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暮らすroom's@飯山 トーク&マルシェ -vol.2-

こんにちは!暮らすroom'sです。

今回の記事では、12月10日に実施した『暮らすroom`s@飯山トーク&マルシェ〜地域と共に女性の自立を考える〜』参加型トークイベント、第二部のパネルディスカッションの様子をお伝えします。

第ニ部では、『地域共生×女性が自立し活躍できる社会環境を作るには』と題して、職種や背景が違う3名のパネリストに登壇いただき、長野県女性1000人へのアンケート結果を元に、それぞれの立場からお話を伺いました。

暮らすroom’sの成澤由美子をファシリテーター、第一部に登壇されたゲストも交えてのトークと、来場くださった男子高校生にもお話をお伺いすることができ、会場もさらに盛り上がりました。

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【第二部パネリスト】
・内堀真知子 飯山商工会議所 経営指導員
・高橋久美子 JICA海外協力隊 タイ日本大使館外部委託員 体メンテナンス「phurai」
・福澤美里  リラクゼーションサロン「Nemu」民宿リフレ・イン福澤
 
 ファシリテーション:成澤由美子(暮らすroom‘s構成団体 株式会社エルズグランドケアアカデミー)
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長野女性は、働く「環境」に満足している?ー

成澤(暮らすroom‘s構成団体 株エルズグランドケアアカデミー 以下敬称略):
まず長野県女性1000人へのアンケートの中から、「環境」の項目についてお話ししていきたいと思います。
「お仕事の環境に満足しているか」ということに対して、かなり満足度が高いというのが今回のアンケート結果で出ました。

内堀真知子さん(飯山商工会議所 経営指導員 以下敬称略):
私は逆に、この70%近い方たちが満足していないという部分に、ちょっと驚きました。もう少し私は「満足している」という答えが多くなっているのではないかと受け止めています。

成澤:
大学の先生にこちらの内容を見ていただいたところ、東京だと「満足している」というのは10%から20%ぐらいなんじゃないかとおっしゃっていて、「満足している」という数字は、都市部から見るとある意味良いことだと思うんですが。
特に東京では活躍してる女性が多い中で、長野の女性が今の状況にどういった形で満足しているかというところは、少し問題があるのかなという話をしてたんです。

内堀真知子さん:
先ほど、管理職のお話が出ていましたけれども、私も今管理している立場で、お休みを取りたいとかそういった要望は、会社的には「取っていただいて結構です」という表向きはそれが当たり前であって、だけどちょっと取りにくいというコミュニケーションの部分みたいなところもあるのかなと感じています。

今、都会の方たちの方が満足していない方が多いよということなのですが、きっと背景には、長野県は核家族ではなくて、近くにおじいちゃんおばあちゃんがいらっしゃっていたりとか、また行政の支援っていうのも待機児童が無いので恵まれているといった、そんな背景もあるのかなと思いました。

成澤:
「環境」について、先ほどパラレルワーカーをされている方もいらっしゃいましたから、パートでお仕事されている方にもちょっとご意見をいただきたいなと思います。

高橋昌子さん(ライフコーチ&タロット占い師 以下敬称略):
いろんなお仕事をしている中では、やりたくてやっているので、満足に関して言うと半分諦めみたいな満足ですね、私としては。
不満があるかどうかと言うと、自分自身が健康だったこともあり、それほど体調面で困ることもなかったので、私自身は満足です。

成澤:
働く環境のところでは、「人間関係が良好である」というところも1番多く捉えているのが長野県女性の特徴なのかなと思っております。
例えば代休とか、お休みを取りやすいっていうところで、満足度が上がっているのかなとも思っています。

女性の「キャリア」にはサポートの存在が欠かせないー

成澤:
「キャリア」という面では、女性管理職のロールモデルが少ないというお話の中で、「管理職になりたい」と答えたのは全体の5%、あとはどちらでもないが半分、無回答という私にとっては関係ないことかなと思っている方がとても多いのかなと感じたのですが…。

