低用量ピルについて
低容量ピル(低容量エストロゲン・プロゲスチン:LEP)について。
私自身はピルの副作用がきつくて、やめてしまいましたが、ピルで月経困難症(主に生理痛)が軽減できている方も多く知っています。
生理痛がひどくて、ピルを飲むかどうか迷っていた時があり、そんな人のお役に立てたらとまとめてみました。
LEPの効果がある疾患
月経困難症、月経前症候群、月経全不快気分症、過多月経、卵巣子宮内膜症性嚢胞、尋常性痤瘡(ニキビ)など。
卵巣癌の減少や、大腸癌の減少もあるそうです。
保険適応の病気は月経困難症になるそうです。
LEPが効く機序
どうして、月経困難症に効くのかというと、
LEPが子宮内膜増殖を抑制することや子宮内膜からのプロスタグランディンの産生を抑制することでが考えられるとのことでした。
月経前不快気分障害、月経前症候群に効くのはどうしてかというと、
ドロスピレノン含有のLEPはドロスピレノンがスピロノラクトンの誘導体であり、抗ミネラルコルチコイドおよび抗アンドロゲン作用を有するため、浮腫、体重増加、乳房痛や攻撃性、過敏症などの月経前症状を改善するそうです。
またLEPは排卵を抑制し、性ステロイドの変動を抑える事で、月経前の不快な身体・精神症状を改善させると考えられています。
LEPの副作用
頻度が多い順に、不正出血(12%)、嘔気(7%)、体重増加(5%)、気分変調(5%)、乳房筋満(4%)、頭痛(4%)。
不正出血は、服用継続とともに徐々に減少するそうです。
重大な副作用としては、深部静脈血栓症(VTE)、肺塞栓のリスクがあること、乳がん、子宮頸がんの発症リスクを増加させる可能性があることです。
VTEは内服開始から3ヶ月以内がリスクが高く、年々減少。
しかし、一旦内服を中断して、再開する場合は、再開3ヶ月後は初回内服時と同様、リスクが高くなります。
VTEのリスクが高い人はWellsスコアで評価ができます。
・進行癌(治療中、6ヶ月以内に緩和治療を含む入院)
・下肢の不動状態(麻痺、不全麻痺あるいはギブス固定)
・最近3日以上寝たきり状態、3ヶ月以内に全身・局所麻酔による大手術
・深部静脈領域の限局的圧痛
・下肢全体の腫脹
・患側のふくらはぎが健側よりも3cm以上腫脹
・患側肢で陥凹を認める浮腫
・表在性の即副静脈(静脈瘤とは異なる)
・DVTの既往
・DVTに類似した他疾患の診断
当てはまる項目の数が2以上 DVTの可能性が高い
となります。
まとめ
ピルの効果や副作用を知って、内服するかどうか検討してみてください。
私自身はピルを飲んで、気分の変調、体重増加、具合が常時悪い副作用があり、内服しないことを選択しました。しかし、ピルを内服している間は、出血量は減ったし、生理痛も軽減していました。