天平の美意識
天平時代、奈良・平城京はシルクロードの終着点でした。聖武天皇の宝物を収めた正倉院には、ペルシャや西域からの伝わった美術工芸品が多数収められていました。最近の研究で、その多くが、デザインや模様を取り入れて、日本国内で作られたことが判ってきました。天平の美意識が育まれた背景が偲ばれる研究成果です。
画像は、倉敷の老舗喫茶ウエダのランチセットでサーブされた食後のコーヒーです。
オリエント風の唐草模様のカップに、濃い目のコーヒーが注がれています。コーヒーカップの裏側をみると、Noritake bonechina made in Japanと記されていました。金属のミルクピッチャーはアラブ風です。和のテイストの平皿には和菓子がひとつ添えられています。
日本には今も、天平の人びとから受け継いだ、美意識が息づいていたのでした。