桃花も盛り、旧ひな祭り

　旧三月三日。五節句の一つ【上巳】です。今日は旧暦のひな祭り。夕暮れ時、わずかに明るさが残る西の空には口角が上がった三日月が笑っていました。"暮らしのリズム"では、五節句は旧暦でを提唱しています。

　「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」といえば、女性のふるまい、美しさを讃えた江戸中期の諺です。芍薬と牡丹はとても似ていますが、一足早く、牡丹は花を開き、芍薬は紅の若芽をのぞかせたところ。まさに、女の子の成長を願うひな祭りにぴったりな風情と言えるでしょう。街路樹の桃の花がソメイヨシノより一足早く盛りを迎えています。今宵はおいしいお酒でお祝いしましょう。

（写真は、3月25日に江戸川区の「一之江抹香亭」で撮影。上が「牡丹」下は「芍薬」の新芽)

さて、もうまもなくすると、落語会『渋谷川酒場寄席』、夏の会のお知らせをすることができます。どうぞお楽しみに。