鏡からは離れることを強くお勧めする。
わたしの家には浴室に全身鏡があるため、鏡に背を向けてシャワーを浴びる。
少しずつおかしくなってしまった脳の回路は改善されつつあるが、やはり突発的な出来事にまだ頭がついていかず、つい感情的になってしまう。
苦しいけれど、カウンセリングと認知行動療法でなんとかしていくしかない。
少しでも自分が生きやすくなってほしい。
願いはただそれだけだ。