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【社会復帰】鳥取大学地域学部附属芸術文化センターでコーディネーターをしてます

書こうとして2ヶ月経ちましたが、6月1日から鳥取大学地域学部附属芸術文化センターでコーディネーターとして働いています。

教員ではなく「特命専門職」という事務員(カッコイイ)であり、コーディネーターといっても「事業連携コーディネーター」というプロジェクト専門のコーディネーター。いろいろなご縁がありまして、5ヶ月ぶりに社会復帰。人生の休息を経て、ゆっくりやっております。

ようやくインターネット上でプロジェクトの情報を発信し始めるようになったので、noteにて改めてのご報告です。

肩書きだけ見るとごっついイメージですが、私自身中身は変わってないですし、「こういうことをしている人間が世の中にはいるんですよ」ということで記しておきます。(マズかったら消します)(本記事は個人の見解であり所属する組織の公式見解ではありません)


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どんなプロジェクト?

『地域を知り、地域で実践するアートマネジメント講座』というプロジェクトです。このプロジェクトは、文化庁が実施している「大学における文化芸術推進事業」に採択された鳥取大学の「地域資源を顕在化させるアートマネジメント人材育成事業」として行われています。

私の「コーディネーター」という仕事は、事務局として、運営や広報、情報のアーカイブやら関係各所のやりとりを円滑に進めるために事業を連携していくための「コーディネーター」です。まさに「ハブ」みたいなポジション。空港をイメージしてもらえると分かりやすいかと、ターミナルのような。

今年度の取り急ぎの情報はこちらから。現在、情報発信用の専用サイトを作成中。元Web屋の知識をフル活用して、リサーチからワイヤーフレームを作り、業者さんにお願いしました。上手くいけば9末か10月頭リリース。

昨年度の情報はこちらから。手元に事業報告書の冊子があるのですが、なかなか濃ゆい内容でした。(欲しい方いたら送ります)

今年度は昨年度からプログラム数も参加してる先生方も増えているので、よりパワーアップした内容になっています。(11プログラムあるように見えてオリエンテーションも含めると13プログラムですね。強いです。)


「大学における文化芸術推進事業」って何?

【 大学における文化芸術推進事業 】
多彩な芸術文化活動を支える高度な専門性を有したアートマネジメント(文化芸術経営)人材について実践的能力の向上等を含めた養成を推進するため、芸術系大学等による公演・展示等の企画・開催も含めた実践的なカリキュラムの開発・実施を支援し、開発されたカリキュラムを広く他大学等に周知・普及させることを目的としております。

今回のプロジェクトに関わるまで、このような取り組みがあるなんて知りませんでした。いわゆる美大、音大だけでなく、一般大学で文化芸術・美術・音楽・デザイン等がある大学でも取り組まれています。リサーチする中で各大学の特色があり、面白い事業を展開している大学が多くて活発だな〜と感じています。

私の母校である京都精華大学でも昨年から事業が採択されて取り組まれているよう。関西の大学は、この事業に採択されて実践しているところが多く、活動的な印象です。

各大学でどのような運営スタイルなり関わり方で取り組まれているかは分かりませんが、鳥取大学においては、地域学部附属芸術文化センターの6名の先生方とコーディネーターである私の7名で鳥取県内の文化施設・NPO・文化活動団体等との緊密な協働連携により実施するワークショップやリサーチ型プロジェクトを活用し、実践を通じて学ぶ活動を提供しています。

今年度は学生さん達の単位にもなり受講者の半分は彼、彼女達。学生と地域の大人達が交わる場としても期待しており、先日開催したオリエンテーションにて、そういった場を設けることが出来ました。今後のプロジェクトでも取り組んでいきます。


美大デザイン学部卒→WEB業界→アート系大学職員という流れ

私の経歴を振り返っておくと、このような感じです。

【 学生時代(京都精華大学デザイン学部) 】
デジタルクリエイションコース(以下デジクリ)3期生。
"Web、ゲーム、映像、イベントなどメディアを問わずコンテンツのデザイン、企画、発信を学びます。"とあるように、ありとあらゆるコンテンツを齧って4年間過ごす。
「企画→制作→発信」「インタラクション」の考えを学び、リアルな場の運営・コミュニケーション分野を得意とし、Webを中心としたデジタル分野に関わる。