内堀真知子さん:
私も実は、管理職にはなりたくなかったんです。経営指導員という仕事をしたのも、長野県内では人数が少ない時になりました。男性の中で女性が1人っていうのも何度も経験していますし、現在の商工会議所の業務として管理職女性がそんなに多くはないです。
けれども、なってみてそんなに悪くはなかったです。あまり変わらないって言った方が良いですかね。管理職だから、部下がいてその人たちの働きを見るとか気遣うとか、そういったことも多分仕事のうちの1つなんでしょうけれど、それって管理職じゃなくても同じ職場の同僚として、今までもやっていることなので、そこが明確にされて責任になるというところがちょっと違ってきたのかなと思います。

成澤:
なりたくないと思ってしまう1つの理由に、今の男性管理職の方の働き方を見て、夜も遅いし仕事優先になっている中で、なりたいと思う部分がないという意見も出ました。まずは男性管理職の働き方を変えなきゃいけないんじゃないかという話もしていたところなんです。

伊東ゆかりさん(飯山市副市長 以下敬称略):
やっぱり意識の改革ってすごく必要だと思います。だけどそれはすぐできるものではない。それぞれの持ってる意識なので、やはり機会を与えるということと、女性も「私もっと頑張れるのよ」っていう部分をしっかりと持っていただくことなのかなと思っています。
私もこういう副市長という立場になって、改めてそう思います。少し高いところに目標を持つというのは、まさにその通りだなという風に思います。

成澤:
次に、「キャリアアップとはどのような意味を持っていますか?」という問に対して、複数回答のうち7〜8割の方が「収入を上げること」と書いているのですが、これを1個だけ選んだ方というのはほとんどいなくて、次に「自己実現・自己探求をしていくこと」「会社内で評価あげること」など、自分のやりたいことを実現させるために仕事でキャリアアップをしたいという意見がありました。

内堀真知子さん:
私は商工会議所で、こちらのお2人に起業支援させていただいています。女性のやりたいこととできることっていうのがイコールじゃない場合がある。私はこういう風になりたいんだけど、できるかな…できないかな…って。ですが、やってみたらなんとなくできたかな、できなかったらちょっとそれを修正していけば良いって、そんなお手伝いをしていきたいなと思っています。

高橋久美子さん(JICA海外協力隊 タイ日本大使館外部委託員 以下敬称略):
私は日本に戻ってくる前は国際協力の仕事をやっていたのですが、長野県というか飯山市がすごく好きだったので、ここで好きなことをやりたい、自分の時間も欲しいと思って起業に至りました。
先ほどキャリアアップとか、仕事の職場の満足度を見て思ったのですが、長野県の30%の女性が満足しているというのは、仕事にどの程度重きを置いてるかというのもあると思うんですよね。
キャリアアップっていう言葉についても、人それぞれのキャリアアップがあると思います。私は自分らしくここで生活していきたいという想いで自分の仕事を始める時に、具体的にどうしたら良いか分からず商工会に行ったのがきっかけでした。
起業するにはちゃんと計画立てなきゃいけないんだよというところから始まって、準備にお金がどのくらいかかるのかというところもきっちり教えてもらいました。勝手に始めていたら半年もたなかったんじゃないかなと思います。

成澤:
ライフワークバランスですと、海外ではライフの中に仕事のバランスじゃなくて、そこにファミリーとかプレイとか、それ以外のことがどんどん入ってくる。なぜ人生の中で仕事と家庭のバランスを取らなきゃいけないんだという考えがあるという話もしていたんです。

