クロード・モネ「睡蓮」と備前焼の花入れ
画像は、陶正園代表の木村陶峰・氏による備前焼の花入れです。
肌に、大原美術館所蔵の、モネ「睡蓮」(1906)に描かれた池の水面が、ほのかに浮かび上がっているようで、春の調べを感じさせてくれます。
この花入れは、既に体内に花々を内在していたのでした。
1)大原美術館・編:大原美術館Ⅰ海外の絵画と彫刻ー近代から現代までー. 大原美術館2016. 作品図版7
追伸
倉敷白壁通りに面し、倉敷市立美術館のちょうど道向かいにあるアートギャラリー・ビョルンには、マダムのハイジさんを中心に、岡山〜広島・近隣のクリエーターが集い、創造の孵卵器の役割をしています。
ギャラリー内を巡っていると、アンティークの老眼鏡を見つけました。それは、真鍮製のフレームに小さなガラスレンズがはめらた、シンプルなものでした。
その、こぢんまりとしたたたずまいに、かつて京都市美術館で開催されたクロード・モネ展2)において展示されていた、モネの特注めがねを思い出しました。モネは画家の生命といえる視力・色覚の衰え・変質が進むなか、特注のめがねで終生、新しい表現を追求しました。
筆者の記憶によれば、その時の「モネのめがね」は、レンズが黄緑色で、片方が擦りガラス状になっていまいた。
2)マルモッタン・モネ美術館所蔵クロード・モネ展「印象、日の出」から「睡蓮」まで. 京都市立美術館. 2016. 3.1〜5.18.