開催レポート:のりっぱであそぼう(2024.11.17)
この取り組みは、子どもの自由な遊び場づくりを通じて「もしも」に備えるものです。身近な地域資源を活用して、子どもが自由な遊び場を楽しめる場所をつくります。これを通じて、災害などの「もしも」の時を乗り越えていける地域づくりにつなげます。
のりっぱであそぼう開催レポート
秋晴れとなった11月17日、くらしともしもの研究所にほど近い、のり面の原っぱ「のりっぱ」にて、外遊び企画を実施しました。
今回の企画の連携団体である認定NPO法人冒険遊び場-せんだい・みやぎネットワークのプレーリーダー、しんぞーさんから開催報告が届きましたので、紹介します。
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開始直後、近所にある緑彩館@青葉山公園のイベントの一環で20名ほどの子どもたちがやってきました。参加者の興味関心をみながら、徐々に場づくりをと考えていましたが、焚き火を楽しみに来た子どもたちも多かったため、早めに焚き火を開始しました。
斜面での遊びは、ブルーシートの上を直接すべってみて「滑らない!」というところから始まり、まずは滑って遊べるようスタッフで段ボールのコースをつくりました。
コースで滑って遊べるようになった後は、ゴロゴロ転がってみたり、ロープを垂らして「登る」遊びをしようとしたり、杭を打ち込んで「ロープウェイ」を作ろうと挑戦したり。滑る道具も段ボールを敷くだけ、車に仕立てて、キャタピラを作るなどなど、多様な滑り方が展開されました。
落ち葉を袋から出しているのを見つけた子が「何してるの?」と聞いてきたので「散らかして遊ぼうと思って出してる」と説明すると「やりたい!」とすぐに遊びだしました。
両手ですくってまき散らす遊び、高く放り上げてひらひらと舞い落ちる様子を楽しむ遊び。集める子、散らかす子、寝ころんで埋めてもらう子などなど。
見て、触って、聞いて、嗅いで楽しんでいた。非常に盛り上がりました。が、当初のねらいでは「周辺から集めてくる」ところから遊び、「地域資源での遊び」を強く感じられるようにしたかったところですが、実際には時間は採れなかったので、事前に集めておいた落ち葉で遊ぶことになりました。
枝や毛糸、木の輪切りなどを使った工作コーナーにも絶えず人がおり、腰を据えて工作を楽しんでいました。工作コーナー脇の図書コーナーの本も、アウトドア好きな子どもが熱心に読み込んでいる姿が見られました。
●焚き火でのエピソード
焚き火は何かを焼いて食べるのも人気はありましたが、それ以上に枯れ枝や草、落ち葉、ツタなどを「燃えるかな?」「どうなるかな?」と火に入れる遊びが非常に人気でした。地域資源での遊び×災害文化という視点で、企画側の狙いに即したあそび方が展開される場となりました。
杉板の薪を割ろうとしても割れない小学生がいました。直前に近くにいた大人が肘打ちで杉板を叩き割っていたのを見ていたプレーリーダーが「あの人割れるよ」と教えたところ「割ってください!」と持って行き、その大人の方が杉板を真っ二つに割ると「すげぇ!」と感動していました。挑戦してできなかったからこそ、目の前でできる人を見て「すごい」と感じている光景でした。
近所で採れたさつまいもの差し入れをたくさんいただいたので、焼き芋も実施。焚き火に芋を入れたお父さん「焼芋って、家のオーブンで焼くのとたき火で焼くのと、どっちがおいしくできるんですかね?」プレーリーダー「おうちのオーブンでは80点~100点が安定して食べられて、焚き火だとたまに500点とか出る感じですかね。5点とかも出ますけど」お父さん「なるほど…」と苦笑いする場面も。
また、プレーリーダーが「こんなこともできるよ」のデモンストレーションとして、葛のツルを叩いてつぶし、繊維をほぐして縄をなう。親子が興味深そうに見ている場面もありました。
●参加者の声
参加者の方から感想や、もしものときも日常のときも役に立つ工夫していることをいただきましたので、一部をご紹介します。
焚火をするにも許可がいる時代なので、とても良い経験になりました。
遊び方が2歳だと難しいところもあり、乳幼児向けがあると嬉しいです。
子ども達が土や火、自然と親しむ場になっていて、とても良いと感じました。
アウトドア用のポータブル電源を買おうか悩んでいます。
備蓄品(水、食料、バッテリー)、お風呂の水はためておく、キャンプ用品などをすぐ使えるようにしておくなどの工夫をしています。
【開催概要】のりっぱであそぼう *詳細はチラシをご覧ください
日 時: 2024年11月17日(日)10:00~15:00
会 場: のりっぱ(仙台市青葉区大手町4)
【主催】くらしともしもの研究所、のりっぱ部会
【企画運営】認定NPO法人 冒険遊び場-せんだい・みやぎネットワーク
【協力】おいまわしセツルメント(東北福祉大学)