福澤美里さん(リラクゼーションサロン「Nemu」以下敬称略):
私は、その場その場で自分が興味を持ったこと、自分がやりたいと思ったことを突き進んできて今になっているんですけれど、リラクゼーションサロンと、去年の3月に一般社団法人の協会を立ち上げて、今代表理事をやっています。
自分の満足度と言ったら、私は今好きなことしかしていないし、やりたいことをやっているので、もう大満足になりますね。
ただやっぱり子供がいるとできることというのは限られてくるし、やっぱり責任もあるし、でもその中でサポートしてくれるところが大事かなと思います。うちはおじいちゃんおばあちゃんも一緒に暮らしていますし、そういうところに頼って自分のやりたいことをやっている感じです。

成澤:このアン ケートには、30代・40代女性の意見がかなり反映さ れている部分があります。一つとしてZ世代、若い世代の方の考え方で言うと、仕事=お金じゃないですよね。今の若い方たちの考えというのは、どちらかというと幸せの価値。例えば、自分がどういう風に社会の繋がりを持っていくとか、自分の特性を社会でどう活用していくのかというところにシフトしているという意見をお聞きしていたんです。

今、豊野高校の教諭をされてる方がいらっしゃっているので、高橋さんにその辺もお伺いしたいなと思っています。

高橋桂子さん(豊野高等専修学校 教諭):
今、子供たちは多様性ですよね。本当に色々な子供たちがいるなというのを実感しております。まず子供たちに話しを聞くと、「お金いっぱい欲しいよ」って言うんですけれど、背景にはSNSから「なんかすごく楽しそうだな、いいな、なんか自分はこんなに何もできてないのに周りの人たちってこんなに楽しくやってるんだ」っていうのを見てしまうというのが多いと思っています。自己実現・自己探求というのは、自分を認めていないとそこにいかない。そこから先に、収入を上げていくことが繋がってくると思います。

成澤:
先日、私がオーナーを務める女性専用のワークラウンジに、なんと16歳の男子高校生が来てくださったんです。たった1人でリュック背負って来ていただいて、私もお話を聞いたんですけれど、彼が言ったのは「女性のために何かしたい」「僕はITスキルがあるから、何かしたいです」と。そこで何か女性だけの活動ではなくて、そういった若い世代とか男性の協力ってとても必要だと思っているんです。今日も来てくださっています。

男子高校生(豊野高等専修学校1年):
僕はパソコンに関してのスキルを使って、学校に行かない時間を使って誰かのサポートをしようと思っていて、その中で成澤さんに何かしてあげたいなみたいな感じです。
僕は学校の生徒会長さんを手本にしていて、生徒会長さんが言っていたのはやっぱり仲間を大切にすることがとても大事で、そうすることによって何か返ってくるからと言われたんです。女性にでも男性にでもサポートをしてあげて、それがいつか返ってくればいいなと思います。

成澤さん:
素晴らしいと思います。仲間を大事にするということをおっしゃっていたんですけれど、お互い思い合って助け合っていくっていうのはとても大事だなと思っております。またぜひ来てください。

自分の身体「健康」に目を向けることの大切さー

成澤:
ここで「健康」の方に行きますね。女性特有の健康問題によって「生活しづらさや働きにくさを感じたことはありますか」という質問をしたところ、52%の回答が「とてもある」とか「感じたことがある」という風に答えていただきました。
それはどのような健康問題ですかというところを具体的に聞いたところ、やっぱり月経困難症・出産・ホルモンバランス・妊娠・ストレスとメンタルヘルスですね。あとはやはり更年期症状で、ホットフラッシュ・動悸などの問題で、働きにくさを感じているとの結果が出ています。

私が思ったのは、月経症状で悩んでいるとか、ちょっとつらいっていう人は全国にすると8割ぐらい、必ず何かしらの症状はあると答えているんです。ここは半分以上の方が思っているんですけれど、もっと多くても良かったかなって私は思っています。
やはり長野県の女性は全国的に見ても、言わないとかちょっと我慢しちゃう、みんなもそうだろうとか、控えめな答えになっているのかなと思いました。

内堀真知子さん:
この女性の働き方と傾向というところでは、まさに私は今、更年期真っ只中でございます 。ホットフラッシュも結構あるんですけれど、 「私は更年期だからね、ちょっと汗がでてきちゃった」とかって職場で言ってます。だから周りは、私がもう高年期で大変なことが起きているっていうことは承知していると思います。