<主な活動>
・「media chips(メディアチップス)」というデジクリで誕生したワークショップや講演会等、学びの場をつくる学生によるイベント企画・運営チームにて主に運営面を担当。
・Webクリエイティブの為のデザインとアイデアに満ちた、1日限りのパフォーマンス「dotFes」にて長年運営面をサポート。(現在もたまに)
・kara-Sラボ1期生としてデジタルコンテンツ制作に携わる。
・京都精華大学ビジュアルデザイン学科2012年卒業作品展CLUBの企画・運営委員(デジクリ・コース代表)
【 大学卒業後の京都での社会人時代 】
京都のIT企業でWEBクリエイター(デザイナー兼マークアップエンジニア。最終的にはフロントエンドエンジニアという肩書きでしたが…)としてキャリアをスタート。
約7年間、フロントエンドの業務をメインに、ディレクターやデザインも少し、営業や広報、イベント運営など多岐に渡ってお仕事をしていました。
制作会社3社とフリーランスを経験。

<サブ活動>
・京都の面白そうなクリエイティブイベントには大概いる奴として活動(デザイン、テック系、ワークショップetc)
・参加したイベントがきっかけで「UX Kyoto」に携わったり「PLAYFOOL WORKSHOP」の繋ぎ役になったりなど、裏でコソコソ暗躍してました。
・元々お酒は飲めたが、1社目を辞めて、2社目&フリーランス時代からとある酒場に通い、お酒を飲むようになり、やたら知り合いが増える(関係各位その節はお世話になりました!)

本当にざっくり言うと「リアルな場の運営・コミュニケーション分野」と「Webを中心としたデジタル分野」の極端な2つが得意な人間。鳥取に戻った経緯はこちらにつらつらと書いてますが、そんな人間がまさかこんな仕事に携われるなんて思っていませんでした。

今回のお話をいただいた時は「今までの総決算みたいだな〜」「いろんな物事に携われて面白そう。レベルアップ出来そう。」と直感的に感じて二つ返事で引き受けました(もちろん面接はした)。京都時代にお世話になった方達にも事前に相談したのですが、「今までで一番あってるんちゃう?」「えぇやん。力試ししておいでや。」と誰に聞いても好反応だったので「あ〜これは私のための仕事か〜」という謎なテンションで今も働いてます。笑

このような流れではありますが、根本にあるのはデジクリで学んだ「企画→制作→発信」「インタラクション」の考えなので、「行ってよかったデジクリ」ということで母校をアピールしておきますね。笑


また、流れとは異なりますが、twitterで見た中村勇吾さんの発言が今の仕事に少なからず影響していたり。

学生時代の同期や先輩・後輩はそれこそクリエイターが多く、自分もそうでありたいと思い、卒業後はWEB業界で制作をしていましたが、日に日に作ることに対して意味を見い出せなくなり、どうしてここにいるのかよく分からない日々が増えていました。

鳥取にUターンして業界や立場を変えて、発注者側となって働いていますが、クリエイティブに理解のある大学職員という立場で、業者側と二人三脚で作り上げたり、制作を実現するに当たって学内で調整していくのは、私にとって楽しいことです。(WEBと取材・撮影等いろいろと進めてます。後、簡単なチラシや制作物であれば、自分でデザインして制作したりなど制作の仕事も出来るので。)

中村さんの発言にあるように「いい感じの発注者となった方が世の中的にはメリットがある」というのは、働いて身をもって体験していること。リテラシーの高い発注者となることで携わるプロジェクトのクオリティを保ちたいし、世の中のいろんなプロジェクトもそうなんだろうな、と考えています。

制作者で辛くなってる人達は、一度発注者を経験してみると活路が切り拓けるかもです。私は、この仕事以外にプライベートでヌーン企画のデザイン全般を担当しているのですが、発注者の意図も踏まえながら制作の擦り合わせやデザインすることが出来るので、京都で制作が辛かった頃に比べると格段に楽しく制作してます。京都時代は良くも悪くも視野が狭かったなと。とは言え、過去には戻れないので、気付きながら現在をしっかりやっていこう、という気持ちです。