育児休暇を1番最初に取りました。その時に言われたのが、あなたが取らないと次の人が取りにくいと言われました。みんながお互いに認め合った中で、女性の生きにくさ、活躍しにくさみたいなところを改善してくのは必要だと思います。やっぱり女性側も、「困っている」とか、「頼みたい」という、なんかその一言っていうのはやっぱり大事で、頼られたい男性もいるのかなという風に思ったところです。

上野眞奈美さん(IAA代表 元オリンピアン):
日頃からピラティスなどに携わる身として、自分の体に目を向ける時間を持つことが一番大事だと思っています。自分と向き合おうという心の余裕を持つということが、自分の体と向き合う為にもすごく大切だなっていうのは感じます。

鹿児島理恵さん(女神ハウス代表):
体と心は繋がっているから、心の負担になることが体に出てきてしまう。月経関係では月の1/4ぐらいはとらわれてしまう、それも女性の苦しみの1つだなと思うので、そこに周りの理解があったら、少し軽減されるのではないかなと感じていました。
今、温かくすることも大事ですよね。商品とかでケアしてくれるものがあるので、そう いったものも扱って作ってらっしゃる方、ハンドメイドの作家さんでもいらっしゃるので、そういった方も広げていかれたらいいなと思います。

女性の「ウェルビーイング」とはー

成澤:
私たちが求めるウェルビーイングっていうところを考えていきたいと思うんですが、ウェルビーイングは、肉体的にも精神的にも社会的にも、全てが満たされた状態が継続していくことが定義として上がっています。みんなが認め合える、思い合える世界で、私たちが考える女性のウェルビーイングとはというところを一言ずつ伺いたいです。

内堀真知子さん:
自分では考えたことがなかったんですけど、私の生活は今、満足しているんだなって思いました。じゃあ私が自分だけうまくいっているからいいのかっていうとそうじゃなくて、地域全体が、私に関わる人たちがみんな幸せであって、みんな認め合って生きていってほしい、みんながやっていることを尊重し合って、地域みんなが幸せであってほしいと思っています。

高橋久美子さん:
今回女性というテーマですけれど、言ってしまえばジェンダーって女性だけの問題ではなくて、男のくせにって言われちゃうのもジェンダーの問題だと思うんです。なので、女性側も困ってることは 困ってるっていう発信も必要だし、男性も同じで、みんなが我慢しないで、自分が居やすい環境をみんなで作っていくのがウェルビーイングなのかなと思いまし た。

福澤美里さん:
私も地域のためにとか、誰かのためにっていう風に考えたりするとすごく難しくなっちゃうんですが、自分が好きなこと楽しめることをしていて幸せだよということを伝えていければ、子供たちも「明るい未来があるじゃん」と思っていけるのかなと思っています。女性は共感する生き物だと思うので、みんながそれぞれやっているオンリーワンのことを認め合って、共感し合って共有し合って、協力し合っていければ良いかなと思っています。

伊東ゆかりさん:
私は本当にみんなに思いやりを持って穏やかに生きていってもらいたいなと思うんです。穏やかな思いやりの心を持つためには、1人1人が自分のことをもっと愛してもいいんじゃないかなと思います。自分に自信を持って、そして周りと繋がっていくこと、それが地域も含めて、1人の生き方としてとても大切なことではないかなという風に思います。
こうやって今日繋がれたことが本当に嬉しくて、これからもこういう機会を是非作っていただきたいという風に思いました。

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今回のイベントでは、女性のウエルビーイングの観点で、働き方や暮らし方、生き方についてお話しました。
北信地域の女性が集まってお話をするようなイベントはなかなかなかったかなと思うので、このようなイベントが開催できたことは、今後の北信地域のさらなる発展のはじめの一歩になったのではないかなと思っています。



 



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