社会復帰してみて(仕事開始から2ヶ月経って)

・朝早い。今までの職の中で一番出勤時間が早い。けど、慣れとは恐ろしいもので、どんどん朝型になっていってる...
・見事なまでにペーパードライバーなので、職場までは自転車で通っている。運動大切。しかしこの猛暑には太刀打ち出来ない...
・久しぶりに平日フルタイムで働いてみたところ6月下旬に風邪をひく。まだペース配分が掴めてないけど、7月は結構忙しかったので元通りになりました...
・「事務職は専門職だな」と事務担当の皆さんと接しながら思うし、めちゃくちゃ助けられてます。
・芸術文化センターの先生方はとても個性豊かで皆さんテキパキと物事を進めていく。その中でサポートという立場ながらも同様に発言出来るタイミングがあって、自分のレベル頑張って上がってる〜って思ってます。
・京都にいた11年間の間に多様な経験を積んでいたのか大概のことにはビビってない。「あぁ、ありますよね。」のマインド。

小学生みたいな感想ですが、久々の社会復帰なので、ゆっくりやっていきたいところ。とはいえ、1つのプロジェクトの中にてんこ盛り!な感じでプログラム数が多く、事務周りの仕事は不慣れなこともあり「何が何やら」の状態もしばしば。本格的に忙しくなる前にasanaを導入して、プロジェクト管理を行ってみたりと試行錯誤しながら仕事を進めています。

こんな感じでプロジェクトを可視化してる(上図からさらに増えてますが)んですが、私自身がおそらく視覚優位な人間なので、見た目が分かりやすくて綺麗な状態でタスクを整理したり潰していってる状況なので、漠然とした不安は取り除かれました。おそらくまだ増えるんだけど、もう怖くない。「これからガンガンやってくぞ!」っていうことと「WEB業界で齧っていたタスクマネジメントがこんな形で役に立つなんて…!」という気付きもあったり。業界が変わってもタスクをマネジメントしなきゃいけないことには変わらないらしい…

また、鳥取大学は俗に言う一般大学。その芸術文化センターということで「どんな先生方がいるんだろうか...」と当初は思ってたのですが、芸大・美大コミュニティに精通した先生が多かったり、そもそもご自身がアーティストだったり、はたまた行政出身の方がいたりと非常に個性豊か。プロジェクトを進めるにあたって、いろんな話をしたり、それぞれの先生の興味ある本を貸していただいたり、先日も歓迎会開いていただいてお世話になったりなど、なかなか楽しい日々を送ってます。


在職期間中の個人的な目標

・身体とメンタルを壊さない!
・辛い思考に陥らない。全力で楽しむ。
・今までの力を総決算している!と思って行動する。

本当にこれさえ守れば、万々歳だと思ってます。来年の3月末までという任期なんですが、現時点で十分に濃い時間を過ごしているので、このプロジェクト終了後のレベルアップ具合は計りしれない…と思って生きてる次第です。

また、「あそび」を切り口に何か出来ないかと、関係各所とお話を進めていて、今までにないものが生み出せれると良いかなと思いつつ、裏でコソコソ動いています( ˘ω˘)


ご興味のある方は是非お申込み・お問合せを

個人的には、「この講座を受けたいからという理由で鳥取に遊びに来ていただいても良いんですよ!」という勢いですが、実際に鳥取県外から受講しに来ていただける方も何人かいらして、本当に有り難いことです。無料(実践活動編の一部で実費負担あり)でこんなにもプログラムがあるのは、なかなかないことかと。

8月はホスピテイル・プロジェクトと連携した「スクール・イン・プログレス2019」が開催されます。9月以降も続々と開講していきますし、10月からは概論編が本格稼働。WEBサイトが立ち上がるまでは、こちらのページでご確認ください。

先日、オリエンテーションを終え、ようやくスタートラインに立った気分でまだまだこれからなのですが、「鳥取でこんな活動をしてますよ」ということを留めてもらえると嬉しい限りです。WEBサイトがオープンしたり、何か思考的にまとめたいことがあれば、またnoteで報告したいと思います。

ではでは!

いただいたサポートで本を買ったり、新しい体験をするための積み重ねにしていこうと思います。